お知らせ2026年06月24日(水)

日本版DBS・企業型ベビーシッター割引券に関する署名の御礼と当社の考え

平素よりキッズラインをご利用いただき、誠にありがとうございます。

先日、当社よりご案内いたしました「日本版DBS(こども性暴力防止法)および企業型ベビーシッター割引券に関する署名活動」に対し、多くの皆さまから賛同とご意見をいただきました。
お寄せいただいた一つひとつの声に、心より御礼申し上げます。

署名・アンケートに寄せられた声と、あらためて本件に関する当社の考えをお知らせいたします。


署名・アンケート回答について

今回、マッチング型ベビーシッターサービスが、日本版DBSの対象外になってしまうことや、企業型ベビーシッター割引券が利用できなくなる懸念に対して、多くの皆さまから反響をいただき、たくさんの署名と応援の声をお寄せいただきました。

ユーザーの皆さま、サポーターの皆さまから、現時点であわせて3,826件の署名をいただきました。
また、アンケートでは、ユーザーの皆さまの約85%、サポーターの皆さまの約80%が、今回の制度変更について「非常に不安を感じる」または「やや不安を感じる」と回答されました。

お寄せいただいた声を通じて、お子様の安全を守ること、必要とするご家庭への支援の継続が、いずれも重要であるとあらためて認識しております。
皆さまからいただいたご意見は、今後の当社のサービス運営の改善に活かすとともに、実態を踏まえた制度設計につながるよう、関係各所にも丁寧に届けてまいります。

下記、いただいたコメントの一例をご紹介します。

▼ユーザーからいただいたコメント

企業型ベビーシッター割引券のおかげで、定期での支援依頼ができ、おかげでフルタイム勤務の仕事に関わることができ、やりたい仕事ができていました。マッチング型のベビーシッターサービスだからこそ、突発的な利用ができたり、子どもと相性のよいシッターさんに出会うことができました。ぜひ、制度の継続をおねがいしたいです。(神奈川県/ユーザー)

地域の預け先が少ない中、キッズラインは我が家の生活になくてはならないライフラインです。すでにシッターさんと信頼関係を築いており、割引券が使えなくなると経済的にも精神的にも大打撃を受けます。安全性を高める日本版DBSには賛成ですが、そのために利用者が不利益を被る制度設計は見直してください。マッチング型事業者も認定対象に含めることを強く希望します。(長野県/ユーザー)

子どもの安全を守るための制度なのに、その結果としてベビーシッター利用補助の対象が狭まり、保護者がサービスを利用しにくくなるのであれば納得できません。現場の実態に合わせた制度設計をお願いします。特に個人事業主やマッチング型シッターを一律に不利にするのではなく、安全対策を講じた事業者が継続して利用できる仕組みを残してほしいです。(兵庫県/ユーザー)

キッズライン経由で来ていただいたシッターさんには何度も何度も本当に助けられました。精神面でも大きな支えでした。安全面に不安を感じたことは一切ありません。(千葉県/ユーザー)

子どもに関わるすべての職にDBSによるスクリーニングと、DBSだけに頼らない健全な猜疑心による子どもの利益ファーストの監視体制の速やかな普及を求めます。また、DBSの実効性を担保するためにも司法での性犯罪の厳罰化、警察検察の捜査立件にも被害者中心主義への変革が必要と考えます。中でも、幼い子が多く、密室やマンツーマン環境があるベビーシッターでは、DBS制度下においてより適切に管理されるべきと考え、署名に賛同します。(東京都/ユーザー)

▼サポーターからいただいたコメント

割引券があるおかげで助かっているご家族が沢山あるかと思います。その為にも、引き続き利用が出来るといいなと強く願います。(千葉県/ベビーシッター)

仕事で利用されている家庭も多くあるため、これがなくなると利用をためらう方も出てくるのではないかと思います。マッチング型だからこそ、依頼がしやすいこともあるかと思うので、マッチング型でも継続して対象となってほしいです。安全面が不安ということがあるのであれば、安全だと言えるような研修や調査をしてもらってもいいとも思います。(兵庫県/ベビーシッター)

DBSは必要だけど、犯罪履歴が無くちゃんとサポートしてきたベビーシッターさんに頼みにくくする改正は良くない。少子化改善のためにも日本人の親にもっとベビーシッターを利用しやすくするべき。(東京都/ベビーシッター)

現在定期的にご依頼くださっているご家庭のほとんどが企業型割引券をご利用されていて、今回の制度変更によりベビーシッターのご依頼を控えざるを得ないご家庭がきわめて多くいらっしゃると思います。
実際にこの制度変更について親御様方にご存知かお尋ねしたところ大変驚かれ、「困ってしまいます!」「日々シッターさんありきで回しているので、割引券が利用できなくなるからという理由でお願いしないという選択はしたくないが、正直金銭的な負担が大きい」などのご意見が聞かれました。お子様からも「先生来れなくなっちゃうの?」と心配そうに聞かれました。
私はベビーシッターでの売上のみで生活しているため、制度変更により考えられるご依頼の減少は大変な損失になってしまいます。私はこのベビーシッターという職業を、子育て中の親御様にもっと気軽に利用してもらいたい、ベビーシッターを利用することでもっと心のゆとりを持ってもらいたいという思いで活動しています。
制度変更されますと、この思いとは対照的にベビーシッターを利用されるのはごく限られた一部のご家庭になってしまう可能性が考えられると思います。どうか来年度以降も個人事業主のベビーシッターも制度の対象にしていただきたく、署名する次第です。(神奈川県/ベビーシッター)

  


  
下記、あらためて署名活動の背景と、本件に関する当社の考えをご説明いたします。

背景:日本版DBS・企業型ベビーシッター割引券制度の課題

国は現在、子どもの安全を守るため、「日本版DBS(こども性暴力防止法)」という制度を進めています。これは、子どもと関わる仕事をする人について、性犯罪歴確認を行う制度です。私たちも、子どもの安全を守るために、必要な制度だと強く賛同しています。

しかし現在、当社のように個人事業主と保護者の保育契約を仲介する形式のマッチング型ベビーシッターサービスは、日本版DBS制度の対象外となる方向で進んでいます。

さらに、令和8年4月に「企業型ベビーシッター割引券」の取扱事業者は日本版DBSの認定が必要となる方向が示されました。

このまま制度設計が進んだ場合、マッチング型ベビーシッター事業者が日本版DBSの対象外となり、子どもと接している多くのベビーシッターが制度の対象外となってしまいます。 また、当社を含むマッチング型サービスで利用している多くのご家庭が割引券を利用できなくなってしまうことを強く懸念しています。

※令和8年度(2027年3月まで)は引き続きご利用いただけます。

本件に関する当社の考え

当社は、お預かりするお子様の安全を最重要視しており、これまで継続的に安全管理体制の強化に取り組んでまいりました。

その一環として、日本版DBS(こども性暴力防止法)の趣旨に強く賛同しています。

子どもを性被害から守るため、子どもと関わる仕事において性犯罪歴確認を行う仕組みは、社会にとって必要な制度であると考えています。

一方で、現在の制度ではDBSに登録される性犯罪者の範囲が限られているなど一定の限界もあると思われます。真に子どもの安全を守るためには、DBSの限界も正しく認識した上で、事業者がそれぞれの事業形態における特質と子どもへの性暴力のリスクを正確に把握し、それに適合した安全管理体制を構築・運用することが重要であると考えています。そして、事業形態に関わらず、そうした安全管理の構築と運用を、国や行政が把握、評価し、あるいは指導監督を通じて利用者の安全を担保し、より実効性を高めていくべきものだと考えています。

今回、当社が問題提起しているのは、日本版DBS制度で対象としている範囲です。
現在の制度では、保護者と個人事業主のベビーシッターを仲介するマッチング型ベビーシッター事業者はDBSの対象外とされています。(補足説明1.日本版DBSの対象範囲について)

しかし、ベビーシッター業界におけるマッチング型事業者は単に仲介を行うのでなく、子どもの安全を守るための重要な責任と管理機能を担っています。

当社としては、こども家庭庁のガイドラインに適合するだけでなく、独自の安全管理対策を継続的に積み重ねてきました。(補足説明2.安全管理体制について)
契約形態だけで制度の外に置くのではなく、子どもの安全をより確実に守るためには、マッチング型事業者を適切に審査したうえで制度対象に位置づけることが、日本版DBSの実効性を高めることにつながると考えています。

また、企業型ベビーシッター割引券は、今後、日本版DBSの申請または認定取得が取扱事業者の要件となる方向です。このまま制度設計が進んだ場合、マッチング型サービスを利用している多くのご家庭が、これまで利用していた支援を受けられなくなる可能性があります。(補足説明3.企業型ベビーシッター割引券について)

子どもの安全を守ることと、必要なご家庭が育児支援を受け続けられることは、どちらも重要です。
当社は、利用実態と事業者の安全管理体制を踏まえ、マッチング型事業者を日本版DBSの対象に位置づけ、支援を必要とするご家庭が継続して利用できる制度を求めてまいります。

補足説明

1.日本版DBSの対象範囲について

現在の整理では、マッチング型ベビーシッター事業者は契約形態を理由に対象外と整理されています。また、個人事業主として活動するベビーシッターも日本版DBSの対象外とされています。

一方で、ベビーシッター業界は個人事業主として活動している方が多く、東京都に届出しているベビーシッター事業者の例では、個人が9割を占めています。

そのため、現在の制度設計では、子どもと接している多くの個人ベビーシッターが制度の対象外となる可能性があります。

こうした実態を踏まえると、マッチング型事業者を一律に制度の対象外とするのではなく、適切な管理体制を備えた事業者を審査のうえで制度に取り込むことが重要です。これにより、日本版DBSの確認対象を個人のベビーシッターにも広げ、制度の実効性を高めることが、お子様の安全と保護者の安心の一助になると考えています。

また、マッチング型であっても、事業者がベビーシッターと委託契約を結び、自ら保育提供主体となる場合には日本版DBSの対象となり得るとされています。

しかし、これは単に契約を変更すればよいというものではなく、マッチング型事業者から請負型事業者に事業モデルを転換することを意味しています。
その場合、利用者への影響、ベビーシッターの働き方への影響を慎重に考慮し、当社の安全管理体制、サービス運用、法務・会計面など、多岐にわたって事業構造の再構築が必要です。

当社は、ベビーシッターの働き方の柔軟性を重視しており、マッチング型の事業形態を採用しています。ベビーシッターの皆さまが柔軟かつ主体的に働ける環境を整えることが、結果として利用者の皆さまに対する保育の価値提供につながっていると考えています。

社会的に潜在保育士が増加している状況において、保育の担い手にとって働き方や待遇の自由度が高く、より収入が得られる形態としてマッチング型のベビーシッターサービスが普及してきた背景があります。

当社は、その状況を踏まえつつ、子どもの安全と利用者への影響を最優先に、あらゆる選択肢を検討してまいります。
  

2.安全管理体制について

日本版DBSは重要な制度ですが、現在の制度ではDBSに登録される性犯罪者の範囲が極めて限られているため、真に子どもの安全を守るためにはDBSの限界を理解し、事業者がどのような安全管理体制を構築し、実際に運用しているかにかかっています。

当社は、こども家庭庁「子どもの預かりサービスのマッチングサイトに係るガイドライン(※1)」に適合していることに加え、本人確認、資格や研修修了の確認、厳格な選考プロセス、研修実施、利用停止措置、通報窓口、記録管理、トラブル予防と検知、迅速なトラブル対応、個人情報管理、独自の履歴チェックやリスク判定など実効性の高い安全管理体制の構築と改善に取り組んでいます。(※2)
また、さまざまなご意見もあるところですが、現時点では女性のみベビーシッター登録を受け付けており、DBSの充実、カメラ設置など安全を図ることができる環境が整備されるまでは継続していく方針です。
  

※1:子どもの預かりサービスのマッチングサイトに係るガイドライン

  https://matching-site-guideline.jp/findings.html

※2:キッズラインの安心安全対策10箇条

  https://kidsline.me/about/safety10
  

3.企業型ベビーシッター割引券について

企業型ベビーシッター割引券は、仕事と育児の両立を支える重要な制度です。

現在、同制度では、保育の提供主体となる請負型事業者とマッチング型事業者が取扱を認められており、当社も審査を受けた上で取扱事業者となっています。

当社推計では、全体の3割〜4割がマッチング型サービスで利用されている可能性があり、ベビーシッター業界で一定のサービス提供役割を担っている実態があります。
マッチング型事業者が対象外となってしまうと、仕事と育児を両立する方にとって、利用料金の自己負担増加、急な預け先確保の困難化、復職や就労継続への影響など、非常に大きな影響が出ることを危惧しています。

また、マッチング型サービスを通じて個人で活動しているベビーシッターも多く、制度対象から外れることは、ベビーシッターの働く機会や収入にも影響すると考えています。
  

4.今回の方針に至る制度検討プロセスについて

当社は、マッチング型ベビーシッターサービスに関する制度上の課題や利用者への影響について、こども家庭庁に対して複数回にわたってお伝えしてきました。

しかし、日本版DBSおよびベビーシッター割引券の制度検討プロセスにおいて、運用当事者であるマッチング型事業者から事業実態や利用者影響について聴取する機会を設けるなど、より多角的に検討する余地があったのではないかと考えております。

子どもの安全と子育て家庭への支援の両立という観点から、利用者・ベビーシッター・事業者それぞれの実態と影響を十分に踏まえた検討が行われることを望みます。


今後について

今回、ご利用者さまやベビーシッターの皆さまから多くの反響があり、たくさんの署名と応援の声をいただきました。お寄せいただいた声を通じて、お子様の安全を守ること、必要とするご家庭への支援の継続が、いずれも重要であるとあらためて認識しております。

現時点で今後の具体的な対応が確定しているものではありませんが、今回の署名やアンケートでいただいた声、利用者の皆さまへの影響、事業者の安全管理体制の実態について、制度設計に関わる方々に丁寧にお伝えしてまいります。

当社は、今後もお子様の安全を最優先に、安心してご利用いただけるサービス運営に努めるとともに、サービスを必要とするご家庭への支援を継続できるよう取り組んでまいります。

引き続き、キッズラインをどうぞよろしくお願いいたします。

本ページ内のデータについては、特に記載のないものについては記事執筆時点で最新のものになります。