「お食い初め」は、赤ちゃんの成長を願うお祝いイベントであり、伝統行事の一つです。この記事では、お食い初めの概要や歴史、お祝いの仕方、準備するもの、マナーなどについて詳しくお伝えします。

■この記事の目次■
お食い初めとは生後100日のお祝いのこと
お食い初めの歴史を知ってお祝いしよう
お食い初めの準備で知っておきたいこと
お食い初めシーンを彩る、おすすめお祝いグッズ
お食い初めのお祝いをもらったら、内祝いを
まとめ|自分スタイルにアレンジしてお食い初めを楽しもう



お食い初めとは生後100日のお祝いのこと


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「お食い初め」とは、赤ちゃんの誕生から100~120日を目安に「一生食べ物に困らないように」という願いを込めて行う伝統的なセレモニーです。「100日祝い」もしくは「百日祝い」とも言います。親や祖父母など、家族で赤ちゃんのお祝いをするのが一般的です。


お食い初めを行う時期


お食い初めは、赤ちゃんの乳歯が生え始める生後3~4カ月を目安に行います。明確な決まりはないため、季節や出席する人の都合で日取りを決めても問題ありません。真冬の寒い時期や熱中症が気になる夏場を避けて、気候のよい春や秋に行う人もいるようです。


お食い初めを行う場所


お食い初めは自宅で行うことが多いようですが、レストランや料亭の個室などでもよいです。レストランや料亭でお食い初めをする場合は、事前に「お食い初めが目的」と伝えておけば、店側でセッティングしてもらえることもあります。


両家の祖父母も招くべき? それとも親子だけでやってOK?


実家とのつながりが濃かった時代は、両家の祖父母を招いてお祝いをしていました。最近では祖父母は招かず、親子だけでお食い初めを行うケースも増えています。

とはいえ、祖父母にとって生まれたばかりの孫の成長は大きな喜びです。お食い初めに祖父母が同席しないなら、お祝いのシーンを動画や画像を撮影して送ってあげると、きっと喜ばれることでしょう。


お食い初めの歴史を知ってお祝いしよう


「お食い初め」の歴史は古く、平安時代から行われていたと言われています。
かつては栄養状態があまりよくなく、生後100日を待たずしてこの世を去る子どもが多かったため、子どもの成長に応じて祝い事を行うようになりました。またお食い初めには、子どもの幸せを祈る意味も込められています。


お食い初めの準備で知っておきたいこと


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お食い初めを行う場合、食材や食器など事前に準備するものがいくつかあります。そして、準備する物には、「赤ちゃんに健やかに育ってほしい」という願いが込められています。ここでは、自宅でのお食い初めの準備について、解説していきます。


準備する食材


お食い初めで準備する食材は、「一汁三菜」がベースとなっており、お祝い膳として用意します。代表的な献立例と、それぞれの由来については、以下のとおり。

・お赤飯
「赤」が邪気を払う、魔よけを意味する
・尾頭つきの鯛1尾
鯛には「首尾一貫(初めから終わりまで全うする)」の意味合いがあり、長寿の願いが込められている
・はまぐりのお吸い物
はまぐりは2枚貝がきれいに合わさることから、将来の良縁を意味する
・野菜と昆布の煮物
里芋や人参、蓮根といった根菜類は「根を張る」という意味合いがある。また昆布は「喜ぶ」にかけており、縁起が良い食材とされている


お食い初めで使う食器


お食い初めは一生に一度の儀式として、その子のために漆塗りのお膳を用意します。お椀は漆器や素焼きのものを、お箸は柳の白木を選びます。
お食い初めで使う漆塗りのお膳や漆器には性別によって決まりがあり、男の子用と女の子用で色が異なります。

<一般的な例>
・男の子用
内側も外側もすべて朱塗り
・女の子用
外側が黒塗り、内側が朱塗り
※地域によっては男女の器の色が逆の場合もある


近年では漆の食器やお膳ではなく、ベビー用の普段使いの食器などでお食い初めをするケースもあります。記念としてお膳を用意するか、実用性を兼ねるかは個人で判断してかまわないでしょう。

食べさせる人


お食い初めでは、一般的に赤ちゃんに食べさせる真似をする役割をする「養い親」という人がいます。養い親の役割を担うのは、「赤ちゃん」と同性の最年長者とされています。赤ちゃんが男の子なら祖父または父親、女の子なら祖母または母親が務めるとよいでしょう。

食べさせる順番


お食い初めには、用意した献立を食べる順番があります。
基本的な流れは以下のとおり。

赤飯→お吸い物→赤飯→お魚→赤飯→お吸い物

の順番で食べさせる真似を3回繰り返します。

歯がための石について


お食い初めの後に行うのが、歯がための儀式です。この儀式には、石のように頑丈な歯が生え、長寿と健康を願う意味が込められています。

歯がため石として使う石は、丸味を帯びた小石を1〜2個くらい用意することが多いようです。歯がため用の石は、近隣できれいな石を拾ってくる他にも(※拾ったら熱湯消毒をしましょう)、ECサイトなどでも調達できます。


お食い初めシーンを彩る、オススメお祝いアイデア


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お食い初めの準備は、「一汁三菜」にまつわるメニューや歯がため石などの準備が必要ですが、お祝いグッズやアイデアを活用して、無理なく楽しく行うことができます。以下のアイデアを参考にしてみてください。


通販のお祝い膳でとっておきの料理を調達


赤ちゃんのお世話に追われているなか、お食い初めの準備を自分で担うのは、負担という方もいるかもしれません。そんな方におすすめなのが、通販サイトで販売しているお食い初め膳のセットです。
メニューも和風から洋風まで多種多彩。お好みでお祝い膳を選んでみてはいかがでしょうか。


バルーンなどで部屋を装飾する


お食い初めを自宅でする場合におすすめなのが、誕生100日の記念にお祝いのディスプレーをすることです。ECサイトでは、100日誕生記念用の装飾バルーンも多数販売されています。かわいい装飾を施して、赤ちゃんとたくさん写真を撮るのも楽しそうですね。


家事代行サービスを利用して、お祝い膳を作ってもらう


家で本格的なお祝い膳を味わいたいなら、経験豊富な家事代行サービスに依頼するのもよいでしょう。「洋風にアレンジしてほしい」「大人も一緒に楽しめるメニューに」など、それぞれの家庭にマッチしたメニューを頼んでみるのもオススメです。


お食い初めのお祝いをもらったら、内祝いを


お食い初めに招いていない人からご祝儀をいただいた際、用意したいのが内祝いです。初めてのお子さんをもつママパパであれば、どのくらいの予算で、何を調達したらよいか、迷うところです。内祝いの予算とお祝い返しについて、見ていきましょう。


内祝いの予算


お食い初めの内祝いは、ご祝儀の半分もしくは3分の1が目安です。1万円いただいたら、3000~5000円の予算で、内祝いを選びましょう。


オススメの内祝い


内祝いでオススメなのは、日持ちするものです。お茶のセットや菓子は、内祝いとして喜ばれます。商品に迷ったらカタログ式ギフトが手軽です。


まとめ|自分スタイルにアレンジしてお食い初めを楽しもう


お食い初めは、平安時代から続く日本の伝統的なお祝い行事です。お食い初めには、事前に準備するものやマナーがありますが、お祝いのスタイルはアレンジしてOKです。子どもの健康と幸せを祈って、家族でお祝いをする楽しいひと時を過ごしてみてはいかがでしょうか。


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