寒く空気が乾燥しやすい冬は感染症が流行する季節です。また、新型コロナウイルス以外にもインフルエンザなど多くの感染症にかかる危険がある時期です。高熱などでつらい思いをしないよう、日頃からしっかりと感染症対策を心がけることが大切になります。そこで今回は、子育て経験のある医師が親子で気を付けるべき感染対策について詳しく解説していきます!

冬はどうして感染症が流行りやすいの?

インフルエンザやノロウイルスなど、冬は様々な感染症が流行する時期です。特に免疫力が低い乳幼児の子どもがいると、感染対策に力を入れるというご家庭も多いことでしょう。では、冬の感染対策を見直す前に冬に感染症が流行する原因を見てみましょう。


●気温が低い
感染症を引き起こすウイルスの多くは、気温が15度以下になると感染力が強まります。また、空気中で生存できる時間も長くなるため感染が拡がりやすくなるのです。


●空気の乾燥
乾燥した空気中ではウイルスの表面を覆う水分が蒸発していくのが特徴です。水分が失われたウイルスは空気中を漂いやすくなるため、感染が拡がりやすくります。また、私たちののどや鼻の粘膜には「線毛」と呼ばれる細かい毛が密生しています。線毛は、体の中に入り込もうとするウイルスなどの異物をキャッチし、体の外へ押し出す働きがあります。線毛は粘液で覆われていますが、乾燥すると動きが鈍くなることが分かっていますので、空気が乾燥してのどや鼻の粘膜が乾燥すると線毛の働きは低下します。つまり、体を守る力が弱くなってしまうのです。

乳幼児はどうして風邪をひきやすいの?保育園で流行するのはなぜ?
私たちには、病原体から体を守るための「免疫」という仕組みが備わっています。生まれたての赤ちゃんはお腹の中でママからもらった免疫が残っています。しかし、6ヶ月を過ぎるとママからもらった免疫は減少し、免疫力はどんどん弱まっていきます。そして1歳を過ぎた頃から自分の体の中で少しずつ免疫が発達していきます。さらに、6歳頃になると大人とほとんど変わらなくなるとされています。これらからもわかるように、保育園は免疫力の弱い乳幼児が密な集団生活を送る場所ですので、必然的に感染症が流行しやすくなるのです。


冬の感染対策にはどんなことに気を付ける?

image


冬の感染症の大敵は「低温」·「乾燥」だということが分かりました。
では、具体的にどのような対策を講じていけばよいのか見てみましょう。


●室内の環境に注意!
冬はウイルスの活性化を防ぐよう室内の環境を整えることがとても大切です。室温は22~26度、湿度は60%前後をキープするよう心がけましょう。冬の暖房は空気の乾燥を引き起こしやすいため、思いのほか室内は乾燥します。加湿器や濡れタオルなどを置くなど、適度な湿度を保てるよう小まめにチェックしましょう。ただし、乳幼児の近くに加湿器や濡れタオルを置くのは非常に危険です。子どもの手の届かないところへ置くようにしましょう。


また、のどがイガイガするなど、違和感を感じる時は粘膜が乾燥している証拠です。室内を加湿するだけでなく、マスクを着用してのどと鼻を保湿しましょう。温かい物を飲んだり、ゆっくり湯船につかるなど、蒸気にあたるのもオススメです。自分で調節することができない乳幼児は、いつもより多めに水分を摂らせるよう心がけましょう。


●手洗いや消毒の徹底
感染症予防には、手などに付着した病原体が体内に入り込む前に退治することが大切です。病原体はドアノブや手すりなど様々なところに付着しています。そして、そこから手に付着した病原体が鼻や口を通って体の中に入ってしまうことで、感染症を引き起こします。そのため、帰宅後やトイレ後はしっかりと石鹸で手を洗い、アルコール消毒をして病原体を退治しましょう。


また、外出先でも小まめに手を洗うのが理想です。手を洗う環境がない場合は持ち運び用のハンドサニタイザーなどを活用しましょう。自分でうまく手洗いや消毒ができない子どもには声がけを積極的にしたり、歌などを歌いながら楽しく手洗いができるよう、見本をみせて習慣化するのも良いですね。


●不要な外出は控える
コロナ禍では、三密を避けるために「stay home」の習慣が広く根付いています。ワクチン接種の普及により、一旦感染拡大が落ち着いている今は、外出する人もどんどん増えています。しかし、油断は禁物です。冬は新型コロナウイルス以外にも流行しやすい感染症がいっぱい。不特定多数の人が出入りする場所への不要な外出は控えた方が良いでしょう。お出かけの予定はできるだけ人出が少ない時間帯に立てるのも、感染対策のポイントです。


●ワクチン接種をしよう
インフルエンザなどワクチンがある感染症は、流行する前に接種を済ませておきましょう。もちろん副反応が出ることもありますし、接種しても感染することは少なくありません。しかし、ワクチンは万が一感染したとしても重症化を予防する効果があります。インフルエンザなどは重症化すると肺炎や脳症などを起こすこともある怖い感染症です。重症化を予防するためにも、できるだけワクチンは接種することをオススメします。

病児・病後児の保育も依頼可能

感染症に関わらず、子どもの急な発熱などで仕事を休まなくてはならない。そんな時に限って大事な会議やキャンセルできない用事がある場合に、病児や病後児の預け先としてベビーシッターという選択肢があります。

キッズラインでは小児病棟で働いた経験がある看護士の方など、看護師資格を保有しているサポーターも在籍しております。病児または病後児、感染症の保育を対応しているかどうかはサポータープロフィールからご覧になれます。

また急な預け先として必要になった場合に、スムーズに依頼できるよう、依頼したいサポーターを数名候補にあげておく、事前面談を済ませておくことをオススメします。

まとめ

冬は感染症が流行する季節ですが、適切な対策で予防することができます。冬の感染症の大敵は低温と乾燥!温度や湿度管理を行って環境を整えることが大切です。また、のどや鼻のコンディションを整えることで、感染症にかかりにくくなります。保育園で感染症が流行している時期は、特に自宅でのケアや手洗いの徹底をしましょう。大人も子どもも感染対策を見直して、健康な冬を過ごしてくださいね。




■監修ライター:成田亜希子
2011年医師免許取得。一般内科医として幅広い疾患の患者様の診療を行う。行政機関に勤務経験もあり母子保健分野も担当。育児に悩むママたちに医師という立場から様々なアドバイスを助言。プライベートでは二児の母。自身の悩みからも育児の情報発信している。