子どもが1歳を迎える頃に職場復帰をするママも多いことでしょう。保育園などに入ると集団生活が始まります。免疫力が未熟な赤ちゃんは集団生活の場で色々な感染症にかかりやすいもの。少しでもそのリスクを減らすためにも、1歳から始まる予防接種も打ち忘れがないように注意が必要です。そこで今回は、1歳の予防接種スケジュールと注意点について医師が詳しく解説します。

1歳ではどんな予防接種を受ければいいの?

まずは、1歳のお誕生日を迎えてから打つべき予防接種の種類についてみていきましょう。


MR(麻しん風しん混合)
麻しんと風しんを予防するためのワクチンです。麻しんや風しんは現在の日本で大規模に流行することはないですが、万が一発症すると肺炎、脳炎、気管支炎などの重度な合併症を引き起こしやすい病気です。特に免疫力が弱い1歳前後の子どもは重症化しやすいので要注意。お誕生日が過ぎたらできるだけ早めに打ちましょう。


水痘(水疱瘡)
水疱瘡を予防するためのワクチンで、2014年に定期接種の対象となっています。1歳で2回の接種が推奨されています。水疱瘡は発症すると発熱などの風邪のような症状が現れ、身体中に痒みを伴う発疹ができる病気です。


多くは一週間前後で回復しますが、重症化して肺炎や脳炎を引き起こしたり、搔き壊した発疹に細菌が感染してしまったりすることもあり、入院が必要になるケースもあります。特に水疱瘡の原因となる水痘帯状疱疹ウイルスは非常に感染力が高く、集団生活の場では感染が拡がりやすいです。子ども自身の感染を予防することはもちろんですが、周囲に感染を拡げないためにも1歳を過ぎたら早めに接種しましょう。


ヒブ(Hib)、肺炎球菌、四種混合の追加接種
0歳のときにすでに3回接種しているヒブ(Hib)、肺炎球菌、四種混合の4回目の追加接種が必要になります。ヒブ(Hib)と肺炎球菌は乳幼児の髄膜炎の原因菌として知られ、ワクチンを接種することで髄膜炎の発症を予防することができます。また、四種混合はジフテリア・百日せき・破傷風・ポリオを予防するためのワクチンです。万が一発症した場合は命に関わることもありますので忘れずに接種するようにしましょう。


おたふくかぜ
現在、定期接種に指定はされていませんが、1歳を過ぎるとおたふくかぜの予防接種を受けることができます。おたふくかぜは耳下腺が腫れる病気で、多くは自然に回復します。しかし、重症化すると髄膜炎を発症したり、聴力の低下を引き起こしたりすることもあります。


日本でも年間700人ほどがおたふくかぜの後遺症として難聴になっていると推測されています。また、思春期以降に発症すると精巣炎を引き起こして不妊になるリスクが高まることも指摘されています。
自治体によっては助成金が出ることもありますので、集団生活を送る場合は早めに接種することをオススメします。

どんなスケジュールで打てばいい?

1歳児の予防接種には、5つの定期接種と1つの任意接種があります。理想的なスケジュールは、1歳のお誕生日を迎えたらできるだけ早くMR・水痘・おたふくかぜの接種をし、その4週間後にヒブ(Hib)・肺炎球菌・四種混合の4回目追加接種。そして、1歳3ヶ月頃に水痘の2回目接種を行うことです。


また、ヒブ(Hib)・肺炎球菌・四種混合の追加接種はMRなどと同時に接種することもできます。一度に予防接種を済ませたい場合はかかりつけの医師と相談しましょう。

0歳の予防接種・打ち忘れがあるときは?
怒涛の予防接種ラッシュだった0歳児。「体調不良で接種を延期したら打ち忘れてしまった」というケースも少なくないでしょう。1歳までの完了すべき接種を忘れてしまっても、1歳以降に接種することは可能なので安心しましょう。ただし、ワクチン接種の間隔やスケジュールについては事前に医師に相談しましょう。


定期接種の時期を過ぎてしまうと無料で接種を受けられなくなります。1歳以降も予防接種は続きますので、余裕を持ってスケジュールを立てて打ち忘れのないよう注意しましょう。


病児・病後児の保育も依頼可能

感染症に関わらず、子どもの急な発熱などで仕事を休まなくてはならない。そんな時に限って大事な会議やキャンセルできない用事がある場合に、病児や病後児の預け先としてベビーシッターという選択肢があります。

キッズラインでは小児病棟で働いた経験がある看護士の方など、看護師資格を保有しているサポーターも在籍しております。病児または病後児、感染症の保育を対応しているかどうかはサポータープロフィールからご覧になれます。

また急な預け先として必要になった場合に、スムーズに依頼できるよう、依頼したいサポーターを数名候補にあげておく、事前面談を済ませておくことをオススメします。

まとめ

1歳になったら、MRや水痘など大切な予防接種が始まります。ヒブ(Hib)、肺炎球菌、四種混合の追加接種も必要になりますので、打ち忘れには要注意。集団生活を始める子どもはできるだけ早めに接種を終えるようにしましょう。また、おたふくかぜは重度な後遺症を残すこともあります。任意接種ですが、可能であれば接種してあげましょう。




■監修ライター:成田亜希子
2011年医師免許取得。一般内科医として幅広い疾患の患者様の診療を行う。行政機関に勤務経験もあり母子保健分野も担当。育児に悩むママたちに医師という立場から様々なアドバイスを助言。プライベートでは二児の母。自身の悩みからも育児の情報発信している。