食物アレルギーとは、特定の食品を口にすることでさまざまなアレルギー症状を引き起こす病気のことです。離乳食が順調に進んだから問題ない…と考えていても2〜3歳頃に突然発症することも少なくありません。重症な場合はアナフィラキシーを起こすこともあるため注意が必要です。そこで今回は、幼児期に見られる食物アレルギーと注意すべきことについて医師が詳しく解説します。

子どもの食物アレルギーはどんな原因で起きやすいの?

子どもの食物アレルギーを引き起こす原因となる食品はどのようなものが多いのでしょうか?詳しくみていきましょう。


食物アレルギーを起こす食品が増えてくる!
食物アレルギーは離乳食を始めたばかりの赤ちゃんが発症することもある病気ですが、原因となる食品は成長すると共に増えていく傾向にあります。赤ちゃんの頃は牛乳、卵、小麦、大豆などが原因となることが多いとされています。


1歳を過ぎるとピーナッツ類や魚卵、フルーツなどにアレルギーを起こす子どもも。そして、2~3歳頃にはアーモンド、4歳を過ぎるとそばアレルギーを起こす子どもが増えていきます。今までアレルギーが全くなかったのに突然発症するケースも少なくないのです。


どんな症状が出るの?
食物アレルギーを発症すると全身にさまざまな症状が現れます。赤ちゃんの頃の食物アレルギーは発疹が出ることが多いとされていますが、離乳食を終えた頃からは発疹の他にも、目のかゆみや充血、鼻水、くしゃみ、咳、お腹の痛み、下痢、嘔吐など様々な症状が現れるようになるのが特徴です。中には、アレルギーによるものと気づきにくい症状しか出ないこともあり、発見が遅れることも少なくありません。


また、重症な場合にはのどの粘膜がむくんで呼吸ができなくなったり、血圧が急低下して意識を失ったりするなど命に関わる症状が出ることもあります。このような症状をアナフィラキシーと呼び、適切な対応をしないと命を落とすこともあるため注意が必要です。

フルーツを食べると口の中がかゆくなるのはアレルギー?
近年「口腔アレルギー症候群」と呼ばれる新しいタイプのアレルギー発症者が増えています。このアレルギーは、キウイ、りんご、もも、メロン、パイナップルなどのフルーツや野菜、豆乳などを口にすると、口の中やのどなどにかゆみが生じる食物アレルギーの一種です。
花粉症の人が発症しやすいと考えられており、花粉に似た物質がフルーツなどに含まれていることが原因となります。
症状が軽いことが多いですが、口腔アレルギー症候群は上述したアナフィラキシーを起こすことも報告されています。食べた後に口やのどの違和感があるフルーツや野菜には注意しましょう。


食物アレルギーはどうやって治療していくの?



次に食物アレルギーの治療法はどんなものがあるのか、もし食物アレルギーの症状が出たらどのように対処すれば良いのか詳しくみていきましょう。


原因食品を避けること!
食物アレルギーは原因となる食品を口にしなければ症状が現れることはありません。食物アレルギーと診断された場合は、原因食品を避けることが大切です。ただし、必要以上の食事制限は必要ありません。食物アレルギーの原因となる食品には成長のために必要な栄養素が含まれているものもあります。


過度な制限をすることで成長に支障を来してしまうこともあるのです。栄養面を考え、控える食品の代わりとなる食品の摂取が必要になる場合もあります。また、日頃からアレルギー物質を含む食品の表示などに注意することも必要です。食事制限はご両親の自己流ではなく、かかりつけ医の指導に従って行うようにしましょう。


薬物療法を行うことも
子どもの食物アレルギーは、成長すると共に改善していくことが多いとされています。小学校に入学するまえには90%の子どもが改善するとのデータも。しかし、アレルギー症状が出る場合は、上述したように原因食品を避ける必要があります。万が一アレルギー症状が出た時には、抗アレルギー薬や抗ヒスタミン薬の内服が必要です。


食物アレルギーを治す方法はありませんが、近年、原因食品をごく少量ずつ摂取して身体を慣らしていく「経口免疫療法」を行う医療機関も増えています。経口免疫療法は高い効果が報告されていますが、アナフィラキシーを起こす可能性もある治療法です。治療をご希望の場合は、経験が豊富な医師のいる医療機関に相談しましょう。

病児・病後児の保育も依頼可能

感染症に関わらず、子どもは急に発熱したり、体調を崩してしまうものです。そんな時に限って大事な会議やキャンセルできない用事がある場合は、病児や病後児の預け先としてベビーシッターという選択肢があります。キッズラインでは小児病棟で働いた経験がある看護士の方など、看護師資格を保有しているサポーターも在籍しております。病児または病後児、感染症の保育に対応しているかどうかはサポータープロフィールからご覧になれます。


急な預け先として必要になった場合に、スムーズに依頼できるよう、依頼したいサポーターを数名候補にあげておく、事前面談を済ませておくことをオススメします。

まとめ

子どもの食物アレルギーは突然発症することもあります。成長すると共に原因となる食品の幅も広がるため、口にした後に体調の変化がある時は注意が必要です。食物アレルギーを治す方法はないため、診断された場合は原因となる食品を避けなければなりません。しかし、過度な食事制限は成長に影響を与えることもあります。かかりつけ医とよく話し合ってお子様に合った食事制限を続けていきましょう。




■監修ライター:成田亜希子
2011年医師免許取得。一般内科医として幅広い疾患の患者様の診療を行う。行政機関に勤務経験もあり母子保健分野も担当。育児に悩むママたちに医師という立場から様々なアドバイスを助言。プライベートでは二児の母。自身の悩みからも育児の情報発信している。


image