花粉症は花粉によってアレルギー症状が生じる病気のことです。くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどが代表的な症状ですが、症状が似ているため風邪と間違われることも少なくありません。しかし、花粉症と風邪の治療法や対処法は全く異なるため、正しく判断することが大切です。そこで今回は、花粉症と風邪の症状の見分け方や注意点について医師が詳しく解説します。

花粉症は風邪とどう違うの?

花粉症は、植物の花粉に対するアレルギーによって様々な症状が引き起こされる病気です。主にウイルスに感染することによって発症する風邪とは根本的に異なります。まずは花粉症と風邪の違いについて詳しくみていきましょう。

花粉症はどんな病気?
私たちの身体には、外部から体内に侵入した病原体などの異物から身体を守る「免疫」という仕組みが備わっています。免疫の働きは多岐に渡りますが、異物と認識した物質が体内に入り込むと「抗体」というタンパク質が産生されます。抗体は異物を攻撃する働きを担い、私たちの身体に悪さをする前に異物を排除してくれるのです。

花粉症は、本来なら身体に害のない植物の花粉を異物として認識し、過剰な免疫の働きが生じることで引き起こされます。植物の花粉が鼻や目の粘膜に付着すると、花粉に対する抗体が産生されます。そして、免疫を担う細胞からアレルギー症状を引き起こす物質が放出されることでくしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみ、充血などが生じます。

花粉に対する抗体が産生されるか否かは個人差があります。もちろん、抗体が産生されない場合は花粉症を発症することはありません。しかし、近年では年齢を問わず花粉症の発症率が高くなっていることが分かっています。

風邪とは?
風邪は、主にウイルスが鼻やのどに感染して炎症を引き起こす病気のことです。くしゃみ、鼻水、鼻づまりなど花粉症に似た症状のほか、のどの痛みや発熱、頭痛、下痢、嘔吐などの症状が見られることもあります。多くは2〜3日すれば自然に回復していきますが、炎症が気管支や肺へ及んで重症化することもあります。また、小さな子どもはのどの痛みなどによる水分摂取量の不足や発熱による水分喪失によって、脱水になることも少なくありません。

花粉症と風邪の症状の見分け方は?

花粉症と風邪は全く異なるメカニズムで発症する病気です。しかし、似たような症状が現れることがあるため、見分けがつきにくいことも少なくありません。特に小さな子どもは自分で症状を正確に訴えることができないため、「熱のない軽い風邪」と見過ごされてしまうことも。それを防ぐためにも、症状の見分け方について詳しくみていきましょう。

●鼻水
花粉症の三大症状の一つである鼻水は風邪でもよく見られる症状です。そのため、鼻水が長引いていても軽い風邪と見過ごされることも。しかし、花粉症と風邪の鼻水は性質が異なります。花粉症の鼻水は、アレルギー症状を誘発する物質が鼻水を分泌する器官を刺激することで現れる症状です。

鼻の粘膜に感染や炎症はないため、サラサラとした水のような性質となっています。一方、風邪による鼻水は鼻の粘膜に感染したウイルスを体外へ押し出そうとするために生じます。多くはウイルスを攻撃して死滅した免疫細胞などが含まれるため白色、黄色、緑色になり、ネバネバとしているのが特徴です。

●くしゃみ
くしゃみも花粉症、風邪ともによく見られる症状の一つです。花粉症のくしゃみは、アレルギー症状を誘発する物質がくしゃみ中枢を刺激することで引き起こされます。一方、風邪によるくしゃみは鼻水同様、鼻やのどの粘膜に感染して増殖したウイルスを体外へ押し出すために発せられる症状です。

また、花粉症のくしゃみは花粉を吸い込んだ際に突発的に繰り返し生じるのが特徴です。花粉症の季節に窓を開けたり、外出したりした際に症状が強くなります。外に干した洗濯物を着用したときにくしゃみが出る場合も要注意です。一方、風邪によるくしゃみは一日を通して生じ、状況や場所によって症状の現れ方が大きく変化することはありません。

花粉症は春以外にも発症する?
花粉症といえば、春先に飛散するスギ花粉によるものを想像する方が多いと思います。しかし、花粉症はスギ以外の花粉でも発症する病気です。夏にはイネ科、秋にはブタクサやヨモギなどのキク科の植物で花粉症を発症することもあります。

また、最近では複数の花粉に対してアレルギー反応を起こす人も増えており、ほぼ一年を通して花粉症に悩まされるケースも少なくありません。春以外の季節に花粉症の症状が出ても、「春ではないので花粉症ではない」と判断して見過ごしてしまうので、注意しましょう。


病児・病後児の保育も依頼可能

感染症に関わらず、子どもは急に発熱したり、体調を崩してしまうものです。そんな時に限って大事な会議やキャンセルできない用事がある場合は、病児や病後児の預け先としてベビーシッターという選択肢があります。キッズラインでは小児病棟で働いた経験がある看護士の方など、看護師資格を保有しているサポーターも在籍しております。病児または病後児、感染症の保育に対応しているかどうかはサポータープロフィールからご覧になれます。


急な預け先として必要になった場合に、スムーズに依頼できるよう、依頼したいサポーターを数名候補にあげておく、事前面談を済ませておくことをオススメします。

まとめ

花粉症と風邪は似た症状が生じますが、全く異なる病気です。治療法や対処法も異なります。特に花粉症は、放っておくと鼻づまりなどの影響で集中力の低下や不機嫌などの症状が現れることも。学業や集団生活に支障を来すことも少なくありません。今回ご紹介した症状の見分け方を参考に、長く症状が続くときはかかりつけ医に相談して正しい治療を受けるようにしましょう。




■監修ライター:成田亜希子
2011年医師免許取得。一般内科医として幅広い疾患の患者様の診療を行う。行政機関に勤務経験もあり母子保健分野も担当。育児に悩むママたちに医師という立場から様々なアドバイスを助言。プライベートでは二児の母。自身の悩みからも育児の情報発信している。


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