毎年春先になると辛い花粉症に悩まされる方も多いのではないでしょうか。日本全国で3人に1人以上は花粉症であることが分かっています。大人の病気と思われがちですが赤ちゃんが発症するケースもあり、発症率は年々増加しています。しかし、花粉症は適切な治療を行えば症状を抑えることが可能な病気です。そのためには、本格的に症状がひどくなる前に治療を開始することがオススメです。そこで今回は、花粉症の治療を始めるのに適した時期について医師が詳しく解説します。

花粉症の「初期治療」とは?

花粉症は植物の花粉に対してアレルギーが生じることで発症する病気です。花粉に対してアレルギーが生じない方は花粉症を発症することはありません。しかし、花粉へのアレルギーがある方は花粉が飛散する時期になると毎年辛い症状に悩まされることに。花粉症は小さな子どもも発症するため、春先などに耳鼻科や小児科通いが欠かせなくなるご家庭も多いことでしょう。

そこで毎年やってくる花粉症から身を守るために、最も適した治療開始時期についてご紹介します。

花粉症は早めの対策が重要!
毎年花粉症に悩まされる人は、症状が出始める時期に治療を開始することが推奨されています。具体的には「症状が少しでも現れたとき」または「花粉の飛散が開始した日」から治療を開始することが望ましいと考えられています。

このように早めに開始する治療方法を「初期療法」と呼び、鼻アレルギー診療ガイドライン(2020年版)でも勧められています。花粉症の原因として最も多いスギ花粉が飛散するのは、例年2月初めから5月下旬頃です。年によって飛散時期は異なりますので、花粉飛散情報をこまめにチェックして早めに治療を開始しましょう。

※鼻アレルギー診療ガイドライン―通年性鼻炎と花粉症―2020年版(改訂第9版)/鼻アレルギー診療ガイドライン作成委員会 (著)

どんな治療法があるの?
花粉症の治療は薬物療法が主体となります。軽症な場合には抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬などの飲み薬が使用されますが、鼻づまりがひどい場合にはステロイドが含まれる鼻噴霧薬が必要です。また、目の症状にはステロイドが含まれる目薬を使用します。

使用する薬の種類は、症状のタイプや重症度によって異なります。医師とよく相談しながら自身に合ったものを選んでいくようにしましょう。

また、2020年には非常に重度なスギ花粉症の方に対してアレルギー症状を強力に抑える「ゾレア」という薬が使用できるようになりました。ゾレアは注射薬で、12歳未満の子どもに使用することはできません。日常生活に支障を来すような症状があるママパパは一度かかりつけの医師に相談してみるのもオススメです。

そのほか、花粉症の鼻づまりが非常に強い方は、鼻の通りをよくしたり鼻水の分泌を抑えたりするために、鼻の粘膜をレーザーで焼く治療することがあります。高い効果が期待でき、子どもなら小学生頃から受けることが可能です。

花粉症を完治させる治療もあるの?
花粉症の治療は基本的に症状を抑えるために行うもので、花粉症を治すものではありません。治療を継続している間は症状を抑えることができますが、治療を中断すると症状が出てしまいます。そのため、症状を抑えるためには毎シーズン治療を行う必要があります。

これまで花粉症を完全に治すのは難しいと考えられてきました。しかし、近年ではスギ花粉から抽出した成分を含む薬を少量ずつ内服し続けて身体を慣らしていく「舌下免疫療法」が広く行われるようになっています。治療完了までには2~3年を要しますが、舌下免疫療法は7割の方に効果があることが分かっています。

なお、治療開始はスギ花粉が飛散していない6月頃がベストです。ただし、舌下免疫療法は強い副作用が出ることもあるため、実施していない医療機関もあります。治療を検討している方は経験が豊富な医療機関を選びましょう。


花粉症対策~花粉症の時期までに準備しておくものは?

花粉症の症状を和らげるには治療だけでなく、日常生活の対策も非常に重要です。花粉が飛散する時期になったら、日本気象協会などから出る花粉飛散情報に注意して花粉が多い日や時間帯の外出はできる限り控えましょう。また、外出する場合はマスクやメガネの着用が効果的です。

帰宅後は手洗い、うがい、洗顔、着替えなどを徹底して花粉を持ち込まないように注意しましょう。室内にいるときも窓は閉めて、空気清浄器を活用しましょう。花粉症の時期になって慌てないよう、ご家庭では以下のようなものを準備しておくのがおすすめです。

·使い捨てのマスク
·メガネ(目の症状が強い場合)
·衣類の花粉などを払うためのブラシ
·空気清浄器(高性能HEPAフィルター付きを推奨)
·表面が毛羽立っていない上着

看護師の資格を持つサポーター

子どもは急に発熱したり、体調を崩してしまったり。そんな時に限って大事な会議やキャンセルできない用事がある場合は、病児や病後児の預け先としてベビーシッターという選択肢があります。体調が優れない、花粉症対策をして欲しい、などのケアが必要な場合は知識のある方に保育をお願いしたい方もいらっしゃるでしょう。キッズラインでは小児病棟で働いた経験がある看護士の方など、看護師資格を保有しているサポーターも在籍しております。病児または病後児、感染症の保育に対応しているかどうかはサポータープロフィールからご覧になれます。


急な預け先として必要になった場合に、スムーズに依頼できるよう、依頼したいサポーターを数名候補にあげておく、顔合わせや事前面談を済ませておくことをオススメします。

まとめ

花粉症には本格的に症状が現れる前に治療を開始する「初期療法」が推奨されています。毎年花粉症に悩まされる方は、花粉の飛散が始まったり症状が現れ始めたりした段階で病院を受診しましょう。また、花粉症は日頃の対策も重要です。花粉症のシーズン前に今回ご紹介したアイテムを準備しておきましょう!


■監修ライター:成田亜希子
2011年医師免許取得。一般内科医として幅広い疾患の患者様の診療を行う。行政機関に勤務経験もあり母子保健分野も担当。育児に悩むママたちに医師という立場から様々なアドバイスを助言。プライベートでは二児の母。自身の悩みからも育児の情報発信している。


imageには本格的に症状が現れる前に治療を開始する「初期療法」が推奨されています。毎年花粉症に悩まされる方は、花粉の飛散が始まったり症状が現れ始めたりした段階で病院を受診しましょう。また、花粉症は日頃の対策も重要です。花粉症のシーズン前に今回ご紹介したアイテムを準備しておきましょう!