病後児保育とは?病児保育との違い、利用の流れと注意点を徹底解説


子どもの病気が長引き、治りかけてはいるもののまだ保育園には預けられないという時、「そろそろ会社に出勤しないとマズイ」と思った経験がある親御さんは多いのではないでしょうか。そんな時の預け先のひとつとして考えられるのが、病後児保育。とはいえ「実際には利用したことがない」「どんな施設なのかよくわからない」という方も少なくないでしょう。そこで今回は、病後児保育の利用の流れや注意点について解説します。
そもそも「病後児」とはどんなお子さんのことを指すのでしょうか?
病後児とは、病気が回復している途中ではあるものの、完全には治っておらず、集団保育を受けることが難しい状態にある子どものことを指します。いわゆる、「病気が治りかけている子ども」のことであり、医療機関で治療する必要はないけれど、本来の元気な姿にまでは回復していない状態をイメージしてもらうと分かりやすいでしょう。
こうした回復期にある子どもを一時的に預かる「病後児保育」は、医師が病後児保育の利用を認めた場合に、看護師などがいる保育所併設施設などで健康の回復をサポートしながら通常保育を行うのが特徴です。利用する際には、症状や薬の処方内容を記載した医師からの連絡票が必要なほか、利用できる年齢が10歳未満の病児と決まっていたり、利用する日時が指定されていたりする場合もあります。
一方の「病児」は、言葉の通り、病気の急性期にある子どものことを指して使われる言葉です。病児を預かる「病児保育」では、お医者さんが常駐する施設(医療機関併設型など)で子どもを一時的に預かるのが一般的となっています。
この「病後児保育」を行う施設には、実は3つのタイプがあります。
このうち、もっとも数が多いとされるのは医療機関併設型です。こちらは、診療所や病院に病後児保育施設が併設されているケースであり、医師が常にそばにいるため安心して預けられるというメリットがあります。
保育園併設型は、保育園に病後児保育施設が設置されているケース。保育園と言っても、通常保育のように一度に何十名も預かるわけではなく、1施設で5名程度の受け入れを行っているところがほとんどです。
単独型は、医療機関や保育施設などとの併設ではなく、病児・病後児保育だけを専門に扱う施設のことを指します。最近では病児や病後児を預かってほしいというニーズが増えていることもあり、少しずつではありますが数が増えてきています。
こうした病後児対応施設の場合、職員の配置基準として、看護師が子ども10人につき1名以上、保育士が子ども3人につき1名以上という決まりがあります(※1)。一定の条件を満たさないと開設できないこともあり、「人口に対して必要数が足りていない」「数が限られていて必要な時に利用ができない」と感じている親御様も多いようです。
病後児保育の利用方法は、自治体ごとに決められています。そのため、利用する際には自治体の専門窓口に確認するのが確実です。なかには、利用前に役所にて登録手続きを行わなければならないケースもありますので、利用する場合には注意しておきましょう。
ここからは、病後児保育の利用にあたっての一般的な流れを確認していきます。
病後児保育を利用するためには以上の5つのステップが必要です。また、利用する際には、次のような持ち物を準備しておく必要があります。
持ち物については、当日慌てることがないように、あらかじめ施設へ確認しておくのがおすすめです。
ここまで、病後児保育の概要や利用方法について詳しく説明してきました。病後児保育のメリットは、何と言っても「仕事を休めないときに、病気が治りかけの子どもを安心して預けられる」という点です。
その反面、「病後児と病児をどのように区別するのか分かりにくい」「一部の病気や感染症では預けることができない」といった面もあり、利用できるかどうか判断に迷ってしまうこともあるでしょう。
さらに、「子どもの病気が長引いて、仕事に早く復帰しなければいけない」という慌ただしい状況の中で、利用登録や予約方法、支払い手順などが煩雑な点もデメリットです。さらに、予約したらすぐに利用できるというわけではなく、人数の空きがなければ利用できないのも、親御様にとっては辛いところです。またお住まいの地域によっては、近隣に病後児保育施設がなくて預けられないというケースもあるでしょう。
実際に、インターネットやSNS上では、「病後児保育を利用したいのに、利用できなかった」との声もしばしば見受けられ、やはり手軽に利用できないところがネックとなっているようです。
実は、病後児を保育できるのは、先述した施設だけではありません。最近ではベビーシッター会社でも、病後児を見られるベビーシッターが在籍しているケースが増えてきています。
病後児保育が行えるベビーシッターは、
といった特長があります。
また、対象年齢も幅広く、なかには0歳から15歳まで預かることができるベビーシッターもいます。シッターや運営会社によっても対応は異なるため、すべての年齢や症状に対応できるわけではありませんが、病後児保育施設と比べると柔軟かつスムーズに利用できる点は、忙しい親御様にとっては大きなメリットとなるでしょう。
料金に関しても、予算に見合った時給のシッターを自分で選ぶことが可能ですので、コスト面でもメリットがあります。さらに、時間帯も依頼時に指定できるため、「午前中だけお願いしたい」「夜間や早朝だけお願いしたい」といったニーズに応えられるのもベビーシッターサービスの魅力です。
今回の記事では、「病後児保育の利用の流れや注意点」について詳しく見ていきました。病後児保育施設は、病気から回復している途中の子どもたちを看護師や保育士が保育してくれるため安心して預けられる一方で、空きがなければ利用できない、手続きが煩雑といったデメリットがあります。
そんな時は、病後児にも対応できるベビーシッターの存在が心強いです。ベビーシッターのマッチングプラットフォームであるキッズラインでは、病後児対応シッターと初回の依頼前にオンラインでの顔合わせまたは事前面談を行ってマッチングが成立すれば、子どもの体調の回復期にシッターに預けることができます。現在お子様の体調が優れず、看病のために仕事を休んでいる親御様は、お子様の回復を見込んでご登録されることをオススメします。
また、「病後児保育施設がいつも混んでいて利用できない」「病後児保育施設が近くに無い」といったお悩みを日頃からお持ちの方は、お子様が元気なときに病後児が見られるベビーシッターに依頼してみて、いざというときの味方を得ておきましょう。
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