冬は気温が下がり、日が短くなるため、外遊びの時間が減りがちです。室内の時間が増えると遊びが単調になりやすく、工夫のアイデアが欲しくなる時期でもあります。そこで頼りになるのが、プロの視点です。
ここでは、日々子どもと関わる現役ベビーシッターの山岸佑季子さんに、冬の遊びで大切にしているポイントや工夫のヒントを伺いながら、未就学児が楽しめる冬の遊び方をまとめました。記事の後半では、山岸さんがよく取り入れている手作りおもちゃも紹介します。
冬でも安心して遊ぶための基本の考え方
冬でも安心して遊ぶために、まず押さえたいのは
体調・安全・環境づくりの3つのポイントです。外遊びは気分転換になり、体を動かすことで心身の健康にも良い影響があるとされていますが、冬は気温や体調の変化が大きいため、無理をさせない姿勢が欠かせません。
子どもの年齢や体調に合わせて遊び方を選ぶ
外遊びか室内遊びかを問わず、子どもの体調や機嫌に合わせて遊びの内容を調整します。元気がある日は走ったり跳ねたりといった体を動かす遊びを、少し疲れていそうな日は絵本や積み木など、落ち着いて楽しめる遊びに切り替えましょう。
安全に遊べる環境を整える
天候によって室内で遊ぶ日が増える冬は、環境づくりがより重要になります。床に置かれたものを片付ける、暖房器具との距離を確保する、家具の角を避けてスペースをつくるなど、まずは安全に動ける場を整えましょう。
「保育士として働いていた頃は、室内でも体を動かす工夫をしていました。保育室の中に伸び縮みするトンネルを設置したり、壁にヒラヒラの紐を貼って子どもたちがジャンプしてタッチできるようにしたり。特に午前中は体力があるので、狭い室内でも体を動かす遊びを取り入れていましたね」(山岸さん)
冬の不調サインと遊びの切り上げ方
冬は手足の冷えや乾燥、鼻づまりなど、小さな不調が起きやすい季節です。暖房による乾燥で水分が奪われやすく、気づかないうちに喉が渇いていることもあります。特に外で遊ぶときは、「動きがゆっくりになった」「抱っこを求めてくる」などの変化が、疲れや寒さのサインになることがあります。少しでも違和感があれば、遊びより休息を優先しましょう。
冬の外遊びの取り入れ方 季節感と安全のバランスを考える
冬は寒さで体が縮こまりがちですが、外に出れば白い息や澄んだ空気、葉を落とした木々の形など、季節ならではの発見がたくさんあります。地域によっては雪に触れられる場所もあり、自然の変化を全身で感じられる貴重な時期です。
一方で、冷えや天候の急な変化には注意が必要です。気温差や風の強さによって体力を奪われやすいため、外へ出るタイミングや時間帯を見極めながら無理なく外遊びを楽しみましょう。
日差しのある時間、天気の良い日を選ぶ
冬の外遊びでは、遊ぶ時間帯と天候チェックが欠かせません。日差しが出ていると体感温度が上がるため、気温の変動が少ない日中の暖かい時間帯を中心に外へ出ると、体が動きやすくなります。事前に天気予報を確認し、天候が急変する可能性がないか、風の強さはどうかなどもチェックしておくと安心です。
地域に合わせて楽しみ方を工夫する
雪が積もる地域では、しっかりと防寒着を身につけて外に出るだけで、雪の上を歩く・そり滑りをする・足跡を探すなど、多彩な遊びが生まれます。触る・踏む・滑るといった感覚は、冬ならではの貴重な体験です。
一方、雪があまり降らない地域でも、霜柱を踏んだときのサクッとした音、朝の水たまりにできる薄い氷など、自然の変化を楽しめるポイントはたくさんあります。その土地ならではの冬の発見を大切にしていきましょう。
0〜1歳の冬遊び 周りとのあたたかい関わりが遊びになる
0〜1歳は、遊びそのものより「誰とどう過ごすか」が大きな安心につながります。あたたかい室内で抱っこをしたり、声をかけたり、目を合わせたりすることが、そのまま豊かな遊びの時間になります。
大人との密着が安心と遊びの中心に
抱っこをして外を眺めたり、頬に触れて笑い合ったりするだけでも、子どもは大人の体温や声を感じながら落ち着きます。冬ならではの静かな時間と大人のぬくもりが、心の安定と信頼感につながります。
シンプルな刺激で十分に楽しめる
0〜1歳に必要なのは複雑な道具ではなく、繰り返しのやり取りです。ブランケットの触り心地を楽しむ、音の出るおもちゃを振る、「いないいないばあ」をするなど、短い遊びでも満足度は十分。室内時間が増える冬は、同じ遊びの繰り返しが安心感となり、発達の土台を育てます。
その日の調子に合わせて遊び方を調整する
0〜1歳は体調の変化が特に現れやすく、少しの冷えや眠気でも不快さに直結します。遊びの途中で抱っこを求める、動きが緩やかになる、表情が曇るといった変化が見えたら、早めに休息へ切り替えると安心して過ごせます。
2〜3歳の冬遊び 「やってみたい」気持ちが育つ時期
2〜3歳は、自分で触ってみる・挑戦してみる気持ちが強くなる頃です。冬は白い息、冷たい空気、手袋やマフラーなど五感を刺激する素材が多く、室内外での遊びが自然と深まります。
挑戦を見守り、必要なときだけ手を添える
この時期の子どもは、コートのファスナーを上げようとしたり、靴を自分で履こうと頑張ったりと、日常の行動がそのまま「遊び」になります。大人が先回りせず、危ないところだけをそっと支えることで、子どもが「できた!」という喜びを感じやすくなります。冬は衣類が増えるため、ボタン留めや脱ぎ着など、身支度の練習にも挑戦しやすい季節です。
冬の身近な変化をごっこ遊びや創作に広げる
冬には白い息、冷たい空気、落ち葉やどんぐりなど、ふだんと違う素材がそろいます。白い息を何かの形に見立てたり、拾った自然物で制作したりと、季節ならではの刺激が子どもの想像力をぐっと広げます。
また、この頃はごっこ遊びが盛んになる時期。家で見たパパママの言動をまねしてままごとをしたり、「おみせやさんごっこ」に発展したりと、日常の出来事がそのまま遊びの題材になります。
「2歳だとティッシュを丸めてパンに見立ててパン屋さんごっこをしたり、スカーフやリトミックスカーフをかぶってお店屋さんになりきったり。なりきる遊びが本当に盛り上がるんですよ」(山岸さん)
失敗も成長の一部として受け止める
外でも室内でも「やってみたい」という意欲がどんどん広がる時期です。雪玉が崩れたり、手袋が思うようにはまらなかったり、折り紙がうまく折れなかったりなど、小さなつまずきは日常の中にたくさんあります。
そんなとき、大人が「頑張ったね」「ここまでできたね」と気持ちに寄り添うひと言をかけると、子どもは気持ちを落ち着かせやすくなります。さらに余裕があれば、「もう一回やってみる?」「どうしようか一緒に考えてみようか」などと優しく誘うことで、またチャレンジする意欲が自然と芽生えます。やってみて、失敗して、また工夫する過程が、この時期の学びです。
4〜5歳の冬遊び ルールや協力も楽しいに変わる時期
4〜5歳になると、「友だちと一緒に遊ぶことが楽しい」という気持ちが強くなり、相手の気持ちに目が向き始めます。協力したり、役割を決めたり、順番を守ったりと、社会性が大きく育つ時期です。
役割や順番を意識しながら遊べるようになる
鬼ごっこ、イス取りゲーム、カードゲームなど、簡単なルールのある遊びがぐっと上手になります。友だちの動きを見て判断したり、勝ち負けで味わう気持ちに向き合ったりと、遊びの中で社会性が大きく育つ時期です。チーム分けや役割決めが楽しくなるのも、この頃ならではの姿です。
遊びの計画を自分で立てられるようになる
何を作るか、どう遊ぶか、必要な材料は何かなど、遊びの前に簡単な話し合いや準備ができるようになります。冬は制作遊びの時間が増えるため、相談しながら進める経験が自然と積み重なり、自立心や協調性が伸びていきます。
作ったものや気づいたことを伝える力が育つ
制作やごっこ遊びでは「見て!」「こうやったんだよ」と伝える機会が増えます。雪だるまを見せる、氷を発見して知らせるなど、自然の中でも表現力が伸びる季節です。伝えた経験は自信につながり、人との関わりの楽しさを広げていきます。
現役ベビーシッター山岸さん直伝!手作りおもちゃ5選
冬はどうしても室内で過ごす時間が長くなる季節です。外での発見も楽しい一方で、室内だからこそじっくり取り組める遊びや、子どもが自分のペースで試行錯誤できる遊びも大きな魅力です。
そこで山岸さんがよく取り入れているのが、身近な素材で作れる手作りおもちゃです。
「家にあるものや百円ショップでそろう素材を使って、子どもが自由に触れて試せる環境を整えることで、自然と遊びが広がっていくんです」(山岸さん)
ここでは、冬の遊びをより豊かにする、簡単で自由度の高い手作りおもちゃをご紹介します。
【手作りおもちゃ1】雪だるまボール投げ
【材料】紙皿、シール、折り紙、新聞紙、セロハンテープ
紙皿の真ん中をくり抜き、雪だるまの顔に見立てた的を作り、新聞紙を丸めたボールを投げて遊ぶおもちゃです。2歳くらいからシール貼りを楽しむようになるため、紙皿の周りに丸シールを貼って飾り付けたり、年齢に合わせて色塗りや模様の付け方を変えたりできます。
ボールを入れるだけでも十分に楽しめますが、距離を変えれば運動遊びとしても活躍します。節分の時期には紙皿に角をつけて鬼の的にするなど、テーマに合わせた変化も楽しめます。毛糸で輪っかをつければ、お家の飾りとしても使えます。
【手作りおもちゃ2】福笑い
【材料】ホワイトボード、マグネット、マーカー、タオル(目隠し用)
冬遊びの定番として子どもたちに大人気の福笑い。山岸さんは、ホワイトボードにおかめの土台を描き、マグネットで作ったパーツを貼って楽しむスタイルを取り入れています。
パーツの裏にもマグネットをつけておいて、子どもに渡して貼ってもらいます。小さな子は目隠しをせずに好きな場所へ貼るだけでも十分に盛り上がり、年齢が上がるとタオルで軽く目を隠して挑戦することで、仕上がった顔を見て大笑い。年齢に応じて遊び方を変えられるのも魅力です。
さらに、おかめの土台に子どもが好きなキャラクターを組み合わせると、思いがけない顔ができて、自由な発想がどんどん広がります。
「おかめさんの土台にアンパンマンのパーツを組み合わせたり、子どもたちが発展させておかめさんとアンパンマンをコラボして作って笑ったりするんですよ」(山岸さん)
作品を見せ合うことで自然なコミュニケーションも生まれ、冬らしいほっこりした遊びになります。
【手作りおもちゃ3】紙コップけん玉
【材料】紙コップ2個、たこ糸、折り紙、ビニールテープ
紙コップ2つをたこ糸でつなぎ、折り紙を丸めた玉を入れて遊ぶ、シンプルなけん玉です。紙コップの底同士をビニールテープで固定し、外側からたこ糸で結びます。紐の長さで難易度を調整できるため、年齢を問わず楽しめます。
玉をカップに入れるだけの遊びですが、成功したり外れたりする過程自体がおもしろく、手首の動きや集中力が自然と育っていきます。
「季節感も取り入れられます。たとえば節分なら玉を恵方巻きに、クリスマスなら雪だるまにするなど、いろいろアレンジできますよ」(山岸さん)
気軽に季節ごとの楽しさを広げられるのも、このけん玉の魅力です。
【手作りおもちゃ4】ペットボトルキャップを使ったコマ
【材料】ペットボトルキャップ2個、紙皿、セロハンテープ、サインペン・カラーペン
ペットボトルキャップ2つをテープで固定し、紙皿の中央に差し込んで作る、簡単な手作りコマです。ペットボトルキャップは、底同士を合わせてセロハンテープでしっかり固定します。
次に、紙皿の中央にキャップを置き、周りを鉛筆でなぞって円を描きます。その円の中に、ハサミの先を使って穴を開けます。紙皿に好きな模様を描けば完成です。
回すと色が混ざって見えるため、子どもは何度も回して試し、「どの模様が一番きれいに見えるかな?」と実験のように遊び込みます。誰のコマが長く回るか競争が始まることも多く、室内で過ごす時間が増える冬にぴったりの遊びです。
【手作りおもちゃ5】レジでお買い物ごっこ
【材料】ティッシュ箱、スーパーの広告チラシ、おもちゃのお金、マーカー
ティッシュ箱の開口部をレジに見立て、スーパーの広告チラシから食品の写真を切り取り、裏に手書きのバーコードを貼ります。
おもちゃのお金を使えば、「これをください」「わかりました、何円です」といったやり取りが自然に生まれ、買い物体験や数字への興味、順番を守る経験にもつながります。
また、最近はキャッシュレス決済になじみのある子どもも多いため、コード決済やカード払いをまねると、さらにリアルな買い物気分を味わえます。
「本物みたいという感覚が子どもの気持ちを盛り上げるんですよ。遊びがどんどん深まっていくのも魅力です」(山岸さん)
ベビーシッターを今すぐ探してみる
家庭だけで抱え込まないためのベビーシッター活用法
冬は負担が増えやすい季節。頼れる存在がいるだけで心強い
冬は寒さや天気の影響で外へ出るタイミングが難しくなり、遊びのペースがつかみにくい季節です。子どもと過ごす時間が長くなる一方で、親は家事や仕事との両立で思ったより負担が増えがちです。そんなとき、
少しだけ力を借りられる存在がいると、気持ちに余白が生まれ、親子ともに冬の遊びを心地よく楽しめるようになります。
さらに、ベビーシッターが冬の遊びを一緒に楽しんでくれることで、親だけでは難しい外遊びのフォローや、室内遊びのバリエーションも広がります。
「外は寒そうで迷うけれど、今日は一緒に散歩に行ってみよう」「集中して仕事を片付けて、そのあとはゆっくり子どもと遊ぼう」といったように、家庭のペースも整えやすくなります。
ベビーシッターを今すぐ探してみる
キッズラインならスマホから簡単にシッターに依頼できる
ベビーシッターのマッチングプラットフォームであるキッズラインは全国47都道府県にベビーシッターがおり、スマホから24時間いつでも検索・依頼ができます。
キッズラインでは、保育経験者や有資格者を選べたり、ご利用者様からのレビューやプロフィールで写真やアピールポイントなどを確認できたりするため、初めてでも安心して依頼できます。
外遊びに同行してほしい日、室内遊びにじっくり付き添ってほしい日、体調がすぐれない日の見守りなど、家庭の状況に合わせて柔軟にサポートを選べるのが特徴です。
中には、英語やリトミック、工作など、それぞれの得意分野を活かして保育を行うベビーシッターもいます。
「子育てをされているご家庭は本当に忙しく、ご自身の時間がないと感じている方が多いです。だからこそ、お仕事中だけでなく、ご自身の時間を取るためのリフレッシュ目的でも気軽に頼っていただきたいです」(山岸さん)
なお山岸さんご自身は、幼稚園のお迎えから夜ご飯の時間帯までのサポートを依頼されるケースが多いそうです。
「日常生活の『ちょっと助けてほしい』『ちょっと困っている』といったときでも、ぜひベビーシッターのサポートをご活用ください。親御様の心に余裕ができ、いきいきと生活できるお役に立てればと、心から思っています」(山岸さん)
▼山岸佑季子さんのプロフィールページはこちら
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