2026年4月から全国で本格的に始まった「こども誰でも通園制度」。働いていなくても、月一定時間まで保育施設を利用できる新しい仕組みとして注目を集めています。

ただ、実際に始まってみると「申し込んだのに、まだ使えていない」「近くの施設が見つからない」「予約しようとしたら枠が埋まっていた」といった声も聞こえてきます。一方で、施設を大きく増やして利用しやすくなった自治体もあり、地域によって体感がかなり違うのが現状です。

そこでこの記事では、実際に始まってみて2026年6月時点で見えてきた「制度の実態」を、公式情報と各自治体の運用をもとに整理します。これから利用を考えている方が、過度に期待せず・過度にあきらめず、現実的に準備できるようまとめました。

本格実施後、「制度はある、でも…」が現場の実態


保育施設で遊ぶ乳児と保育士

まずは制度の基本をおさらい

こども誰でも通園制度(正式名称:乳児等通園支援事業)は、保護者の就労を問わず、生後6か月から満3歳未満の未就園児が、月10時間を上限に保育所や認定こども園などを利用できる制度です。利用料の国の標準は1時間あたり300円程度で、給食やおやつがある場合は別途実費がかかります。
2025年度に制度化され、2026年度から全国の自治体で実施する「給付」へと位置づけが変わりました。財源には、2026年度から段階的に始まった子ども・子育て支援金が充てられます。

「全国で本格実施」=「どこでもすぐ使える」ではない

ここで知っておきたいのが、「全国で本格実施」と「全国どこでもすぐ使える」は同じではないということ。制度開始の少し前の時点でも、実施しているのは全自治体のうち一部にとどまり、いったん手を挙げてから取りやめた自治体も複数あったと報じられています。
背景にあるのは、短時間利用・初めて通う子への慣らし・在園児との両立を同時に求められることによる、保育人材の確保の難しさです。
つまり今の実態は、「制度はある。でも、自分の地域・タイミングで使えるかは別問題」。ここから、利用を考えるときに知っておきたい3つの現実を見ていきます。

実態①:申し込んでから使えるまで、数週間かかる


最初につまずきやすいのが、「思い立った日に預けられる制度ではない」という点です。
多くの自治体で、利用までの流れはおおむね次のようになっています。

1:お住まいの自治体に「認定申請(利用登録)」をする
2:自治体の確認後、こども家庭庁の「総合支援システム(つうえんポータル)」のアカウントが発行される
3:利用したい施設を検索し、「初回面談」を予約・実施する
4:施設が受け入れ可否を登録したうえで、利用予約を行う

このうち、アカウント発行までに2〜3週間程度かかるとしている自治体が目立ちます(例:さいたま市、墨田区など)。さらに、初めて利用する施設では原則として親子での「初回面談」が必要です。慣れるまで親子通園をすすめている施設もあります。
裏を返せば、「来週どうしても予定があるから預けたい」「子どもが熱を出したから今日だけ」といった急ぎ・突発のニーズには、制度の性質上こたえられないということ。利用するなら、必要になる時期から逆算して、早めに認定申請まで済ませておくのが現実的です。

実態②:「予約が取れない」「枠が埋まる」は地域差が大きい


スマートフォンで予約サイトを操作する保護者の手元

次に多いのが、枠と施設数の問題です。
人気のある施設では予約枠がすぐ埋まることがあり、「認定は受けられたのに、希望する施設・日時では利用できない」というケースが起こり得ます。施設の設備や職員配置の状況によっては、認定されても受け入れ自体が難しい場合があると明記している自治体もあります(例:さいたま市)。

予約の取りやすさは自治体の運用にも左右されます。たとえば神戸市は数か月単位の「期」で予約を受け付け、利用日の一定日数前から申し込む方式をとっています。同市は2026年7月から実施施設を44から137へと大きく増やすとしており、スタート直後より後の方が使いやすくなるという動きも出ています。
一方で、申請できる施設が1か所のみ・キャンセル待ちも1施設のみといった運用の自治体もあり(例:墨田区)、「複数施設に同時に滑り込む」ことが難しい設計の地域もあります。

ポイントは、制度の使い勝手は国で一律ではなく、自治体・施設ごとに大きく違うこと。隣の市の体験談が、そのまま自分に当てはまるとは限りません。

実態③:月10時間・繰り越し不可・当日キャンセルは時間消化


制度の「使える量」にも、知っておきたい現実があります。

上限は月10時間。週に直すと2〜3時間程度のイメージで、「本格的に・長時間預けたい」用途には足りないと感じる方もいます。
未使用分は翌月へ繰り越せません。予約が取れなかった月は、その分が実質的に消えてしまいます。
当日のキャンセルは、利用可能時間から差し引かれる運用が一般的です。たとえば神戸市では、当日0時を過ぎてのキャンセルは予約分の時間が月10時間から引かれます。

つまり「子どもの体調で当日キャンセルが多くなりがちな乳幼児期」と、「当日キャンセルは時間を消化する」という制度の仕組みは、相性が良いとは言いきれません。月10時間という枠は、子どもの定期的な“体験・社会性”の機会としては意味がありますが、保護者の“預け先”としての融通はそれほど効かない、と理解しておくと期待値を間違えずに済みます。

そもそも、自分の自治体は実施している?確認の手順


「使えるか分からない」状態を解消する、いちばん確実な方法は次の2つです。

1:お住まいの市区町村の公式サイトで「こども誰でも通園制度(乳児等通園支援事業)」を確認する
実施しているか、実施施設リスト、対象年齢(自治体により0歳6か月〜2歳クラスなど運用差あり)、予約開始のタイミングが分かります。

2:こども家庭庁「総合支援システム(つうえんポータル)」で施設を検索する
認定申請の入口にもなっています。
▶ こども誰でも通園制度 総合支援システム(つうえんポータル)
▶ こども家庭庁「こども誰でも通園制度について」

確認の際に見ておきたいのが、次の3点です。これらは自治体ごとに差が出やすく、「使えるかどうか」を左右します。

実施施設の数と場所:自宅や駅から通える範囲に実施施設があるか。施設は毎月のように増減する自治体もあるため、最新のリストで確認を。
予約の受付方式:随時受付か、神戸市のように数か月単位の「期」でまとめて受け付ける方式か。後者は予約開始日を逃すと次の期まで待つことになります。
対象年齢の運用:制度上は0歳6か月〜満3歳未満ですが、「1〜2歳クラスのみ」など施設・自治体で受け入れ年齢が分かれることがあります。

なお制度の正確な情報は、SNSやまとめ記事ではなく、こども家庭庁と自治体の公式情報を確認するのが安全です。制度開始前の調査では、保護者の制度理解はまだ十分に広がっておらず(「内容まで知っている」人は約3割という民間調査もありました)、一方で説明を受けたあとの利用意向は6割を超えていました。関心は高いのに情報が追いついていないのが、今の実態です。

制度で埋まらない「日常の穴」を、どう埋める?


母親と子ども

ここまで見てきたように、こども誰でも通園制度は「子どもの育ちを応援する、月数時間の体験の場」としての価値が大きい制度です。その一方で、

・申し込みから利用開始まで時間がかかる
・当日・突発の預け先にはなりにくい
・月10時間・繰り越し不可で、量的な融通は効きにくい
・住む地域や施設で使い勝手が大きく変わる

といった「日常の細かな困りごと」には、制度だけでは届きにくい場面が残ります。

「子どもが急に熱を出したけれど、今日は外せない予定がある」
「在宅勤務で、この時間だけは集中したい」
「制度の枠は使い切ったけれど、あと数時間だけ見てほしい」

——こうした“すき間”を埋める選択肢として、ベビーシッターという手段があります。

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公的制度×ベビーシッターという考え方

ベビーシッター
これからの子育ては、公的制度で土台を作り、足りない部分を民間サービスで柔軟に補うという組み合わせが現実的です。こども誰でも通園制度で子どもの「体験の場」を確保しつつ、急な用事や当日のサポートはベビーシッターで対応する。役割を分けて使うと、どちらの良さも活かせます。

とくにベビーシッターは、制度が苦手とする部分を補えます。

当日・直前の依頼にも対応しやすい:制度の「数週間かかる」「当日は難しい」を補える※
病児保育などの急な依頼にも対応可能:体調を崩しやすい乳幼児期の“もしも”に
必要な時間だけ柔軟に依頼できる:月10時間の枠を超えた分の見守りにも

※初めてのサポーターへの依頼にあたっては、事前面談または顔合わせが必要となります。

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キッズラインなら、必要なときに必要なだけ

キッズラインは、スマホで簡単にベビーシッターに依頼できるサービスです。

<キッズラインの5つの特徴>

【特徴1】保育資格保有者または特定研修修了者のみが登録
【特徴2】お子様の年齢やニーズに合わせてベビーシッターを選べる
【特徴3】依頼から決済まで、スマホで完結できて手軽
【特徴4】入会金・年会費・登録料が無料で、1時間1,000円台から利用可能
【特徴5】病児保育などの急なご依頼にも対応可能


「制度の予約が取れなかった月だけ頼みたい」
「保育園入園前に、少しずつ人に預ける練習をしたい」
「在宅勤務中、集中したい時間だけ見守ってほしい」

こうした柔軟なニーズに応えられるのが、ベビーシッターの大きな強みです。

まずはお試し利用がおすすめ

なおキッズラインでベビーシッターを依頼するには、事前に顔合わせや面談が必要です。制度と同じく、「いざというとき慌てない」ために、余裕のあるうちに一度お試しで依頼してみて、信頼できるサポーターとつながっておくと安心です。

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まとめ:制度を理解して、賢く組み合わせる


本格実施が始まってみて、こども誰でも通園制度は、子どもの育ちを社会で支える大きな一歩である一方、「申し込みに時間がかかる」「予約や施設に地域差がある」「月10時間で繰り越しできない」といった現実も見えてきました。

大切なのは、制度を“万能の預け先”と誤解せず、得意なこと(子どもの定期的な体験・社会性)と、苦手なこと(突発・長時間の保育)を見極めて使うこと。そして、制度で埋まらない日常のすき間は、ベビーシッターのような柔軟なサポートで補う。この組み合わせが、無理のない子育てにつながります。

まずはお住まいの自治体の実施状況を確認し、あわせて“もしものとき”の備えとして、信頼できるサポーターと一度つながっておきましょう。

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【参照記事】
◼︎こども家庭庁「こども誰でも通園制度について」
◼︎こども家庭庁「こども誰でも通園制度 総合支援システム(つうえんポータル)」
◼︎神戸市「神戸市こども誰でも通園制度」
◼︎さいたま市「令和8年度こども誰でも通園制度の利用について」
◼︎墨田区「令和8年度乳児等通園支援事業(こども誰でも通園制度)」

※本記事の情報は2026年6月時点のものです。料金・実施施設・予約方法・対象年齢は自治体により異なります。最新情報は必ずお住まいの自治体およびこども家庭庁の公式情報をご確認ください。

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