赤ちゃんは新生児の頃から周囲の言葉を聞き、声を上げて泣くことで声帯を鍛えながら言葉を発する準備を始めています。1歳前後で意味のある単語を口にするようになりますが、発達のスピードは人それぞれ。しかし、周囲の子どもより遅れていると心配になってしまいますよね。そこで今回は、言葉の発達について医師が解説します。

赤ちゃんの言葉はいつ頃出てくるの?



赤ちゃんの言葉の発達には大きな個人差があります。また、意味のある単語を口にする前にクーイングや喃語(なんご)などを発するようになりますが、これらも言葉の発達につながっていくと考えられています。具体的に、赤ちゃんの言葉が出てくる時期について詳しくみていきましょう。


●1歳頃が言葉の目安?
厚生労働省による「乳幼児身体発育調査(平成22年)」によれば、1歳0~1ヶ月に意味のある単語を口にするようになる赤ちゃんは57.6%と報告されています。早い子どもでは7ヶ月頃に単語が出る子どももいますが、1歳のお誕生日を迎えてもまだ単語が出ない子どもは4割以上いることがわかっています。


また、その後は時間を追うごとに単語を発する子どもは増えて行き、1歳1~2ヶ月では69.9%、1歳5~6ヶ月になると89.1%の子どもが単語を口にするようになります。一般的に、単語は1歳のお誕生日が目安と思われがちですが、お誕生日を過ぎても単語が出ない子どももいますので安心して下さい。


※) 厚生労働省 平成 22 年乳幼児身体発育調査報告書(概要)


●クーイングや喃語(なんご)、指差しはある?
赤ちゃんは生後1~3ヶ月頃に声帯が発達してくるとクーイングと呼ばれる「あー」や「うー」といった発声をするようになります。そして、生後6ヶ月頃からはもっとはっきりした音である喃語(なんご)を発し、感情を声の抑揚で表現するようになっていきます。また、生後7ヶ月頃からはいろいろなものを指さしして、気持ちや要望を伝えようとする反応が見られます。


このように、赤ちゃんは言葉を発する前から多くのトレーニングを積んでいるのです。なかなか意味のある単語が出てこなくても、クーイングや喃語、指差しなどができるようになっていれば問題ないことがほとんどです。言葉を発する準備が整えば、どんどん単語が増えていきますので、過度な心配をせずに赤ちゃんのペースで見守ってあげましょう。

言葉が出ない…病気が原因のことも?

赤ちゃんの言葉の発達スピードには個人差がありますので、周囲の子どもより少し遅れていても大きな問題はありません。しかし、言葉の遅れは病気が原因のことも。一般的には 2歳半を過ぎても意味のある単語が全く出ない場合は、精密検査が必要とされています。そこで、ここからは言葉の遅れの原因となる病気について詳しく見てみましょう。


●難聴
赤ちゃんは自分の耳で周囲の言葉を聞いて、単語やコミュニケーションの仕方を覚えていきます。聴力が低く、よく聞こえない状態では言葉の正常な発達は期待できません。現在では出産後に赤ちゃんの聴力検査を行う医療機関が増えていますが、検査をしていない子どもは注意深く様子を見てあげましょう。おもちゃの鳴る方を向かない、後ろから呼びかけても振り返らないといった様子が見られたときは、かかりつけ医に相談して下さい。


また、注意したいのが中耳炎です。赤ちゃんや幼児は耳の構造が未熟なため風邪をひくと中耳炎になりやすいもの。しっかり治療をしないまま放っておくと炎症が慢性化し、耳の中に水がたまる「滲出性中耳炎」に進行することがあります。


滲出性中耳炎になると聴力が低下するため、言葉の発達に影響を及ぼすことも少なくありません。「テレビの音を大きくするようになった」「声が大きくなった」「耳を良く触るようになった」など様子の変化があるときは注意が必要です。


● 発達障害
言葉を習得していくには、一定以上の知能や社会性が必要になります。そのため、発達障害の子どもは言葉が遅れがちな傾向にあるとされています。発達障害の子どもは、言葉の発達が遅れるだけでなく「目が合いにくい」「指差しをしない」「ジェスチャーなどを介したコミュニケーションができない」など、特徴的な様子が見られます。普段からコミュニケーションが取れていないと感じる場合は、早めにかかりつけ医に相談して下さい。

言葉の発達を促すために家庭でできることは?
赤ちゃんは周囲からさまざまな刺激を受けることで言葉を発達させていきます。語りかけが少ないことは言葉の発達が遅れるばかりか、将来的な学力や語彙力に影響を及ぼすことも。クーイングや喃語(なんご)など意味がないと思われるような発声にも言葉で返してあげるようにしましょう。


一方、近年ではスマホやタブレットのアプリで赤ちゃんを長時間遊ばせることで、言葉の発達が遅れることが問題になっています。言葉を介してのコミュニケーションが少なくなることが原因と考えられていますので、スマホやタブレットの使い過ぎには注意しましょう。


育児相談はベビーシッター



赤ちゃんと二人きりの生活になると、我が子のことばかりに目が行ってしまい「成長は順調だろうか?」などと心配になる方もいるでしょう。そんな時は一人で悩まず子育て経験が豊富なベビーシッターに相談してみてはいかがでしょうか?実際に自宅で保育をしてもらうことで、赤ちゃんが家族以外の人に言葉をかけてもらえる機会が増えるだけでなく、遊び方や寝かしつけなど、スムーズな育児方法をアドバイスしてもらうこともできます。赤ちゃんと二人きりの時間が多いママにとって、大人と話す時間はリフレッシュにつながることでしょう。


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まとめ|焦らずに成長を見守って

言葉の発達スピードは赤ちゃんによって大きく異なります。1歳のお誕生日を迎えても意味のある単語が出ない子どもは大勢いますし、周囲の子どもより遅れていても、ある日突然言葉が爆発的に増える子どももいます。言葉ではないコミュニケーションがしっかりできているようであれば問題ないことがほとんどです。しかし、中には病気が原因で言葉が遅れているケースもあるため、気になる様子がある時は早めにかかりつけ医に相談しましょう。


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■監修ライター:成田亜希子
2011年医師免許取得。一般内科医として幅広い疾患の患者様の診療を行う。行政機関に勤務経験もあり母子保健分野も担当。育児に悩むママたちに医師という立場から様々なアドバイスを助言。プライベートでは二児の母。自身の悩みからも育児の情報発信している。


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