冬は湿度が低く乾燥しやすい季節です。乾燥は肌のコンディションを悪くするだけでなく、風邪をひきやすくなることも少なくありません。冬を元気に乗り越えるには、乾燥対策を徹底していくことが大切です。そこで今回は、親子でできる冬の乾燥対策について医師が詳しく解説します。

乾燥にはどんなリスクがあるの?

まずは空気の乾燥が私たちの身体にどのような影響を及ぼすか詳しくみていきましょう。


肌がカサカサ…かゆみの原因に!とびひにも注意?
私たちの肌には多くの水分が含まれています。しかし、空気が乾燥すると肌の水分は失われがちに。肌のバリア機能を担う表層の「角質層」の構造が乱れていくため、さらに水分は蒸発してしまいます。どんどん乾燥がひどくなるという悪循環に陥ってしまうことも少なくありません。


その結果、バリア機能が低下した肌は様々な刺激を受けやすくなり、かゆみや痛みなどを感じやすくなる「敏感肌」の状態になっていくのです。乾燥による肌のかゆみは非常に強いことも少なくありません。特に、自分で症状を訴えることができない乳幼児は掻きむしって肌にダメージを与えてしまうこともあるため注意が必要です。


また、バリア機能が低下した肌を強く搔きむしることで、爪の間などにいる細菌が肌に感染を起こしてしまうことも。水ぶくれができて、どんどん広がっていく「伝染性膿痂疹(とびひ)」を発症する危険があります。


のどや鼻が乾燥すると感染症にかかりやすくなる!
私たちの身体には、体内に侵入した細菌やウイルスなどの病原体を排除する働きが備わっています。のどや鼻の粘膜もその一つです。のどや鼻の粘膜には「線毛」と呼ばれる細かい毛が密生しており、のどや鼻から吸い込んだ病原体などをキャッチして外へ追い出す働きを担っています。つまり、「ゲートキーパー」の役割を果たしているのです。


しかし、この線毛は粘液で覆われており、乾燥すると動きが鈍くなることが分かっています。空気が乾燥するとのどや鼻の粘膜も乾燥してしまうため、身体を守る働きも弱くなるのです。しかも、インフルエンザなどのウイルスは気温が低くなり、空気が乾燥すると活発に働くようになります。冬の感染症に対抗するには、空気の乾燥を防ぐことが大切と言えます。

冬の乾燥はどう対策すればいい?

冬の乾燥は様々な健康へのリスクがありますが、どのように対策をしていけばいいのでしょうか?おすすめの対策方法をご紹介します。


肌の保湿ケアを徹底しよう!
冬の肌は放っておくとどんどん水分が蒸発していきます。失われた水分を補給し、角質層の乱れを整えるには保湿ケアを徹底することが大切です。特に入浴後は肌を守るために必要な皮脂が洗い流されているため、乾燥しやすい状態になります。入浴後はベビーローションなどでしっかり保湿ケアをしましょう。乾燥がひどいときは、ローションなどで水分を補給して、ワセリンなどの油性の保湿剤で肌をパッキングするのがオススメです。膝や肘などこすれやすい部分は乾燥しやすくなりますので、ぜひ試してみて下さい。


室内の湿度を適切にキープ!
冬は気候的に湿度が低い上に、暖房の影響でさらに空気は乾燥しやすくなります。室内の湿度が低くなると肌荒れや感染症を引き起こしやすくなりますので、適度な湿度をキープすることが大切です。具体的には、60%前後の湿度に保つのが良いとされています。


冬の室内は放っておくと湿度がどんどん下がってしまうので、加湿器や濡れタオルなどを活用して適切な湿度をキープしましょう。ただし、加湿器や濡れタオルは子どもの手が届かない場所に置くようにして下さい。また、加湿器はしっかり手入れをすることも大切です。なお、加湿器を使用するとカビが生えやすくなることもあります。窓枠などカビが発生しやすい場所は普段以上に丁寧に掃除するようにしましょう。


入浴と水分補給
のどや鼻の乾燥を防いで線毛の働きを高めるには、しっかりと湯船につかって蒸気で温めることがオススメです。寒い冬はシャワーだけでなく湯船につかるご家庭も多いと思いますが、普段よりもゆったりと時間をとってつかるようにしましょう。


また、冬は身体の中からも水分が不足しがちになるためこまめな水分補給をすることも大切です。温かい物が飲める子どもはホットミルクやホット麦茶などにすると蒸気でのどや鼻の粘膜に潤いが行き渡って一石二鳥。水分補給をしながら身体を温めて乾燥を防ぐことができるのでオススメです。

看護師の資格を持つサポーター

子どもは急に発熱したり、体調を崩してしまったり。そんな時に限って大事な会議やキャンセルできない用事がある場合は、病児や病後児の預け先としてベビーシッターという選択肢があります。体調が優れない、肌荒れなどデリケートなケアが必要な場合は、知識のある方に保育をお願いしたい方もいらっしゃるでしょう。キッズラインでは小児病棟で働いた経験がある看護士の方など、看護師資格を保有しているサポーターも在籍しております。病児または病後児、感染症の保育に対応しているかどうかはサポータープロフィールからご覧になれます。


急な預け先として必要になった場合に、スムーズに依頼できるよう、依頼したいサポーターを数名候補にあげておく、顔合わせや事前面談を済ませておくことをオススメします。

まとめ

冬は空気が乾燥しやすい季節。肌荒れを引き起こしたり、のどや鼻の粘膜を乾燥させて身体を感染症から守る機能が低下したりすることもあります。そのため、乾燥が思わぬ病気の原因になってしまうことも少なくありません。
トラブルのないよう冬を乗り越えるには、空気の乾燥に注意することも大切です。今回ご紹介した対策方法を参考に、親子で対策を行いながら楽しく元気な冬を過ごしましょう。




■監修ライター:成田亜希子
2011年医師免許取得。一般内科医として幅広い疾患の患者様の診療を行う。行政機関に勤務経験もあり母子保健分野も担当。育児に悩むママたちに医師という立場から様々なアドバイスを助言。プライベートでは二児の母。自身の悩みからも育児の情報発信している。


image