生後2か月から始まる予防接種。ワクチンの種類は多く、接種間隔や回数のルールも細かいため、「次はいつ?」「これで合っているの?」「打ち忘れていない?」と不安になる保護者の方は少なくありません。

そこでこの記事では、2026年2月時点の最新情報をもとに、

・五種混合ワクチン導入後の変更点
・0歳から7歳までの年齢別スケジュール
・接種漏れを防ぐ管理のコツ
・忙しい家庭で無理なく続けるための考え方


について、たけうちファミリークリニックの竹内 雄毅先生監修のもと、分かりやすく解説します。

ここ数年で変わった予防接種のトピックス


予防接種を受ける子ども
近年、予防接種を取り巻く制度や使用されるワクチンにはいくつか重要な変更がありました。全体像を先に押さえておくと、スケジュールが理解しやすくなります。

① 五種混合ワクチンの導入

2024年4月から、ジフテリア・百日せき・破傷風・ポリオ・Hibを1本で接種できる五種混合ワクチンが定期接種として導入されました。これにより、それまで別々に接種していた四種混合とHibが一本化され、1回あたりの注射本数が減ったことが、それ以前との大きな違いです。
なお、免疫をつけるための接種スケジュール自体(初回3回+追加1回、計4回)は従来と同じであり、接種回数そのものが減ったわけではありません。

・2024年4月以前に接種を開始した場合:
原則として、四種混合+Hibの組み合わせで最後まで接種を完了させます。ただし、製剤の供給状況(販売終了等)により、途中から切替が必要になることがあります。必ずかかりつけ医と相談して接種計画を立てましょう。

・これから接種を開始する場合:
基本的に五種混合ワクチンを使用します。

② 小児用肺炎球菌ワクチン(2026年1月時点)

2024年10月から、小児用肺炎球菌ワクチンは、従来の15価ワクチンに加えて、より多くの菌種をカバーする20価ワクチン(プレベナー20)も定期接種として使用できるようになりました。

なお2026年現在、原則として20価ワクチンが使用されています。地域や医療機関によっては15価ワクチンが使用される場合がありますが、いずれのワクチンも、重症な肺炎球菌感染症を防ぐ効果が確認されており、最も大切なのは適切な時期に確実に接種することです。

③ 経鼻インフルエンザワクチン

近年では、注射ではなく鼻に噴霧するタイプの経鼻インフルエンザワクチン(任意接種)も登場しています。注射が苦手なお子さんにとっては選択肢の一つとなります。
2歳以上19歳未満(または18歳以下)を対象としており、基礎疾患(喘息など)による接種制限もあります。希望する場合は、必ずかかりつけの医師へ接種が可能か確認しましょう。

予防接種の基本知識


予防接種を受ける子ども
年齢別のスケジュールを見ていく前に、まずは予防接種の「仕組み」を整理しておきましょう。

①定期接種と任意接種の違い


定期接種:国が接種を強く推奨し、公費(無料)で受けられる予防接種です。対象年齢を過ぎると自己負担になることが多いため、年齢内での接種が重要です。

任意接種:自己負担にはなりますが、感染症予防の効果が期待できるワクチンです。「任意=重要度が低い」という意味ではありません。たとえば、おたふくかぜは合併症として重い難聴を引き起こすことがあり、積極的な接種が推奨されています。

0〜7歳の主な定期接種:
五種混合(ジフテリア・百日せき・破傷風・ポリオ・Hib)、肺炎球菌、B型肝炎、ロタウイルス、BCG、MR(麻しん・風しん)、水痘(みずぼうそう)、日本脳炎

0〜7歳の主な任意接種:
おたふくかぜ、インフルエンザ

②生ワクチンと不活化ワクチンの接種間隔

注射の生ワクチン同士(MR・水痘・BCG・おたふく など)の場合は、27日以上空けます。

それ以外の組み合わせ(不活化ワクチン、飲むタイプのロタなど)には、間隔制限はありません。体調が良ければ数日後から接種できます。

ただし、同じワクチンを複数回接種する場合は、それぞれ定められた最低間隔を守る必要があります。

③同時接種は問題ないか

現在の予防接種では、同時接種は安全で一般的とされています。これまでの多くの研究で、同時接種によって副反応が増えるという明確な根拠は示されていません。むしろ、「接種漏れを防げる」「早期に免疫がつく」といった大きなメリットがあるのです。

年齢別・予防接種スケジュールの考え方


予防接種を受ける女の子
予防接種は、年齢によって接種が集中する時期や、注意すべきルールが大きく異なります。ここでは、大きく3つのステージに分けて、それぞれの時期に注意したいポイントと接種の目安を解説します。

0歳

生後2か月から1歳までは予防接種が集中します。体調による延期も想定して、早めにスケジュールを組むことが大切です。

◼︎生後2〜4か月:ワクチンデビューは生後2ヶ月0日目に!

生後2か月:五種混合①、肺炎球菌①、B型肝炎①、ロタ①
生後3か月:五種混合②、肺炎球菌②、B型肝炎②、ロタ②
生後4か月:五種混合③、肺炎球菌③、ロタ③(5価ワクチンの場合)

ロタワクチン※は初回接種が生後14週6日までという大切なルールがあるため、早めに予定を組むことが重要です。
※ロタリックス(2回)は生後24週まで、ロタテック(3回)は生後32週までに完了が必要です。

◼︎生後5〜11か月:BCGとB型肝炎3回目
BCG:生後5〜8か月に接種

B型肝炎③:生後7〜8か月ごろ(1回目から20〜24週後)

1歳以降:追加接種と新しいワクチン


1歳になったら早めに:MR①、水痘①、五種混合・肺炎球菌(追加接種)
1歳3か月ごろ:水痘②(1回目から3か月以上あけて)
任意接種:おたふくかぜの1回目もこの時期に検討しましょう。


3歳〜7歳:入園・入学前の重要接種


日本脳炎: 1期初回2回(6〜28日間隔)、1期追加(初回2回目からおおむね1年後)。標準的には3歳から開始しますが、流行地域に渡航する場合などは生後6か月から接種することも可能です。

就学前(年長さんの1年間):MR②※、おたふくかぜ②(任意)。また近年は、就学前に百日せきの免疫を補う目的で、三種混合ワクチン(任意)が推奨されることがあります。

※MRワクチンについては、供給の偏りなどにより定期接種の対象年齢内に接種できなかった方への救済措置として、2025年4月1日〜2027年3月31日までの期間、対象者に限り定期接種として接種できる特例措置が設けられています。対象となるかどうかは自治体ごとに判断されるため、該当する場合は早めにお住まいの自治体やかかりつけ医に確認しましょう。

接種漏れを防ぐ!スケジュール管理のコツ


母子手帳を読む女性
忙しい毎日の中で、複雑な予防接種スケジュールを管理するのは大変です。以下の工夫を取り入れましょう。

①母子健康手帳を最大限に活用する

診察の最後に医師や看護師と次回の予定を確認し、手帳のメモ欄に書き込んでおくと確実です。

②スマートフォンアプリやカレンダーを活用する

リマインダー機能を設定しましょう。推奨時期を自動でリストアップする予防接種管理アプリも便利です。

③「診察のついで」を習慣にする

風邪などで受診した際に「次の予防接種はいつ頃が良いですか?」と確認する習慣をつけ、その場で予約を取ってしまうのが最も確実です。

無理なく予防接種を続けるための考え方


笑顔の母親
スケジュール管理と同じくらい大切なのが、保護者の方の心の負担を軽くすることです。

①完璧を目指さない

少し遅れても定められた期間内に接種を完了させることが最も重要です。1〜2週間遅れても、ワクチンの効果がなくなるわけではありません。

②子どもの体調を最優先に

熱や咳があるときは無理に接種せず、「延期は当たり前」と考えるくらいがちょうど良いかもしれません。

③一人で抱え込まない

家族とスケジュールを共有しましょう。不安なことはかかりつけ医や地域の保健師に遠慮なく相談してください。


今すぐベビーシッターを依頼してみる

予防接種の負担を減らすベビーシッター活用術


ベビーシッター
予防接種はスケジュール管理だけでなく、平日の付き添いや接種後の見守りなど、時間と労力がかかります。そんなときは、周囲のサポートとしてベビーシッターを活用するのも一つの手です。
キッズラインでは、予防接種後やきょうだいの預かりに対応できるサポーター、また看護師資格を持つサポーターも多数在籍しています。

ベビーシッター活用の2つのパターン

パターン1:接種後の見守りを依頼

接種は保護者の方が付き添い、帰宅後の「副反応が出やすい数時間」をサポーターに任せる方法です。

メリット:午後から仕事や家事に集中できる。
共有事項:予防接種の種類、 接種時間、解熱剤の場所※、かかりつけ医の連絡先、救急車を呼ぶ基準、ぐずったときの対応など。

お願い:サポート中は常時サポーターからの連絡に対応できるようにしておきましょう。
接種後はお子様の体調が変化しやすく、心細さから情緒が不安定になることも少なくありません。接種当日はお子様の負担を最小限に抑えるため、できるだけ短時間でのご利用をお勧めしております。
※与薬については別途依頼書が必要となります(詳しくはこちら


パターン2:きょうだいの送迎・預かりを依頼

下の子を病院へ連れて行く間、上の子の保育園へお迎えに行き自宅での預かり、習い事への送迎などをサポーターに依頼します。

メリット:接種後のお子様に寄り添ってあげられるため、安心感に繋がる。待ち時間の長い病院にきょうだい全員を連れて行く場合の親やきょうだいの負担がなくなります。

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よくある質問

予防接種を進めていく中で、当日の急な体調不良やライフスタイルの変化など、スケジュール通りにいかない場面も出てきます。ここでは、保護者の方から特に多く寄せられる質問についてお答えします。

Q:予防接種当日に微熱があり延期になりました。次回はいつ受けられますか?


A: 体調が回復してから、次回接種までの最低間隔を守って予約を入れ直します。「注射の生ワクチン同士」を除き、異なる種類のワクチンであれば間隔制限はありません。ただし、同じ種類のワクチン(例:五種混合の1回目と2回目)には定められた間隔があるため、再予約のタイミングは必ず医師と相談しましょう。

Q:引っ越しで自治体が変わった場合は?

A: 転居先の自治体に母子手帳を持参し、新しい予防接種券を発行してもらう必要があります。定期接種は全国どこでも公費で受けられますが、手続きが必要ですので早めに保健センター等へ連絡しましょう。

今すぐベビーシッターを依頼してみる

まとめ

五種混合ワクチンの導入などにより、予防接種は以前より少しシンプルになりました。それでも0歳から7歳までに必要な接種は多く、スケジュール管理と子どもの体調管理が欠かせません。
不安な点があれば専門家に相談し、生活面で負担を感じるときはベビーシッターなどのサポートも活用しながら、お子さんの健康を守るための予防接種を進めていきましょう。

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※本記事は、小児外科専門医・竹内 雄毅先生の監修のもと作成しています。

■監修者 竹内 雄毅(たけうち ゆうき)

医学博士・小児外科専門医。京都府精華町「たけうちファミリークリニック」院長。京都府立医科大学小児外科 客員講師。
小児科・小児外科の診療を軸に、病児保育や発達支援、離乳食教室・ベビーマッサージ・絵本の読み聞かせなど、地域の子育てを総合的に支える活動を展開している。
「クリニックを“行きたくない場所”から“行きたくなる場所”へ」をテーマに、医療を地域のコミュニティデザインの中心に据えたまちづくりを推進。
現在は、隣接地に親子や地域の人々が自然に集い、安心して交流できる“芝生広場プロジェクト”を進行中。医療と暮らしをつなぐ新しい地域モデルの構築を目指している。
たけうちファミリークリニック公式HP

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