学生インターンばかりでなく、社会人・育休インターンもたくさん集う、キッズライン。今回は、平日昼間はサイボウズ株式会社でフルタイムの営業として働きつつ、「複業」でキッズラインの広報のお手伝いをしている私、熱田が経沢社長とタイマン!?

新卒が大切にすべきことや、キッズラインの1年後についてなど、経沢社長に素朴な疑問をぶつけてみました。

経沢:先日はヒット記事を書いてくださって、ありがとうございました。
熱田:とんでもないです!本日はどうぞよろしくお願いいたします。

キッズラインのスピード感、雰囲気について

画像
熱田:キッズラインで広報インターンを初めてから3ヶ月ほど経つのですが、キッズラインって雰囲気がすごく良いですよね。なぜなのでしょうか?

経沢:そう見えるんだ!ありがとうございます。17年間会社を経営していますが、会社の雰囲気が良いときはやはり事業が伸びているときだと思います。ありがたいことに、キッズラインの場合は世の中から注目されている「育児問題」に取り組めているというのがあるので、それが一因だと思います。

もう一つの理由は、自家発電できるメンバーが揃っていること。「日本にベビーシッター文化を広める」というビジョンに向かって、モチベーションを高く保ち、やるべきことに取り組める自立したメンバーが、互いに協力し合っているおかげで良いチームワークが発揮できているのだと思います。

画像

熱田:確かに自立している方は多い印象ですね。キッズラインはスピード感も群を抜いている印象があるのですが、こちらも何か理由があるのでしょうか?

経沢:ありがとう。みんなの頭の中の情報共有を心がけているのと、目的に向かってスマートに仕事をするメンバーが多いからかもしれません。目的が明確かそうでないかで、スピード感はかなり異なってくると思っています。

前の会社ではよく社員に「あなたは何を作っているの?」と聞いていました。例えば、最初から「カレーを作る」と決めていれば、買い物も調理もスムーズになりますよね。

でも、「カレーを作る」という目的が分からないままだと、まずスーパーに行って人参を1個買ってきて、「人参を買いました。次は何を買いましょう?」「じゃあ、次はじゃがいもをお願いします」のような確認を毎回繰り返すことになり、スピードが落ちてしまいます。

目的が分からないまま言われたことをやっているだけだと、右に行ったり左に行ったりしてしまう。

最初から「カレーを作ろう」という目的を共有すれば、じゃあどういうルーにして、どういう材料が必要なのかを考えて、一度にスーパーで買うことができます。

キッズラインでもそれは同じで、やはり方向性を明確にし、ぶらさないことが大切だと思います。
画像

「好き」は世界最大のエネルギー源

熱田:経沢さんといえばエネルギー量が尋常ではないイメージなのですが、その源泉が気になります。どこからそんなにエネルギーがわいてくるのでしょうか?

経沢:まず私は「誰しもが、好きな仕事をするべき」と思っています。

就職活動の際にたくさんOB訪問をしたのですが、そのときに会った方が、「給料は我慢量だよ」とおっしゃっていたのが衝撃で。仕事の価値観は人それぞれだと思うけど、1日の大半を我慢のために過ごす人生は恐ろしい、と思いました。

一方で、OB訪問をしているとキラキラ輝いている方もいらっしゃって、そうした方々は「やっている仕事が楽しい」とおっしゃいます。

やっぱり自分が喜びや楽しさを感じられる仕事、誇りを持てる仕事は夢中になれますし、アイデアもどんどん沸いてきますよね。

「好き」というエネルギーは世界最大のエネルギー源だと思うんです。社会にいる人全員が好きな仕事をして、自家発電になれば日本はもっと平和になるし、もっと発展できると信じています。

熱田:とても共感します…!その中で経沢さんの「好き」は何なんでしょうか?

経沢:人の進化に貢献して、喜んで欲しいという思いがあるので、社会にないもので、なおかつ「あったらいいのにな」を実現するのが大好きです

私の場合、ベースに「女性が活躍できる社会にしたい」という軸があります。キッズラインでいうと、「日本にもベビーシッター文化があったらいいのに」というのはずっと考えていたことなので、その実現に向けて働くことはすごく楽しいですし、この先もやり続けたいと思っています。
画像

人生最高のパートナーは自分。常に最高のコンディションで生きる

熱田:経沢さんが落ち込んだときの回復方法が知りたいです。というより、そもそも落ち込んだりしますか!?

経沢:めっちゃ落ち込む!!(笑)でも基本的に、落ち込み時間を短くすることは心がけています。人生がうまくいく1番のコツは、「常に最高のコンディションで生きること」だと思うんです。

最高の状態だと、良い表情になって、周囲とも良い関係を築けるようになりますし、自然と良いアイデアが沸いてきて、未来にワクワクできます。

あとは、時間の過ごし方ですね。一緒にいて楽しい人、好きな人とできるだけ時間を過ごすことを大切にしています。

この年齢になって「自分」をよりよく理解できるようになりました。「自分」という車は、どういう性能があり、馬力がどれくらいで、いつ補給が必要で、激しい道を走ったらどんなメンテナンスが必要なのか、といったことが分かるようになったんです。

例えば睡眠不足が2日続いたら、次の日は22時に寝るようにしよう、とか。週に1度はマッサージしよう、とか。

運動や睡眠、食事で自分を上手にコントロールして、自分が最高のコンディションでいられるように常に意識していますね。

熱田:「常に最高の状態でいる」「好きな仕事をする」というのが、経沢さんのパワーの源なんですね。

仕事のアウトプットにこだわりを持つ

画像
熱田:私はもうすぐ社会人2年目になろうとしているのですが、経沢さんが社会人1〜3年目のときに大切にしていたことは何でしょうか?

経沢:分からないことがあったとき、「周囲に聞くのを恐れない」ということは徹底していました。

新人だと引け目を感じて、「先輩が忙しそうだから聞けない…」という人もいると思うのですが、コミットするべきは仕事のアウトプットや結果です。成果を出すためには、たとえ先輩に迷惑だと思われても聞きに行くべきだと思います。

良い仕事をするためには、社内を混乱させるぐらいの覚悟を持つ。お客様に迷惑をかけるくらいなら、社内を振り回してもいいくらいの覚悟が新人にはあっていいと思います。

商品や仕事は、常に「価格<お客様の満足」であるべきです。一つ一つとにかく良い仕事を最高の仕事を積み重ねていくことが、お客様のためになり、会社のためになり、結局は手伝ってくれた人のためにもなりますよね。

とにかく覚悟を持ってやりきること。仕事のクオリティのためなら、上司を振り回すぐらいの気持ちで良いと思います。

熱田:なるほど。私も先輩に質問するのに躊躇してしまう方なので、「いい仕事をするんだ」という覚悟を大切にしたいと思います。

1日単位でのワークライフバランスはない。グレーを受け入れる心の余裕を

熱田:キッズラインとサイボウズの両方やっているので、最近あまりオンオフの境目がつかなくなってきているなと感じます。

経沢さんはオンオフのスイッチの切り替えはどうされていらっしゃいますか?そもそも、仕事とプライベートが一体化しているって悪いことなんでしょうか?

経沢:私は悪くない、むしろいいと思います。無理に切り分けるのは逆に難しいですよね。

例えば仕事と育児を切り分けたいと思っても、現に両方人生にはあり、常に存在として子どもはいるのだから、完全に切り分けるためにパワーを使うより、両方うまく混ぜる工夫をしたほうが良い。

年齢が若いと、白黒はっきりさせたがる人も多いようにも感じますが、もっと上手に「グレーを受け入れる」という選択肢もあっていいと思います。

1日単位での完璧なワークライフバランスというのはないと私は思っていて。若いときに仕事とプライベートのバランスが悪くなることは誰しもあると思うので、そういう状態をうまく乗りこなしていけば、人生になれるというか。

「成功」の定義は人によって異なるけど、私の周りのいわゆる「成功している」と言われている人を見ていると、仕事とプライベートの区別を意識していない人の方が、総じて幸せそうな感じがします。あくまで私の感覚ですけど。

熱田:良かった…!(笑)

経沢:ただ、30代後半や40代に入るとさすがに肉体的・精神的に崩れやすくなってくると思うので、「上手にリフレッシュできる」ということは大事な気がします。上手に休息できる人のほうが、人生の後半戦で長く頑張れるのかなとは思いますね。

今後のキッズラインについて


熱田:キッズライン、1年後はどうなっているのでしょうか。経沢さんは何かイメージを持っていらっしゃいますか?

経沢:数字的なものはさておき、会社としては、より広がりをもたせるフェーズですかね。全国のベビーシッターを必要とされている方に、十分届けていかねばならないと思っています。

今までは、会社として命を預かるサービスとして、とにかく強い基盤を作ることに力をいれていましたが、1年後はもっと会社らしく、そして全国規模への拡大を目指しています。

熱田:私も、1年後にはキッズラインがサービスとして全国に広がっていてほしいなと思います。本日はありがとうございました!
画像

いかがでしたでしょうか?

「日本にベビーシッター文化を広める」というビジョンに向かって走り続けるキッズライン。キッズラインのスピード感の秘訣は、自立しているメンバーが同じゴールイメージを共有している点や、「好き」というエネルギーを大切にしている点にあるのだなと感じました。