保育園から帰宅して、夜になかなか寝ないと「うちの子、もうお昼寝する必要がないのでは?」と感じますよね。しかし休日にお昼寝しないで過ごすと、夕方にグズグズしたり、夕飯を食べる前に眠ってしまったり、夜まで起きていることが難しい子もいます。お昼寝は何歳でどれくらい寝るのが適切なのでしょうか。この記事では、現役保育士が子どものお昼寝について解説をします。子どもの発達に合ったお昼寝を取り入れ、ママも子どもも充実した1日を送りましょう。
子どもがお昼寝をする理由は以下の3つです。
ひとつずつ解説します。
生まれた直後の赤ちゃんは昼夜関係なく寝たり起きたりを繰り返しています。細切れの睡眠だったのが、成長とともに少しずつまとまった時間眠れるようになるのです。
夜にぐっすり眠れるよう、少しだけ昼間に睡眠をとることで生活のリズムを整える効果がお昼寝にはあります。しかしお昼寝をしすぎてしまうと、夜眠れなくなることもあります。
適度にお昼寝をはさむと、起きている時間を機嫌よく過ごすことができます。大人であれば眠気を感じると自分で適切に対処できますが、赤ちゃんは「眠たい」という理由がわからず、不快感から泣いたり抱っこを求めたりします。不快な状態が続かないよう、適切なお昼寝が必要なのです。
安全な生活を送るためにもお昼寝は必要です。睡眠が足りないと判断力が鈍るからです。赤ちゃんでも、頭をぶつければ痛いことは経験を通して覚えていきますが、眠たいと訳がわからなくなってひっくり返ってしまいます。動き回れる子どもであれば、イスから落ちたり、道路に飛び出したりといった危険な動きが予測できます。
子どもは眠いときはいつも以上に危険な行動をしやすいので、お昼寝をして事故やけがを防いでいきましょう。
お昼寝がいつまで必要かは子どもの発達や状況によって違いますが、だいたい3歳くらいまではお昼寝の時間を設けた方がよいでしょう。年齢別にお昼寝の目安を解説します。
0歳児はまとめて眠れる時間が短いので、1日に何回もお昼寝をします。お腹が満たされ、快適な状態なはずなのにグズるときは、眠たい可能性が高いです。
赤ちゃんの様子に合わせて、いつでも眠れるよう準備しておきましょう。成長とともに少しずつまとまって眠れるようになり、1日に1〜2回のお昼寝で過ごせるようになっていきます。
1歳くらいになると、1時間半〜2時間くらいまとめて眠れるようになります。そうすると1日1回のお昼寝で済むようになり、生活のリズムも安定してきます。
午前中は外で遊んで、お昼ごはんを食べた後にお昼寝をするなど、生活にメリハリをつけていくと生活リズムを作りやすいです。
3歳以上の子どもは午睡をしなくても夜まで起きていられるようになってきますが、個人差があるので必要な子にはお昼寝の時間を設けましょう。体をたくさん動かして遊んだ後やお出かけした後など、疲れているときは30分から1時間のお昼寝時間を確保します。
夜眠れなくならないよう、15時までには起こすようにしましょう。
保育園では「お昼寝の時間」があります。お昼寝の目的は、集団生活での疲れを癒やし、不足している睡眠時間を補うことです。子どもたちがイキイキと生活するために考えられた、保育園でのお昼寝スケジュールをご紹介します。
0歳児は個々の様子に合わせてお昼寝を促します。入園当初は慣れていないので、抱っこやおんぶで入眠する赤ちゃんが多いです。朝・昼・夕方と3回に分けてお昼寝する子もいます。昼にまとめて眠れるようになると、朝や夕方の睡眠がなくなっていきます。
1歳になると午後に1回のお昼寝で足りるようになってきますが、子どもによっては午前中に眠くなる子もいるので個別に対応します。
11時半頃に給食を食べ、眠たくなった子からお昼寝の時間です。食べながらウトウトする子もいるので、誤嚥しないよう気を配らなくてはいけません。
眠いのに寝たがらない子もでてきますが、絵本を読んだり、歌いながら手足をさすったりして、ゆったりした雰囲気を作ります。朝遅く起きてきた子は眠れない場合もありますが、午前中たっぷり遊んだ1〜2歳児は2時間くらいぐっすりお昼寝をします。
12時くらいに給食を食べ、絵本をみたりパジャマに着替えたりしてから13時くらいからお昼寝の時間です。
3歳以上の子どもは、多くの子が保育士に見守られながら自分で眠りにつきます。興奮しておしゃべりや体の動きが止まらない子には保育士がついて、優しく身体をさすります。
保育園に通う子どもたちはお昼寝するリズムができているので、ほとんどの3〜4歳児はお昼寝の時間はぐっすりです。眠る長さは一人ひとり違うので目が覚めたら起きます。夜にひびかないよう、遅くても15時までには起きるようにします。
5歳児は就学に向けて、お昼寝なしのリズムに慣れていかなくてはなりません。しかし、お昼寝をしないと夕方までもたない子もいるので、お昼寝をする子としない子に分かれて過ごします。
ふだんお昼寝をしない子でも、活動量が多くて疲れている時や、体調がイマイチな時は30分〜1時間ほどお昼寝をして、健康的に過ごせるよう配慮しています。
子ども一人ひとり体力も違えば生活リズムも違うので、お昼寝の有無や時間も異なってきます。保育園でお昼寝しない子はどう過ごしているのか、ご紹介します。
保育園で過ごしている子はお昼寝するリズムができているので、ほとんどの子が眠ります。年度によっても異なりますが、お昼寝をしない子は、いても1割ほどです。
室内での静かな遊びが続いた日や、誕生会や季節の行事など鑑賞型の活動の日は、運動量が少なく、なかなか寝つけないこともあります。また逆に興奮気味な時も寝つけない傾向にあります。
お昼寝の前にはお話を読んだり、わらべうたを歌ったりして子どもたちの気持ちを落ち着け、ゆったりした雰囲気の中で入眠できるよう保育士は配慮しています。
お昼寝の時間に寝ない子を無理に寝かせることはしません。しかし子どもは集団生活の中で知らず知らずのうちに疲れがたまっているものです。
「体を休ませる時間」として布団で横になる時間を30分〜1時間ほど設けます。子どもの様子を見て、それ以上休憩が必要なさそうであれば、絵本を読んだり、ほかの子の睡眠を妨げないような静かな遊びをして過ごしています。
夜に子どもがなかなか寝ないと「お昼寝で寝過ぎているのでは?」と疑問に感じることもあるかと思います。実際に保育園でお昼寝について保護者から相談を受ける機会は多々あります。もし夜子どもが寝つけない日が続くときは、以下の3ステップを行ってみましょう。
まずは生活リズムを見直してみましょう。起床時間は特に重要です。朝起きる時間が遅いと、すべてが後ろへずれてしまいます。お昼寝で寝つくのも目覚めるのも遅くなってしまい、その結果「夜なかなか眠れない」という現象につながってしまいます。夜に早く寝るリズムをつくるために、朝7時前には起きたいですね。
生活リズムを見直した上で夜眠れないのであれば、保育士に相談しましょう。まずは「何時から何時までお昼寝をしているのか」を確認します。重要なのは、お昼寝の長さより起きる時間です。起きる時間が15時を過ぎると夜に響くので、15時までに起こしてもらえるようお願いしましょう。
なかなか起きれない子であれば、14時45分くらいから声をかけてもらう必要があります。15時には脳が目覚めている状態にしてもらいます。15時起きでも夜の入眠時間が改善されない場合は、14時半に起こしてもらうなど時間を調整してもらいましょう。
保育園のお昼寝の時間を調整しても改善しない場合は、夜の寝かしつけをベビーシッターに依頼してみるという手があります。働きながら子育てしているママはどうしても夜が慌ただしくなりがちなので、子どもの気持ちも落ち着かず、なかなか入眠できない可能性があります。
残業などで帰宅が遅くなりそうなときには、思い切って保育園のお迎えから夕食の介助、お風呂と寝かしつけまでをシッターに依頼してみましょう。ママパパへの甘えがないがゆえに、シッターに任せるといつもより早く寝てくれたという例もあります。
その分、朝は笑顔で子どもを起こして家族で食卓を囲めば、親子共に笑顔でいられる時間が増えるはずです。
▼あわせて読みたい
フルタイムで働くため、思い切って子育ての軸をベビーシッターにシフト!
今すぐベビーシッターを依頼してみる
子どもの良質な睡眠に必要なのは、規則正しい生活リズムです。「忙しくて毎日同じ時間に子どもを布団へ連れていくなんてムリ!」と感じているママは、自分だけでがんばろうとせず、ベビーシッターに頼ってみてはいかがでしょうか?
保育園のお迎えからベビーシッターにお願いすれば、子どもの生活リズムを守れるし、ママも時間に追われることなくゆとりのある夜の時間が過ごせます。ママの笑顔があれば、寝かしつける人がベビーシッターであっても、子どもは安心して眠ることができるはずです。
▼あわせて読みたい
フルタイムで働くため、思い切って子育ての軸をベビーシッターにシフト!
朝の支度が進まない!子どもが自ら動いてくれる声かけのコツとは【保育士監修】
寝かしつけが辛い?!子供の寝かしつけいつまで必要?
▼記事一覧に戻る
KIDSLINE編集記事一覧
全国サポーター3,800人・スマホで24時間依頼できる安全・安心のベビーシッター・家事代行マッチングサービス。キッズラインが一人ひとり面談して厳選したサポーターが待っています。ベビーシッターでは、病児保育などの急なご依頼にもすぐに対応でき、産後ケア・保けいこ・家庭教師利用も人気。家事代行は掃除・料理を1時間から依頼可能。入会金不要で手続きもオンラインで簡単。手軽にベビーシッター・家事代行をご利用いただけます。