初めはかわいいと思っていた「ママ見て」も、毎日続くと疲れてきます。子どものために見てあげた方がいいとわかっていても、「いつもはムリ」「なんて声をかけてあげたらいいのかわからない」という方もいるでしょう。この記事では、子育て経験有り・18年目の現役保育士が「ママ見て」に対する反応の仕方を解説します。ちょっとした意識と言葉を覚えておくだけで、「ママ見て」が辛くなくなります!



「ママ見て」が辛いのはこんな時!


ママ見て

「ママ見て」が続くと辛いのはなぜでしょうか。自分に向けていた意識を子どもへ向ける事により、ママの思考と行動にストップがかかるからです。では、どんな時に「ママ見て」と言われると辛いのか解説します。



①時間がない時


時間がない時に「ママ見て」が始まると大変です。急いでいる時、ママの頭の中は時間内でこなすタスクのことで頭がいっぱいです。
「あと10分で洗濯物を干して、保育園の準備をして…」と頭も体もフル回転している時に「ママ見て!」と言われても、「今は時間がないからムリ!」となってしまいますよね。朝は家を出る時間、夜は子どもの寝る時間に追われながら、終わらない家事をこなします。
「時間さえあれば、子どもの〈見て〉に応えてあげられるのに…」と感じているママも多いでしょう。

②集中したい時


集中したい時に「ママ見て」と言われると、苛立ちを感じませんか?意識を1つのことに向けている時は、他のことに妨害されたくないものです。
提出しなければならない書類を記入している時や、リアルタイムでお気に入りのドラマを視聴している時など、「今はこれに集中したい」という場面がありますよね。
しかし子どもは親の気持ちとは裏腹に、いつでも「ママ見て」と要求してきます。集中を妨げられる頻度が多くなると「今は見れない!」と怒りの感情を含めて応えてしまうこともあるのではないでしょうか。

③気持ちに余裕がない時


気持ちに余裕がない時に「ママ見て」と求められても応えられません。もうすでにママの頭の中は様々な感情や思考でパンパンになっており、子どもの「見て」に対応する容量が残っていないからです。
疲れた・悲しい・悔しい・苦しい・できない…など負の感情が大きい時は、ママも自分の事で精一杯です。「ママ見て」に応えようと、必死の思いでチラッと子どもの方を見たとしても、子どもの思いに寄り添うことは難しいでしょう。

「ママ見て」が増えるのはママの笑顔を見たいから


子どもが頻繁に「ママ見て」と言うのはなぜでしょう。結論を先に言えば「ママの笑顔を見たいから」です。ママの笑顔を見て子どもは安心し、成長を遂げていくのです。ここからは発達別に「ママ見て」が増える理由を解説していきます。

【0〜1歳半】安心感を得たい時期


0〜2歳児の基本的な欲求は、安心できる環境の中で生活する事です。信頼できる大人(ママパパや保育士)に見守られ、いつでも助けてもらえる状態である事が、子どもにとって重要なのです。
まだ言葉で十分に表現できない0〜2歳児は、泣く事で「ママ見て」を表現します。泣いたらママが来て、ママの笑顔を見て安心します。安心感を得るために、子どもは泣いて「ママ見て」と呼ぶのです。

【1歳半〜3歳】自分の行動を確認する時期


安心感を得た1歳半くらいの子どもは「自分でやってみたい」という気持ちが育ってきます。できることが増えるとママが喜ぶので、ママに見てもらいたがります。
しかし子どもと大人の価値観が違うので、時には子どものしたことが大人にとってはイタズラに見えてしまうこともあるのです。
例えば牛乳をこぼした際も、子どもにとってはいつもと違うおもしろい光景が目の前に広がるので「ママ見て」と嬉しそうに報告してきます。しかしママにとってはきっと笑えない光景でしょう。
ママの困った表情を見て、少しずつ行動を調整できるようになっていきます。行動の良し悪しがわからないこの時期は「ママ見て」と言いながら、ママに受け入れてもらえるか確認しているのです。

【4〜5歳】ママに一人前だと認めてほしい時期


4〜5歳くらいになると「していいこと」と「ダメなこと」の区別がつき、感情と行動のコントロールも少しずつできるようになります。繰り返し挑戦する中で、できなかったことがどんどんできるようになり、自信をもって生活できるようになります。
鉄棒や縄跳びなどの粗大運動や、折り紙や制作などの微細運動が活発になるのも4〜5歳の時期で、時には大人顔負けの集中力や持続力を見せることもありますね。大好きなママに「すごいね」「できたね」と認めてほしくて「ママ見て」と言ってくる時期なのです。

保育園では「先生見て」の嵐なのか?


保育園
家では「ママ見て」の連続なので、子どもがたくさんいる保育園では「先生見て」の声が飛び交っているのではないか、と想像しますよね。もちろん園によって環境は異なると思いますが、私が18年間保育士として3〜5歳児クラスを見て感じた事をお話します。

意外に少ない「先生見て」


子どもに「先生見て」と言われることは意外に少ないです。理由は以下の2つが考えられます。

●友だちと遊び、満足している
●「見て」と言われる前に保育士は子どもを見ている


家庭では〈大人と子ども〉という関係性の中で生活しているので、どうしても「ママパパに見てもらいたい」という気持ちが強くなります。しかし保育園では〈子どもと子ども〉という関係性が成り立っており、大人との関係より子どもとの関係が強くなります。
子ども同士の関わりを保育士が少し離れたところから見ているので、子どもはいつも保育士に見守られていることを感じています。「先生見て」が少ないのは、家庭とは違った環境だからだと言えるでしょう。

「先生見て」と声をかけてくるタイミング


とはいえ、「先生見て」という言葉が全くない訳ではありません。「先生見て」と声をかけてくるタイミングは以下の通りです。

(1)できるようになった事を集中して見てもらいたい時
(2)遊びに入りこめず、退屈している時
(3)友だちとの関わりがうまくいかず、不安を感じている時
(4)保育士が全然自分のことを見てくれていないと感じた時


(1)のような事例は問題ありませんが、(2)〜(4)の場合「先生見て」は〈不安の表れ〉なので、保育士の配慮が必要になってきます。

「先生見て」と言えない子


保育園には様々なタイプの子どもがいて、「先生見て」と何度も言ってくる子もいれば、全く言ってこない子もいます。友だちやママパパとの関係で十分満たされ「先生見て」と言わないのであれば問題ありません。
しかし中には、見てもらいたいけど「先生見て」と言えない子どももいます。なので私たち保育士は子どもの視線を確認し「見ていてほしい」と感じている子どもがいないかチェックしながら保育を行っているのです。

子どもの「ママ見て」への上手な返し方


保育園と違って、家では「ママ見て」の連続です。忙しさのあまり「見て」を放置するとどういったことが起こるのでしょうか。子どもが喜ぶ「ママ見て」の対応例と併せて解説します。

「ママ見て」と言われた時の対応例



「ママ見て」と言われたら、子どもと目を合わせてニッコリほほえみましょう。ママの笑顔を見ただけで満足する場合も多いです。
子どもが「できた!」を見せたい時には「できたね」と喜びを共感します。「さすが!すごい!」と過度に褒めたり、「もうちょっとこうした方がいいんじゃない?」と余計なアドバイスをする必要はありません。
ニッコリ笑って「できたね」だけで子どもは満足します。
喜ばしくない行動の場合は、女優になったつもりで悲しい表情をし「ママ悲しい」と伝えましょう。
子どもの「見て」に多くの言葉は不要です。必要な言葉と表情で子どもに応えましょう。

「ママ見て」を放置した行く末


「ママ見て」を放置すると、以下のように子どもが変化していきます。

第1段階 「ママ見て」が激しくなる
第2段階 「ママ見て」と言わなくなる
第3段階 聞いても何も応えてくれなくなる


まずはママに見てもらおうと子どもは努力します。しかしどんなに頑張っても見てもらえない場合、子どもは見てもらう事を諦めてしまいます。
子どもは「私に興味がないんだ」と心を閉ざし、何も話してくれなくなります。
小学校へ入学すると、大人が把握できない子どもの世界が広がります。「困った事があったらママパパに相談しよう」と思える関係性を築くためにも、乳幼児期の「ママ見て」には応えていく必要があるのです。

「ママ見て」に全部応えるのは無理!親の状況を説明する会話例


叫ぶ子ども
忙しい毎日の中で全ての「ママ見て」に応えることはできません。日々の対話を丁寧に行い、「ママにも事情があること」を子どもに理解してもらいましょう。
「ママ見て」にすぐ応えられない時の会話例をご紹介します。

子どもに待っててほしい時の会話例


子「ママ、見て!」
親「ごめん!ママ、今お風呂洗ってるから、待っててくれる?」
子「えー、今見てよー」
親「ママの手、泡だらけだから、お風呂洗い終わったら見るね」
子「はやくー」
親「あと10秒だよ。い〜ち、に〜い、さ〜ん……」

【ポイント】
今見れない理由を伝えること
あとどれくらい待てばいいのか伝えること

子どもが待っててくれた時の会話例


親「おまたせ〜。お風呂洗い終わったよ。」
子「も〜、遅い〜」
親「待っててくれてありがとね。」
子「これ見て。絵、上手に描けたんだ」
親「どれどれ……」

【ポイント】
待っててくれたことに対して感謝の気持ちを伝える
約束通り、用事が終わった後は子どもに目を向ける

子どもが待てなかった時の会話例


親「おまたせ〜。お風呂洗い終わったよ。」
子「うん、もういいや」
親「え〜、何?何だったの?」
子「自分でコップに牛乳入れられたんだけど、もう飲んじゃった」
親「自分で牛乳入れられたんだね。見たかったなぁ。また今度見せてね」
子「ママいつも忙しいでしょ」
親「じゃあ、明日保育園から帰ってきたら一緒に牛乳飲もうか。その時に入れてくれる?」
子「え〜、ママ、約束忘れないでよ?」

【ポイント】
子どもの見せたかった事に興味をもつ
いつなら都合がいいか伝える

「ママ見て」に疲れたら、休息が必要なサイン!


子どもの「ママ見て」に応えてあげたいけれど、忙しい毎日の中で応えてあげられない時もあります。「ママ見て」と言われるたびに苛立ちを感じたり、応えられない自分に罪悪感を感じているようであれば、ママに必要なのは休息です。
パパやベビーシッターに子どもを預けてリフレッシュしましょう。ママが自分自身を大切に労ってあげれば、子どもの「ママ見て」が再び愛おしく感じられるようになりますよ。

「キッズライン」ならスマホでシッターを探せる


ベビーシッターのマッチングプラットフォームである「キッズライン」なら、パソコンやお手元のスマホでベビーシッターを見つけることが可能です。
「キッズライン」には、休日や夜間に子どもを見てくれるシッターも多く在籍しています。初めてお子様を預ける前には、必ず顔合わせ(オンライン)か事前面談(対面)を行うルールとなっているため、手順を踏んでからお試しで依頼してみるのがオススメです。
仕事に子育てに一生懸命の毎日に、少し疲れを感じたらリフレッシュが必要です。親子ともに笑顔で毎日を送るためにも、ぜひ気軽に子育てのサポートを受けられる体制を整えておきましょう。

■保育士ライター 佐野希子
18年目の現役保育士。独学で認定試験に合格し、幼稚園教諭の資格も取得。他に社会福祉士の資格も保有。現在は副主任として保育現場の指導とサポートに努めている。


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