■この記事の目次■


  1. 児童手当の金額は?いつまでもらえる?

  2. 児童手当をもらうための手続きとは?

  3. 児童手当の特徴を知っておこう

  4. 児童手当のよくある使い方は?学資保険はどう?

  5. オススメしたい使い方は「積み立てNISA」

  6. まとめ|子どものためになる児童手当の使い方を

児童手当の金額は?いつまでもらえる?

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児童手当は、中学校卒業まで(15歳の誕生日後の最初の3月31日まで)の児童を養育している方が受け取ることができる国からの給付金です。金額は対象の子の年齢によって決まっています。3歳未満は一律1万5000円、3歳以上~小学校修了までは1万円(第3子以降は1万5000円)、中学生は一律1万円となっています。


児童手当を受け取ることができるかどうかは、親の所得によって決まります。所得制限の金額は、扶養家族の人数で異なるため、自身で確認が必要です。例えば扶養家族が2人の場合は(児童1人 + 年収103万円以下の配偶者の場合等)、収入が917万8000円以上だと受け取ることができません。


ただし、「前年の所得が一定額以上ある場合、子供1人あたり月額5000円を支給する」という特例給付によって、今までは所得制限を超えている場合も受け取ることができました。しかし、特例給付の制度見直しにより、2022年10月支給分から、両親のどちらかが年収1200万円以上の世帯は特例給付を受け取れなくなることが決まっています。


内閣府:児童手当制度のご案内


児童手当をもらうための手続きとは?


児童手当を受け取るためには、手続きが必要です。出生後15日以内に、現住所の市区町村に「認定請求書」を提出します。出生届の提出の際に、手続きを求められることが多いと思います。15日を過ぎるとその月の分は受け取れないため、手続きを怠らないようにしましょう。


ただし公務員の場合は、勤務先(所属庁)から児童手当が支給されることになっています。提出期限や必要書類などは、勤務先に確認しましょう。


また、受け取るための要件を満たしているかどうかを確認するために、毎年6月に「現況届」の提出を求められます。郵送で来るので、忘れずに返送することが大切です。


児童手当の特徴を知っておこう


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昭和47年に策定された「児童手当制度」では、児童手当の目的を『家庭等の生活の安定に寄与する ・ 次代の社会を担う児童の健やかな成長に資する』と位置づけています。

子どもの生活を支えるための手当なので、一括ではなく毎月受け取る形が取られています。


児童手当の金額は、子の年齢や第何子であるかによっても変わりますが、生まれたときから児童手当を貯蓄し続けると、1人当たり約200万円になります。一時的な臨時収入ではなく、子どもの年齢に合わせて定期的に受け取れるため、その金額の利用方法については、どのような使い方がより子どものためになるかを考える必要があります。


児童手当のよくある使い方は?学資保険はどう?


児童手当は子に支給されるお金なので、基本的に子どものために使うのが正解です。学校生活で必要な出費や給食代、子どもの衣服費、ベビーシッター代などに使ってもよいでしょう。子ども用の銀行口座を作り、七五三や入園式、入学式など、行事ごとで何かと物入りの際に引き出して使っている方も多いようです。


以前は、児童手当と同じ額の学資保険に加入して、進学費用を用意する家庭も多くありました。学資保険は親に万が一のことがあった場合に一定の額を保障する保険商品なので、安心感があります。


しかし、低金利時代の現在は、学資保険に入れていても元本がほとんど増えない状況となっています。医療保障を付帯した商品などでは、満期の受取金が支払った保険料を下回ることもあります。また、急にまとまったお金が必要になり途中解約した場合は、解約返戻金が支払った保険料を下回る可能性もあります。

学資保険に加入する場合は、メリットとデメリットの両方を検討しましょう。

ベビーシッターを依頼してみる


オススメしたい使い方は「積み立てNISA」


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児童手当を貯蓄して子の将来の資金作りをしたいと考えていらっしゃる方には、親の名義での「積み立てNISA」の運用をオススメします。

「積み立てNISA」とは、2018年に始まった少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度です。1人1口座と決まっており、毎年40万円を上限に非課税投資ができます。非課税期間は最長で20年間のため、子どものための資金形成にちょうどよい制度となっています。


「積み立てNISA」の口座では、国内外の株式や不動産投資、投資信託などの中から自分で資金の預け先を選んで運用します。いつでも「解約(引き出し)・金額変更・積み立て停止」ができるので、学資保険や「iDeCo」などと比較してフレキシブルなのもメリットです。子どもの「将来活用できるお金」を増やしていくための賢い運用方法の一つです。


金融庁:つみたてNISAの概要

「積み立てNISA」を利用するときの注意点

「積み立てNISA」は運用商品ですので、メリットとデメリットを理解しておくことが大切です。積み立てた資金は増える可能性がある一方、目減りする可能性もあります。子の将来のための資金なのであれば、運用商品を複数選択したり、一部は定期預金にするなど、リスクの分散を考えましょう。

また運用する金額は児童手当の額に留めておくなど、生活に無理のない範囲での金額設定にしておきます。

資金の利用目的に合わせて運用商品を選ぶことがポイントなので、商品に関しての情報収集を怠らないようにしましょう。



まとめ|子どものためになる児童手当の使い方を


親にとって子どもの成長は嬉しいことですが、年齢が上がるにつれて必要なお金が増えていくことも事実です。家計の状況を考えながら、わが子のためになる児童手当の使い方を考えていきましょう。子どもの成長を支える児童手当をうまく利用して、子どもに必要な資金を用意してあげたいですね。




■監修:ファイナンシャルプランナー 小松香名美
和歌山大学 経済学部卒。旅行会社勤務の後、出産のため退職。2018年に保育士資格を取得し、保育園勤務を経験。2021年にファイナンシャル・プランニング技能検定2級を取得。ファイナンシャルプランナーとして独立し、マネー記事の監修などを行っている。


※この記事の情報は2022年1月時点の情報です。行政情報は随時更新されますので、詳細は各自治体のホームページなどでご確認ください。


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