「上の子のときはあんなに可愛かったのに、下の子のお世話はしんどい…」「無力な赤ちゃんを可愛いと思えない私は、親として最低なのでは…」と誰にも言えず、深い罪悪感に一人で苦しんでいませんか。

世間では「下の子は孫みたいで無条件に可愛い」「2人目育児は気持ちに余裕があるはず」と言われがちだからこそ、余計に周りに相談できず、孤独を深めてしまう方は少なくありません。
そこで今回は、「下の子を可愛いと思えない…」とご自身を責めてしまうママパパの心を軽くし、少しずつ前を向くためのヒントをご紹介します。

「可愛いと思えない」のは私だけ?今の心の状態をチェック


育児ノイローゼ
「自分だけがおかしいのでは…」と不安になるかもしれませんが、決してあなただけではありません。まずは、ご自身の今の状態をチェックしてみましょう。

☑ 下の子の泣き声を聞くと、動悸がしたり耳を塞ぎたくなる
☑ 下の子への授乳やおむつ替えを「ただの作業」と感じる
☑ 上の子が下の子に近づくと、無意識に下の子を遠ざけたくなる
☑ 「この子が産まれる前は穏やかだったのに」と考えてしまう
☑ 下の子の寝顔を見ても可愛いと思えず、ただ罪悪感が募る
☑ (下の子が幼児期以降)下の子の性格や行動が、どうしても理解しづらい


いくつ当てはまっても、「自分はダメな親だ」と思う必要は全くありません。「今、私は心身ともにギリギリの状態なんだな」と客観的に受け止めることから始めましょう。

※「消えてしまいたい」と感じる、涙が止まらない、何週間も眠れないなど、日常生活に支障が出ている場合は、単なる疲れではなく、産後うつなど別の不調が隠れている可能性もあります。無理をせず、産婦人科・心療内科・自治体の相談窓口などを頼ってください。

なぜ起こる?考えられる原因5つ


「下の子が可愛くない」と感じてしまう背景には、単なる疲れだけでなく、きょうだい育児特有の複雑な心理状態が絡み合っています。下の子の年齢によっても原因は異なるため、まずはご自身の状況がどれに当てはまるか見ていきましょう。

【原因1】睡眠不足とホルモンバランスによる「生理的な限界」(下の子が赤ちゃん期)


人間の心は、身体と密接に繋がっています。産後のホルモンバランスの乱れに加え、細切れ睡眠による慢性的な寝不足は、思考力や感情のコントロールを根こそぎ奪います。「可愛くない」のではなく、「可愛いと愛情を感じるためのエネルギーが、ほとんど残っていない状態」なのです。気合いでどうにかなるものではありません。

【原因2】上の子への「罪悪感」と赤ちゃん返りへの葛藤(下の子が赤ちゃん期)


赤ちゃん返り
初めての育児というプレッシャーを一緒に乗り越えてきた上の子は、親にとって特別な存在です。「下の子が産まれたことで、上の子に我慢させてしまっている」という強い罪悪感を抱く親御さんは少なくありません。さらに上の子が「赤ちゃん返り」をして不安定になると、無意識に下の子を原因として捉えてしまい、疎ましく感じてしまうことがあります。

【原因3】美化された過去との「無意識の比較」(下の子が幼児期以降)


下の子が成長して自我が出始めると、「上の子はこの時期、もっとおとなしかったのに」などと比べてしまいがちです。しかし、過去の記憶は「良い思い出」として美化されていることがほとんどです。さらに、上の子一人だけを見ていればよかった当時と、二人を同時に見ている今とでは、親自身のキャパシティも余裕も全く異なります。

【原因4】育児の「タスク化」による感動の薄れ


上の子の初めての育児では、初めての寝返りなどすべてが新鮮で感動の連続でした。しかし2人目となると、ある程度先の見通しが立つため、育児が「日々こなすべきタスク」に変わりがちです。「感動がない=私はこの子を愛していないのかも」と自分を責めがちですが、感動が薄れるのは親として経験値を積んだ証拠にすぎません。

【原因5】親子といえども「人間同士の相性」がある(下の子が幼児期以降)


これが最も親を苦しめる原因の一つですが、いくら血が繋がっていても、別の人間です。「親はのんびり屋だけど、下の子は刺激を求めるタイプ」など、持って生まれた気質が真逆なことはよくあります。可愛くないのではなく、「自分とは違うタイプだから、行動が予測不能でシンプルに疲れる」というのが本質です。

このように、「可愛くない」と感じる裏には、親自身の疲労や複雑な心理、生まれ持った気質の違いなど、自分を責めるべきではない明確な理由が存在しています。あなたが冷たいからではなく、「それだけ育児の重圧と向き合い、心身をすり減らして頑張っている証拠」だと、まずはご自身を認めてあげてください。

ベビーシッターを探す

どうやって向き合えばいい?


では、この苦しい感情とどう向き合えば良いのでしょうか。今日からできる、具体的な心の守り方をご紹介します。
2人育児

【向き合い方1】「こんな感情を抱くなんて」という自己嫌悪を手放す


「無条件に愛さなければ」という呪縛を一度手放しましょう。疲れていればイライラするし、人間なのだから気質が合わないこともあります。まずは「可愛くないと思ってしまう自分」を絶対に否定せず、「今はそういう時期なんだな、私疲れているんだな」と許してみてください。

【向き合い方2】「今は上の子ファーストでOK」と割り切る


もし上の子への罪悪感が強いなら、思い切って今は「上の子を最優先する時期」と割り切ってみてもいいでしょう。一時的に上の子との時間を意識的に作ることで、家庭全体が落ち着くケースもあります。もちろん、下の子の安全や基本的なお世話はしっかり確保したうえで、無理のない範囲で大丈夫です。

【向き合い方3】時間が解決してくれることを信じる


今は可愛く思えなくても、下の子が言葉を話すようになったり、上の子と楽しそうに遊ぶ姿を見たりするうちに、自然と「あ、可愛いな」と思える瞬間はやってきます。焦って愛情を捻り出そうとしなくても大丈夫です。

愛情は、枯渇した状態から無理に捻り出そうとしても苦しくなるだけです。焦らず、まずはあなた自身の心を守ることを最優先にしながら、自然と「可愛い」と思える日が来るのをゆっくりと待ってみてくださいね。

頼れるベビーシッターを探す

子どもに言ってはいけないNGワードと態度


NG
心の中がどれだけ嵐であっても、それをそのままぶつけてしまうと、子どもの心に深い傷を残してしまいます。頭ではわかっていても、心身の限界を迎えていると、つい言葉や態度にネガティブな感情が滲み出てしまうことは誰にでもあるものです。
しかし、親の何気ない言動が子どもの自己肯定感に強い影響を与えるのも事実です。感情的になりそうなときこそ、以下の言動にはブレーキをかけましょう。

⚫︎存在そのものを否定する言葉
「あなたが産まれなきゃ、もっと楽だったのに」「本当に面倒くさい子ね」といった言葉は、子どもの自己肯定感を根底から壊してしまいます。


⚫︎きょうだい間でのあからさまな比較
「お兄ちゃんはもっとお利口だったよ」と比べられることは、「自分は今のままでは愛されない」という強烈なメッセージになり、きょうだい間の確執を生む原因にもなります。


⚫︎言葉以上に傷つける「非言語」の態度
・深いため息や舌打ち
・話しかけられても目を合わせない、無視をする
・触れられそうになったときに、サッと身をかわす(無意識の拒絶)

子どもは親の言葉以上に「空気」や「表情」に敏感です。言葉で否定していなくても、これらの態度は「あなたは歓迎されていない」というサインとして伝わってしまいます。

もし言ってしまった・やってしまったときは?


どんなに気をつけていても、限界を超えれば感情が爆発してしまうことはあります。大切なのは、「やってしまった後の修復(フォロー)」です。

落ち着いた後に、「さっきは冷たい態度をとってごめんね。ママ(パパ)すごく疲れていて、イライラしちゃったの。あなたのことが嫌いなわけじゃないよ、大好きだよ」などと、理由を添えて素直に謝り、抱きしめてあげてください。「親も失敗するけれど、きちんと謝ってくれる」という経験は、子どもにとっても良い学びになります。

今すぐベビーシッターを依頼してみる

「離れる時間」が愛情を育ててくれることも


「一緒にいるとどうしても可愛く思えない…」 そんなとき、最も効果的なのは物理的に距離を取ることです。例えば、ベビーシッターなど外部のサポートを頼るというのはいかがでしょうか。
日本では「母親が休むために子どもを預ける」ことに罪悪感を抱く方がまだまだ多いですが、親が笑顔でいることが子どもにとって一番の幸せです。
ベビーシッター
ベビーシッター・家事代行サービスを運営する「キッズライン」には、保育士や看護師などの資格を保有するベビーシッターが多く在籍しており、依頼することで

・下の子を数時間ベビーシッターに預けて、別室で一人でゆっくり眠る
・下の子のお世話をベビーシッターに任せ、上の子と2人きりで「スペシャルタイム」を過ごす
・家事代行を頼んで、家事のプレッシャーから解放される

といったことが可能です。

「離れる時間」を持つことで心に余白が生まれ、下の子に対し「あ、やっぱり可愛いな」と思えるようになることは珍しくありません。自分一人で抱え込まず、第三者の手を借りることは、立派な「愛情ある子育て」の選択肢です。
今は暗闇の中にいるように感じるかもしれませんが、ずっとこのままではありません。どうかご自身を責めず、頼れるものをたくさん頼りながら、この時期を乗り越えていってくださいね。

今すぐベビーシッターを依頼してみる

■監修:河井恵美(助産師・看護師・保育士・公認心理師・臨床発達心理士)

産婦人科や小児科、救急外来などで30年以上勤務。現在は世界に住む妊婦さんや産後の女性に向け、オンライン中心の助産院を運営。また他にも、性教育・育児相談・地域の乳幼児健診・小学校や中学校のスクールカウンセラーとして、子どもたちの心に寄り添う活動を行っている。


▼あわせて読みたい
「上の子可愛くない症候群」かも…と思った時の向き合い方とNGワード【保育士監修】
【きょうだいの年齢差】ベストは?1〜7歳差のメリット・デメリット
「うちの子、大丈夫かな…」と周りと比べてしまうとき、親ができること【保育士・公認心理師監修】


▼記事一覧に戻る
KIDSLINE編集記事一覧
▼TOPページに戻る
KIDSLINE TOPページ


ベビーシッターに相談する