連載コラム第3弾:離婚したい!でも子育てが不安…。知っておこう離婚のアレコレ

家事に育児に仕事に…、目の前のことに忙殺されてめまぐるしい日々。にもかかわらず、夫は家事も育児も他人事、感謝の言葉もなく、教育方針など価値観が違いから口を開けば高圧的な文句ばかり。

更には、女性関係や借金、暴力などにも及ぶと、離婚が頭をよぎることもあるのでは。ただ、子育てや経済面のことを考えると躊躇してしまう人も多いのではないでしょうか。

子育てと仕事は両立できるの?経済的にやっていける?そもそも離婚する時どんなことを気をつければいい?そんな不安を抱えているママに、離婚にまつわる知識や心得をお伝えします。(執筆者:一般社団法人りむすび 共同養育コンサルタント しばはし聡子)

1.ひとりで育児と仕事の両立できる?!

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離婚を漠然と考えていると、お金のこと、住む場所、そしてなにより子育てのことなど不安は募るばかり。もちろん、修復できるのであればそれに越したことはありませんが、どうしても結婚生活を継続することが困難なのであれば、離婚という選択をすることも視野に入れることもアリかもしれません。

その際、まずなにより気がかりなのは、離婚後、ひとりで育児と仕事の両立していくこと。
本当に両立なんてできるのかしら…。仕事で遅くなったら?自分が病気になったら?とひとりで育てることができるのか心配になりますよね。

そんな時には外部のサポートの手を借りるのもひとつ。両親を頼るのもよいですが、ベビーシッターや行政のファミリーサポートなど、外部で頼める場所をいくつか確保しておくと安心です。

ベビーシッターも高額に思われがちですが、キッズラインでは1000円/時間から依頼できる、即時保育や病児保育に対応できるシッターもも。環境が変わる前に今のうちに登録して子どもがシッターに懐くかなど様子をつかんでおくとよいですね。

また、離婚することによって父親がいない子にしてしまっていいのかと、子どものことを思うあまり離婚を踏みとどまっているママもいるかもしれませんが、そこは発想の転換を。離婚しても子どもにとっては父親は父親。離れて暮らすことになっても会える環境を整えてあげればよいのです。

もちろん、子どもにとっては離婚しないのが一番ですが、一緒に暮らしていて両親が喧嘩ばかりしているよりも、離れて暮らすことで親同士として良好な関係が築けるならば、子どももきっと理解してくれることでしょう。そして、時には父親もマンパワーとして取り入れていくのもよいですね。

2.いざというときのために自立すること

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離婚した後、仮に養育費が支払われなくなっても自活できるように、収入をもっと増やしていきたいという人は、今のうちに資格を取ったり、勉強したり、転職したりといった準備をしておくこともよいでしょう。経済面での安心感があれば、離婚するしないの選択をすることができ、心に余裕も生まれます。

ここでも、自分への投資として時間を確保するためにベビーシッターなどを活用するのが効果的。離婚するためにスキルアップしていたはずが、自分自身の生活が充実してきたら、思いのほか夫に優しくなれて、夫婦円満に戻るなんてこともあったりして。

離婚に至らなければ、子どもにとっては一番望ましいことですし、学んだことは自分自身の自信になります。離婚してもしなくても、この先長い人生、自分自身が成長するためにのも学ぶことは大きな糧になりますね。

3.離婚にまつわる知識

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離婚を選択するにあたっては正しい知識を持っておくことも大切。離婚の際に取り決める内容や方法をみていきましょう。

①離婚する際に決めること

日本は単独親権のため、親権をどちらが持つかを決めることになります。また、子どもの養育のために必要な養育費、そして、離婚後も子どもが離れて暮らす親と関わりを続けるための面会交流のことを取り決めます。

さらに、離婚後旧姓に戻すか現状の姓を名乗り続けるのかも決めることになります。姓については、夫の姓を名乗りたくない!という自分の感情だけではなく、子どもの年齢や気持ちも配慮したうえで判断することが大切ですね。

そして、子どもを育てていく上でも気になるのがお金のこと。別居中は夫に婚姻費用と呼ばれる生活費を請求することができます。また、離婚をする時には財産分与、離婚理由によっては慰謝料を決めることになります。

財産分与の対象は、結婚後一緒につくりあげた共有財産で結婚前の貯蓄は該当しません。また、株や保険なども財産に該当しますので、夫がどのような資産運用をしているのかを今のうちに把握しておくとよいですね。

②離婚の方法

離婚の方法は、本人同士で話し合って決める協議離婚、裁判所を介して決める調停離婚や裁判離婚があります。離婚というと争ってドロ沼化…、なんてことを想像しがちですが、子どもがいる以上は両者で話し合い円満離婚できるのがベスト。

ただ、本人同士の話し合い困難な場合は、専門家が仲介に入って話し合う「ADR(裁判外紛争解決手続)」という方法もあります。円満に取り決めが行える可能性も高く、短期間で低費用で済むメリットも。

それでも折り合いがつかない場合は、調停や裁判になりますが、関係がより悪化するケースも多いのが現状。子どもがいる場合は離婚後も親同士の関係が続きますので、できるだけ争わずに離婚することをオススメします。

4.まとめ

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離婚 or 修復、正解はありません。じっくり考えて選択し後悔しないことが大切ですが、子どもがいる以上は、自分の感情だけで判断せずに長期的な子育ても視野に入れて決断できるとよいですね。

そして、離婚に向けた準備期間や離婚後も、すべてをひとりでやる!と気負いせずに、ベビーシッターなどを上手に活用しながら時間的な余裕と心の余裕を持つことも大事。ママも子どもも笑顔で暮らしていくために、一度きりの人生を後悔ないように思いきり過ごしていきましょう。

連載コラム

・第1弾:シングルマザーだって自分の時間を上手に確保!仕事に恋に自由を手に入れよう
・第2弾:再婚が頭をよぎったら?知っておきたい親の心得
・第3弾:離婚したい!でも子育てが不安…。知っておこう離婚のアレコレ