今回は、小学校教諭としての長年の経験を活かしながら、理想的なお子さまの保育環境を見つけた平山梨奈さんのインタビュー記事をお届けいたします。

小学校教諭時代の違和感から理想の働き方へ

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ー平山さんの自己紹介をお願いします。

平山梨奈です。神奈川県を拠点とし、キッズラインのベビーシッターとして活動をしています。活動期間は約1年半ですが、すでに350件ほどのサポートをさせていただきました。

キッズラインでベビーシッターになる前は、公立小学校の教諭として10年間勤めていた経験があります。大学時代には4年間、家庭教師や塾講師をしていたので、合わせて14年、子どもたちの学びに伴走してきました。

ー長年、たくさんのお子さまと関りながら働かれてきたんですね。ベビーシッターを始められたのはどうしてですか?

小学校という場では、やはり集団を優先して動かなくてはなりません。大学時代に学んだ教育と乖離があり、ずっと違和感を抱えていました。全体ではなく、もっと個人にフォーカスして学びを伸ばしてあげたかったんです。ただ、子どもたちのそばで働ける喜びと、職場の人間関係に恵まれ、その違和感を飲み込んでいました。

小学校教諭を辞めることを考えたときに、わたしの教育に対する想いを知ってくれていた友人が、キッズラインを紹介してくれました。それまで、ベビーシッターという選択肢を考えたことはありませんでした。けれど、「ベビーシッターであれば、子どもたちひとりひとりと向き合って学びを伸ばしてあげられるのでは」と助言を受けて、登録することにしたんです。

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また、最後の後押しになったのは、キッズラインが掲げているビジョン「日本にベビーシッターの文化を」という言葉でした。教員として、たくさんの親御さまと接してきて、いろいろな家庭があり、多くの困っている人たちの声を聞きました。「親なんだからちゃんとしないといけない」というプレッシャーに押されて、誰かを頼ることへの罪悪感すら抱いているようでした。海外などでは、ベビーシッターに子どもの世話を頼むのは当たり前のことですが、日本だと、まだまだ一部の人しか利用していません。

日本でベビーシッター文化が当たり前になれば、親御さまたちがもっとハッピーになれるだろうと思っています。そして、そんなハッピーな親御さまからポジティブな影響を受けながら子どもたちが成長できる。そんな社会に近づく手伝いができたら、と考えていました。

スキルアップに合わせて、時給もアップ

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ーキッズラインで関わるお子さまたちは、いままで平山さんが小学校で出会ってきたお子さまたちよりも年齢が下がると思います。不安はありませんでしたか?

実は、小学校教諭という職業は、保育園や幼稚園とのつながりがとても深いんです。1年生の担任や学年主任を務めていたときには、頻繁に保育園などに足を運んでいました。教育プログラムを考える上で、子どもたちがどんな環境で育ち、どんな遊びに親しんできたかを知ることはとても重要だったんです。

その過程で、保育士として働く方々ともたくさんのコミュニケーションを重ねてきました。年齢に応じての成長段階を、現場で働く方々から聞く機会に恵まれていたので、小学校以下の子どもたちに接することへの不安はなかったですね。

ー現在は、保育可能年齢を0歳6カ月からに設定されていらっしゃいますね。

最初は下限年齢を3歳にしていました。キッズライン大学が開講している病児講座や乳児講座、遊びのコンシェルジュ講座などを受講して、保育可能年齢の幅を広げていきました。

子どもに関する勉強への関心はずっと高いままなので、わたし自身もスキルアップができて嬉しいです。

ー時給も、ベビーシッターになったばかりの頃から変動しましたか?

1,400円の設定から始めて、現在は1時間2,000円という価格設定にしています。ベビーシッターの時給の相場が分からなかったので、最初の時給はキッズラインの登録会で聞いた時給例を参考に設定しました。

そこから、シッティングを重ねていく中で、ユーザーさまから「もっと価格を上げても満足する」というようなお声も複数いただき、100円ずつ、半年ほどかけて段階的に時給を上げていきました。

子どもの学びを伸ばし、深める手伝い

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ー教員の頃の経験を活かして働くことができていますか?

教員時代に学びと向き合ってきたことで、遊びの中にうまく学びをミックスすることができていると感じています。子どもたちが遊び、その中で生まれた興味関心の芽を、学びに発展させていく。小学校という環境では、全体の歩調を合わせないといけなかったので、ひとりひとりの興味が芽生えたタイミングを優先することが難しく、それが残念でした。

いまは、ベビーシッターとして、こちらの意図ではなく子どもたちの意志で学びを促進できています。遊びの中で興味を持って自然に学びになることで、学校という環境よりもずっと、子どもたちが深く学ぶことができていると感じています。驚くことに、未就学児でも小学校3,4年生で学習する内容まで知りたがったり、2,3歳児でも絵本の読み聞かせを自ら行ったりするんです。

ーお子さまの成長に最適に寄り添っていらっしゃるんですね。今までのサポートで印象深いエピソードはありますか?

昆虫が好きなお子さまがいらっしゃいました。「カブトムシを自分で捕まえてみたい!」と言ったので、どんな環境にカブトムシは生息しているのか、どんな木を好むのかなどを一緒に調べました。そして、カブトムシはクヌギの木でよく発見されることを知り、都会の環境でありながら本当にカブトムシを捕まえることに成功したんです。

それからそのお子さまは、今度は捕まえたカブトムシを絵に描き出したり、折り紙で再現しようとしたりしていました。捕まえた感動が、表現活動へと発展していったんです。何時間もかけて観察して、何度も表現していました。

カリキュラムがあり、時間も限られてしまう学校の授業ではできないことです。周りに合わせずに、じっくりと興味関心に向き合って深めていく。そして自分なりの感動の表現が広がる。子どもたちが輝く、そんな瞬間に幾度も立ち会うことができました。そのたびに、魅力的な仕事だな、と感じています。

小学校教諭をしていたときに描いていた子どもたちとの理想的な接し方が叶っています。

ベビーシッターを当たり前にしたい

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ーこれからベビーシッターを始められる方へメッセージをお願いします。

子どもたちが育つ環境には、限られた大人しかいません。親御さまや学校の先生たちなどです。わたしは、子どもたちがもっとたくさんの大人に出会うことができれば、その可能性が拡大していくと思っています。子どもは、頭やこころが非常に柔らかい生き物で、そういう時期に様々な大人と出会うことはとても大切です。

なので、もっと多様性ある、いろいろな大人たちにベビーシッターになって欲しいです。どんな大人でも、その方のそれまでの経験は誰のものでもない貴重なもの。子どもたちにとっては素晴らしいヒントとなります。

また、ベビーシッターの数が増えれば、利用できる人も増えて、親御さまのゆとりも増えます。気軽にベビーシッターを利用できる社会にできるように、一緒に挑戦して欲しいです。

ー平山さんの子どもへの真摯な向き合い方と社会を前進させる情熱を感じました。本日はありがとうございました!

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