「子どもが好き」「子育て経験を活かして働きたい」と思う人にとって、ベビーシッターはおすすめの職業です。共働き世帯の増加や多様な保育ニーズにより利用する家庭が増えているほか、保育施設と比べて柔軟な働き方ができる点も魅力です。この記事では、ベビーシッターになるために必要なスキルや資格などについて解説します。

Summary

⚫︎ベビーシッターは保育士以外でもなれる
⚫︎資格取得や研修を受講することで信頼につながる
⚫︎子育て経験は大きな強みになる


ベビーシッターとは?


保育士
ベビーシッターとは、主に個別の家庭で子どもの保育を行う仕事です。多くの場合、依頼者の自宅へ出向き、子どもに寄り添って保育を行います。保育園や幼稚園と違い、子どもの特性や依頼者のニーズに応じて柔軟なケアができる点が大きな特徴です。依頼時間は1時間程度から時には夜間や翌朝といった長時間まで幅広く対応し、共働き世帯や急な予定が入った家庭を支える存在です。

保育士との違い

ベビーシッターと保育士はどちらも子どもの保育に携わる仕事ですが、役割や働き方にはいくつかの違いがあります。

まず、資格要件についてです。保育士になるには国家資格が必要であるのに対し、ベビーシッターという職業自体には定められた資格が必要なわけではありません。ただし、保育士を含め、保育に関連する資格を持っていると、依頼者から信頼されやすくなります。ただしベビーシッターの登録会社によっては、資格または研修終了を必須としているところもあります。

また、保育の形式にも違いがあります。保育士は集団保育を担当し、多くの子どもを一度にケアします。一方、ベビーシッターは個別保育が中心で、家庭ごとのニーズや子どもの状況に合わせた、言わば「カスタマイズした保育」を行います。

働く場所にも違いがあります。保育士の勤務先が保育施設であるのに対して、ベビーシッターは依頼者の自宅です。時には、利用者の旅行先や出張先などに出向くこともあります。

ベビーシッターになるための条件やスキル


保育士たち
ここでは、ベビーシッターになるための条件や求められるスキルについて詳しくご説明します。

ベビーシッターになるのに資格は必要?

ベビーシッターとして働くために、特定の資格が必要というわけではありません。ただし、資格を持っていると依頼者に安心感を与え、継続的に仕事を得やすくなります。ベビーシッター会社によっては、会社の規定で資格や研修修了者であることを求める場合もあります。
公益社団法人全国保育サービス協会の調査によると、ベビーシッターの資格保有状況は以下の通りです。最も多いのは「保育士資格」(34.9%)で、「認定ベビーシッター資格」(24.1%)が続いています。中には幼稚園・小学校教諭免許や保健師・看護師資格を持つ人もいます。

参考:公益社団法人全国保育サービス協会 「令和5年度実態調査報告書」

ベビーシッターに求められる資質

ベビーシッターには、子どもと適切に関わる力や、安全を守るための管理能力など、さまざまなスキルが求められます。一対一で子どもを預かるため、年齢や性格に応じた対応ができることが大切です。たとえば、乳幼児には優しく丁寧に話しかけて安心感を与え、幼児には好奇心を引き出すような言葉がけをするなど、状況に応じた柔軟な接し方が求められます。

また、安全管理も欠かせません。家庭内や外出先での事故を防ぐためには、事前にリスクを把握し、適切な環境を整えることが重要です。さらに、万が一の事態に備えて応急処置の知識を持っていると安心です。突然の体調不良や小さなケガにも冷静に対応できるスキルがあれば、依頼者からの信頼にもつながるでしょう。

ベビーシッターは単に子どもを見守るだけでなく、成長をサポートする役割も担います。絵本の読み聞かせや工作を通じて、子どもが楽しみながら学べる機会を提供することで、発達を促すことができます。

「認定ベビーシッター資格」とは?

「認定ベビーシッター資格」は、公益社団法人全国保育サービス協会が提供する資格制度で、ベビーシッターに必要な知識とスキルを体系的に学べます。資格取得を通じて、子どもの心理や発達、安全管理、依頼者とのコミュニケーションなど、実践に役立つ内容を習得できます。
認定ベビーシッター資格を取得することで、より専門性の高いベビーシッターとして活動でき、依頼者からの信頼を得やすくなります。また、マッチングプラットフォームや派遣会社を通じて仕事の幅を広げることができ、安定した働き方を目指す人にとって有利な資格の一つと言えるでしょう。

参考:ベビーシッター資格認定試験 | 公益社団法人全国保育サービス協会

サポーターとして働く

ベビーシッターの働き方


パソコンで登録をする女性
ベビーシッターにはさまざまな働き方があり、それぞれに異なる特徴やメリットがあります。自分のライフスタイルやキャリアの目標に合わせて最適な方法を選ぶことで、より充実した働き方を実現できます。個人で活動するのか、派遣会社を通じて働くのか、あるいはマッチングサービスを利用するのかによって、仕事の受け方や働きやすさも変わってきます。ここでは、代表的な4つのスタイルについて紹介します。

1:マッチングサービスへの登録

ベビーシッターとして働く方法の中で、最も一般的なのがマッチングサービスへの登録です。このサービスを利用することで、依頼の受注やスケジュール管理がスムーズで、働きやすい環境を整えやすくなります。

登録の際には、まず会社が開催している説明会に参加します。また、身分証明書や保育関連資格の証明書など、必要書類を提出します。プラットフォームによっては、シッターの適性を確認するための審査や面談が複数回実施される場合もあります。マッチングサービスは万が一の際の保険やサポート制度が整っていて、初めての人でも安心して働けるのが特徴です。

マッチングサービスの最大の特徴は、個人事業主としての活動となるため、自分の時給を自由に設定できる点です。保育園で雇用される場合、給与は雇用主が決めますが、ベビーシッターのマッチングサイトなら自分で時給を決められるのです。

2:業務委託のベビーシッター会社への登録

マッチングサービスと似て非なる働き方に「業務委託のベビーシッター会社」への登録があります。これは、業務委託契約をベビーシッター会社と結ぶことにより、ベビーシッターとして働く形態です。業務委託契約のため、時給を自分で決めることはできません。
自分自身が認可外保育施設設置届を提出する必要があるマッチングサービスと異なり、業務委託契約の場合は会社自体が認可外保育施設となるため、すぐに仕事を始められるという点はメリットです。

しかし、会社からの要請で依頼された仕事を遂行する立場にあるため、自分の好きな時間だけ好きな時給で働くというわけにはいかない点を十分考慮する必要があります。

3:派遣会社への登録

ベビーシッターの派遣会社を通じて働くというパターンもあります。この場合はその会社の社員や専属スタッフとして契約や給与管理を代行してもらえるため、安定した環境で働けるのがメリットです。依頼先との調整やトラブル対応も会社がサポートしてくれるため、安心して業務に専念できます。ただし、勤務スケジュールがあらかじめ決められているケースが多いため、自由に働きたい人には向かないこともあります。時給に関しても、固定であることが多く、スキルアップをしても収入に影響が出ないことで、やりがいを感じられないこともあります。

4:個人事業主として活動する

個人事業主として活動することもできます。働く時間や仕事内容を自由に決められるのが大きな魅力です。自分のサービス内容をアピールし、依頼者との信頼関係を築くことで、長期的な依頼につながることもあります。ただし、集客や契約手続き、料金の管理など、すべてを自己責任で行う必要があるため、安定した収入を得るためには工夫が必要です。

サポーターとして働く

ベビーシッターの時給はいくら?地域別の相場


ベビーシッター
ベビーシッターとして働くうえで、収入や待遇はとても気になるポイントです。実際のところ、報酬は、働き方やエリア、資格の有無によって大きく異なります。ここでは、平均的な時給や地域ごとの違いについても詳しく解説します。

平均時給の相場と地域による違い

ベビーシッターの時給は、地域やスキルによって大きく異なります。一般的には都市部では需要が高く、マッチングプラットフォームでの時給は平均1500円~2500円ほどです。一方、地方では1000円~1800円程度です。
また、提供するサービスの内容によっても報酬が変わります。夜間や緊急時の保育、病児保育のほか、英語指導といった特別なスキルを活かした保育を行う場合は、さらに高い時給が設定されることもあります。

資格やスキルが時給に反映できる

資格の有無や経験の多さも、収入に影響を与えます。保育士資格や公益社団法人全国保育サービス協会の認定資格を持つベビーシッターは、依頼者からの信頼を得やすく、比較的高い時給で働ける傾向があります。資格がない場合でも、実績を積み、依頼者からの信用と評判を高めることで、収入アップは十分に可能です。
※ベビーシッターのマッチングプラットフォームでは、保育の質を保つために資格や研修終了証が必須の場合もあります

収入の安定のためにできること

ベビーシッターとして安定した収入を得るには、資格の取得やスキルの向上、信頼を築くことが重要です。これらを身につけることで、継続的な依頼につながるだけでなく、時給アップも期待できます。依頼者との信頼関係を築くためには、普段から丁寧なコミュニケーションを心がけ、要望に柔軟に対応する姿勢を持つことが大切です。こうした積み重ねが、継続的な依頼につながり、安定した収入に結びつきます。

サポーターとして働く

ベビーシッターに向いている人の特徴


母親と娘
ベビーシッターは、子どものお世話をするだけでなく、成長をサポートし、依頼者の生活を支える重要な役割を担います。そのため、この仕事に向いている人には、いくつかの共通した特徴があります。ここでは、ベビーシッターとして活躍しやすい人の特性について解説します。

【ベビーシッターに向いてる人1】子育て・保育経験がある

子育てや保育の経験は、ベビーシッターをするうえで強みになります。自身の子育て経験がある人や、保育施設で働いたことがある人は、日々のケアや子どもとの接し方に慣れているため、即戦力として評価されやすいです。
たとえば、乳児のケアでは授乳やおむつ替え、幼児期には遊びを通じて学びを促す工夫が求められます。こうした実践的なスキルを持つ人は、子どもにストレスを与えづらく、依頼者からの信頼を得やすく、長期的な受注を得ることができるようになります。子育て経験があることで、細やかな配慮ができる場面も多くあります。
たとえば、絵本の読み聞かせでは、子どもの目線に合わせたり、年齢に応じた読み方の工夫をしたりすることで、より興味を引くことができます。また、食事の際には、子どもが食べやすい大きさや温度に気を配るなど、実際の育児経験が活きる場面は多いでしょう。

【ベビーシッターに向いている人2】体力や責任感、対応力がある

ベビーシッターは体力を要する仕事です。特に小さな子どもは活発に動き回ることが多く、一緒に遊んだり抱っこをしたりと、長時間の業務にも対応できる体力が求められます。
また、子どもの安全を守る責任があるため、細やかな気配りや注意深さも必要です。依頼者の指示を正確に理解し、万が一の緊急時にも冷静に対処できる判断力が求められます。さらに、子どもは予測できない行動をとることが多いため、柔軟な対応力も欠かせません。予定外の出来事にも落ち着いて対応し、家庭ごとのルールや価値観を尊重しながら適切に行動できることが大切です。

【ベビーシッターに向いている人3】コミュニケーション能力が高い

子どもとのコミュニケーションだけでなく、依頼者との信頼関係を築くことも、ベビーシッターが担う重要な役割です。子どもの様子や出来事を的確に伝え、依頼者の不安を解消する丁寧な説明が求められます。また、依頼者の要望やフィードバックに柔軟に対応することで、信頼関係を深めることができます。この信頼関係が長期的な契約やリピート依頼につながり、安定した仕事の確保にもつながるでしょう。

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キッズラインでベビーシッターをするメリット


ベビーシッター
キッズラインは、ベビーシッターと依頼者をつなぐ全国展開のマッチングプラットフォームです。キッズラインに登録している依頼者は20万人以上、家事代行を含むサポーター数は全国で4500人以上と規模が大きいことが特徴です。キッズラインで働くことにはさまざまなメリットがあります。一つずつ紹介します。

“保育のプロフェッショナル”として活動

キッズラインでベビーシッターとして活動するためには、保育士や看護師などの資格、または特定の研修修了が必要です。登録者全員が一定のスキルや専門知識を持つことで、依頼者が安心してサービスを頼むことができる仕組みです。ベビーシッターとして活動するには、合格率35%の選考を通過する必要があります。そのためキッズラインで活動している方は、まさに個別保育のプロフェッショナルといえます。

具体的には、以下の資格を所有している、または該当の研修を受講し修了していることが条件です。
・保育士
・看護師
・准看護師
・家庭的保育者等研修
・子育て支援員(地域保育コース)研修
・全国保育サービス協会(ACSA)認定ベビーシッター
・全国保育サービス協会(ACSA)ベビーシッター養成研修+現任研修
・全国保育サービス協会(ACSA)居宅訪問型基礎研修


時給を自分で設定できる

キッズラインのベビーシッターは、それぞれが個人事業主として認可外保育施設設置届を自治体に提出してフリーランスとして活動します。そのため、自分自身の時給を自分で設定することができます。自分が納得した金額でサービスを提供できるため、働くことのモチベーションを高く保つことができます。時給は、経験に応じてあげていくことも可能です。

特技やスキルをオプションにできる

キッズラインでは、スキルをオプションとして設定できます。英語やリトミック、アート、スポーツなど、自分でオプション料金を設定して、サービスを提供できる仕組みです。たとえば、英語を話せるシッターであれば英語の早期教育をサポートしたり、リトミックが得意なシッターであれば音楽を通じて感性を育む保育を行うことが可能です。

柔軟な働き方ができる

自分のスケジュールに合わせて依頼を受けることができるのも、キッズラインの魅力です。フルタイムで働きたい人も、空いた時間に副業として活動したい人も、それぞれのライフスタイルに合った働き方が可能です。

サポート体制が整っている

マッチングプラットフォームでメッセージ機能を使ってやり取りしたり、決済がシステム上で行えることもメリットです。これにより依頼者との連絡や契約の手間が軽減され、働きやすい環境が整っています。また働く人にとっては、デビュー後の伴走支援や損害賠償保険、サポートデスクといった体制が整っていることも安心材料です。

継続的なスキルアップができる

キッズラインでは、登録者全員に毎年更新講習を義務付けています。この講習を通じて、最新の保育知識やスキルを学び続けることができます。継続的なスキルアップが可能な環境は、ベビーシッターとしての専門性をさらに高めるための重要な要素です。

助成制度を活用して、継続的なサポートができる

キッズラインは東京都の「ベビーシッター利用支援事業・一時預かり事業」(1時間あたり最大2500円の補助)や「企業型ベビーシッター割引券」(1回あたり最大4400円の割引)といった助成制度の認定事業者です。
登録後にこれらの認定シッターの資格を得ることにより、依頼者の経済的な負担が軽減され、働く側のシッターも安定した仕事が入るという仕組みがあります。

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ベビーシッターを始めてみよう!


保育士たち
ベビーシッターは、子どもが好きな人や子育て経験を活かしたい人にとって魅力的な職業です。共働き家庭の増加や多様な保育ニーズの高まりを受けて、依頼数が増加し、近年では時給相場も上昇傾向にあります。
さらに、キッズラインなら時給を自分で設定できるため、スキルや経験に応じて収入アップを目指せます。また、好きな時間に働けるので、スケジュールの調整がしやすく、副業としても始めやすいのが魅力です。登録後はすぐに依頼を受けられ、効率的に仕事を始めることができます。
需要が高まり、働きやすい環境が整いつつある今、キッズラインでベビーシッターを始めてみませんか?

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