キッズラインで活き活きとお仕事をされているサポーターの方に、働き方の工夫ややりがいについてお伺いする連載企画。第7回目は、保育士として5年間勤めた地元を離れて、東京でベビーシッターとして活動する柴田有紀さんにインタビュー。デビュー後から順調に活躍されている柴田さんに、ベビーシッターになろうと思ったきっかけや、実際にサポートをする際に気をつけているポイントなどを取材しました。
ベビーシッターになるために富山から東京へ
ーはじめに、柴田さんのこれまでの経歴を教えてください。
富山県出身で、新卒から地元の保育園で約5年間、保育士として勤めていました。もともと子どもが好きで、中学生の時に地元の保育園での職業訓練を体験した際、子どもたちの無邪気な笑顔や先生方のお仕事ぶりを見て、改めて「子どもと関わる仕事っていいな、楽しそうだな」と感じて、そこから保育士を目指しました。地元の専門学校に進学したのですが、通信制の短期大学を掛け持ちして、幼稚園免許と保育士免許を2年間で取得しました。
ーそんな柴田さんが東京に上京されたきっかけは?
これはまさしく、ベビーシッターになろうと思ったことがきっかけです。保育園での働き方に悩んでいた頃に、知り合いがキッズラインのベビーシッターをしていることを聞き、その存在を知りました。それで自分でもベビーシッターのことを詳しく調べてみて「自分らしく働けそう。やってみたい!」と思い、人生で初めて地元を離れて東京に上京することにしました。
自分らしい保育を大切に、新しい働き方にチャレンジしてみたかった
ーすごい決断!どうしてベビーシッターに興味を持たれたんですか?
保育園で働いていた時に、担任としてクラス全体を見守る役割をしていたんですが、子ども一人一人とじっくり遊んであげられないことがすごく気がかりでした。
私は「子どもたちの好きな遊びを満足いくまで十分にさせてあげたい」「子どもと一緒に楽しめるような保育をしたい」という思いがあったのですが、勤めていた園では行事の兼ね合いなどもあり、思うような保育を実現することが難しいと感じていました。
加えて決まった時間に同じ場所で働く働き方が私には合わないと感じていた面もあり、働き方そのものにモヤモヤがたまっていました。そんな時期にベビーシッターという新しい働き方を知るうちに、自分もやってみたいなと考えるようになりました。
ー複数あるベビーシッター会社の中から、キッズラインを選ばれた理由は?
一番は、知り合いの方から「キッズラインがいいよ」と教えていただいたことですね。他には時給を自分で設定できることや、働く時間も自分で決めることができるので、より自分らしい働き方ができる点にも魅力を感じました。
自分の保育スキルの価値を自分で決めることは難しさもありますが、誰かに雇われるよりも自分の力でお金を稼いでいく経験をしてみたくて、チャレンジしようと思いました。困ったことや悩んだことをサポートデスクに相談できる環境があることで、安心して働けるなと感じたこともあり、キッズラインを選びました。
ー周囲から反対の声などはありませんでしたか?
友人たちは、私が個人事業主として働くということにびっくりしていました。両親は元々自営業をしていたので、自分の力で仕事をすることに関しては大賛成で、応援してくれました。今では、ベビーシッターとして活き活きと働く私の姿を見て、このまま続けたほうがいいよ、と言ってくれています。その言葉が、本当に心強いですね。
ベビーシッターになったとたん、続々と依頼が来るように
ー実際にベビーシッターとして働くまでにどのくらい時間がかかりましたか?
東京に来てからキッズラインの一次選考会に参加して、二次選考、最終選考と進んでいきました。私情で選考を延期していただいたこともあり、期間は2ヶ月ほどかかったのですが、スムーズにいけば1ヶ月ほどで合格できるのかな、という印象がありました。
プロフィールが公開になると早速顔合わせのご予約が入って、その次の週からはもう1件目のサポートを開始したので、スピードはかなり早かったのではと思います。
ー怒涛のスタートだったのですね。選考会では、何か不安などはありましたか?
選考の中で、園での仕事に対してどう感じていたか、仕事での失敗に対してどう感じているか、などを聞かれる機会があったのですが、その時はとても緊張しましたね。実際に保育を行う選考もあったのですが、その際は「自分は大丈夫かな、ミスしていないかな」と不安になりました。選考中の不安が大きかったので、合格の連絡をいただいた時は本当に嬉しかったですね。「やっとこれで、ベビーシッターとして働けるんだ!」と、ワクワクしながら役所に提出する書類を書いたことを覚えています。
ー初めてベビーシッターとして働いた時はいかがでしたか?
初めて依頼が来た時はとても嬉しかったのですが、その反面不安もありました。ちゃんと私で務まるだろうか、親御様やお子様とコミュニケーションがうまく取れるだろうか、など心配は尽きなかったですね。
初対面の方とは最初に顔合わせを行い、用意されているヒアリングシートに沿って情報を伺っていたので、とにかくそれを頼りにお引き渡しまで細心の注意を払って務めました。
依頼が増えてきて時給を見直し。収入面でも自分に自信が持てた
ー今の働き方に落ち着くまでには、どのような流れがあったのでしょう?
ありがたいことに、多い時は1日7件も顔合わせの依頼があるほど、続々とご依頼をいただけるようになりました。
ただ、ご依頼を次から次にお引き受けしているとプライベートの時間が取れず、体力的にも無理が生じるようになりました。そのため今は徐々にサポートの時間を変えたり時給をアップしたりしながら、自分に合った働き方へと今も調整を続けているような段階です。
ー時給については、どなたかからアドバイスをいただきましたか?
時給は今よりも少し低い金額から始めて、段階的に上げさせていただきました。
周りの友人やキッズラインの方にも相談して、ご提案をいただいたり、ありがたいことに親御様からも「もう少し値上げしてもよいのでは」とおっしゃっていただける機会が増えて、皆様の意見をいただきながら決めていきましたね。今後も本当に少しずつですが、値上げを検討していこうと思っています。
ー収入については、安定していきましたか?
自分でも驚いたのですが、1ヶ月目で最初の保育士時代のお給料と同じくらいの収入をいただきました。2ヶ月目には当時の倍くらいの収入を稼げるようになって、こんなに収入面が変わってくるんだとびっくりしましたね。私自身がそこまで依頼をいただいて、お給料をもらえると想像していなかったので、自分にも少しだけ、自信が持てたような気がしています。
それぞれの家庭の価値観を大切に、丁寧なヒアリングで寄り添っていく
ー保育士とベビーシッターの違いや、やりがいについてはいかがでしょうか?
ベビーシッターは一人でお子様をサポートをすることに対する責任感が、保育園の保育士とは違うところですね。保育園だと複数の保育士でチームプレーができたり、経験のある保育士にその場でアドバイスを求めることができますが、ベビーシッターは一人なので、頼れる人は自分しかいないという責任の重さを感じました。
また、ベビーシッターの仕事を通じて共働きで育児をする親御様の日々の忙しさを垣間見ました。仕事と育児の両立の中で保育園だけではどうしてもカバーしきれない部分があるので、保育園以外でのサポートの重要性を改めて強く感じましたね。そういった面でベビーシッターとしてお力になれていることがやりがいにつながっています。
ー実際にベビーシッターとして働く中で気をつけている点などはありますか?
ベビーシッターは各ご家庭のプライベートな空間に入っていく仕事なので、それぞれのご家庭の価値観を大切にして、密にコミュニケーションをとることに気を遣っています。
例えばお子様のお声かけについても、ご家庭によっては子どもに厳しく伝えてくださいという親御様もいらっしゃれば、子どもには優しく味方になるような声かけをしてほしいという親御様もいます。
言葉のかけ方ひとつとっても各家庭で望んでいるものが違うので、ヒアリングの際に気になったことはその都度確かめるように心がけています。
自分の辛かった経験を活かして広がる夢
ー柴田さんの今後についても、ぜひ教えてください。
働き方については、プライベートの時間と両立させながら、少し自分の趣味を活かした仕事もしてみたいですね。昔からキャラクターの壁面を作るのが好きで、等身大のパネルを作ったりするのが得意なので、それを活かした働き方もできたら素敵だなと思っています。
スキルアップの面では、例えば産後ケアなど、生まれたばかりのお子様と関わる資格取得も目指したいです。その他にも、楽しい遊びの提供や個性を伸ばせる関わり方などが学べる資格を取って、保育のスキル向上に努めたいと考えています。そのため休日や夜の時間を使って、資格の取得や勉強会の参加、経験を積む活動に取り組んでいく予定です。
ー人生のビジョンや目標などはありますか?
私は、中学生の頃に不登校を経験していて、中学3年生の頃には、食べられない・眠れないなど辛い経験をしたことがあります。その頃の私の経験を活かして、不登校であったり学校に行きづらいと感じている人にもサポートや行動するきっかけを与えられる人になりたいなと思っています。
具体的にどう動くかはまだ考え中なのですが、何かやりたいという気持ちはあるので、不登校児のサポートのお引き受けなど、いずれ形にしていきたいですね。
ー最後に、ベビーシッターになりたいなと考えているけれど、まだ一歩を踏み出せないという方に向けてアドバイスがあればお願いします。
興味を持たれているその時がタイミングだと思います。もし迷われているのであれば、登録だけでもしてみて、一歩踏み出してみることをお勧めしたいです。私は今の働き方にとても満足していますし、チャレンジしてみてよかったと思っているので、同じように悩んでいる方にはぜひ勇気を持って、挑戦してほしいです。
――インタビューを終えて――
終始柔らかなお話しぶりの中に、個別保育への思いやベビーシッターとしての責任感がひしひしと伝わってくるインタビューでした。新たな働き方にチャレンジし、ご自身の経験を活かしてまた次のステップアップへと目標を定める柴田さんの姿勢に、感銘を受けました。
柴田さん、貴重なお話をありがとうございました!
終始柔らかなお話しぶりの中に、個別保育への思いやベビーシッターとしての責任感がひしひしと伝わってくるインタビューでした。新たな働き方にチャレンジし、ご自身の経験を活かしてまた次のステップアップへと目標を定める柴田さんの姿勢に、感銘を受けました。
柴田さん、貴重なお話をありがとうございました!
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