保育園に子どもを預ける際、「きょうだいは同じ園に」と考える家庭は多いでしょう。しかし実際には、待機児童数や受け入れ枠、入園ルールの影響で別々の園に通うケースもあります。二人の子の父親である筆者もきょうだい別園を経験し、戸惑いや大変さを感じながらも、意外なメリットに気づく場面もありました。この記事では、その体験をもとに、きょうだいが別々の保育園に通う生活のリアルをご紹介します。
記事のポイント
⚫︎きょうだいが別々の保育園に通う理由
⚫︎別々の園だと準備や送迎、行事参加が大変
⚫︎時間が経つに連れて感じた「きょうだい別園のメリット」
なぜきょうだいで別々の保育園に?

保育園を選ぶ際、「きょうだい一緒の園に通わせたい」と考えるのが一般的です。送迎や行事の対応がしやすくなるだけでなく、子ども同士の安心感にもつながるからです。しかし現実には、さまざまな事情からきょうだいが別々の保育園に通うケースは決して珍しくありません。よくあるのが、第一子がすでに通っている園に第二子を申し込んでも、
「定員オーバー」で入れないというパターンです。特に0歳児や1歳児クラスは希望者が集中しやすく、競争率が高くなりがちです。
こども家庭庁が発表した調査結果によると、2024年4月時点における全国の待機児童数は2567人でした。待機児童数は減少傾向にあるものの、「隠れ待機児童」の存在も指摘されています。
参考:こども家庭庁「保育所等関連状況取りまとめ」
定員オーバーで、きょうだいが別々の園に通わざるをえなかった
筆者の場合、当時4歳だった上の子が通っていた私立の認可保育園への入園を希望しました。この園は地域でも人気が高く、園の雰囲気や保育内容にも満足しており、迷わず第一希望として申請しました。しかし結果は「不承諾」。下の子は1歳で、
1歳児クラスからの申込でしたが、この年齢は希望者が多く、定員に空きがなかったのです。
代わりに入園が決まったのは、希望順位がかなり下だった園でした。他に選択肢がなかったため、やむを得ず通わせることになり、「まずは入園して、後から転園を狙おう」と気持ちを切り替えました。
制度があっても、きょうだいが同じ保育園に通えないことも
兄弟姉妹が同じ保育園に通えるよう
「兄弟加点」や「優先入所」の調整ルールが設けられているケースがあります。つまり、兄や姉が在園している保育園に下の子を申し込む場合、加点によって優先順位が上がる仕組みです。また、きょうだい別園となった家庭に対して、後から同一園への転園を希望する場合に優先枠を設けている自治体もあります。
ただし、こうした制度があっても、希望園に空きがなければ入園できないという現実は変わりません。
「制度がある=必ずきょうだい一緒に通える」とは限らないからです。そのため、申し込み前に自治体の調整ルールや転園制度について確認しておくことが重要だと感じました。
きょうだい別園の送迎で直面したリアルな悩み

きょうだいが別々の保育園に通うようになって、
真っ先に直面したのが「送迎」の問題でした。毎日、2つの園に送り迎えをする必要があり、時間との戦いが始まりました。しかし筆者の場合、2つの保育園が同じ方向にあったことは幸いでした。それでも、朝の慌ただしい時間に2園を回るのは予想以上に大変で、最初はうまくいかず、送りに手間取ってストレスを感じたこともありました
送迎は、基本的に自転車で行いました。自宅から保育園までは、自転車でおよそ15〜20分ほどかかります。下の子が1歳のときは、前のチャイルドシートに座らせ、上の子を後ろに乗せて、三人乗りで移動していました。雨の日は特に大変で、レインコートの着脱や荷物の準備に手間取り、出発までに時間がかかるのが悩みの種でした。
預ける順番は上の子が先、下の子が後
預ける順番も試行錯誤しながら調整し、
基本的には上の子を先に預けていました。当時4歳だった上の子は登園がスムーズで、時間があまりかからなかったからです。下の子を伴って上の子の保育園に行き、預けた後に下の子を預ける流れが定着しました。
振り返ってみると、ただ2園に通わせるだけのはずが、登園ルートの調整、時間配分、持ち物の管理など、毎日が判断の連続でした。きょうだい別園の送迎は、体力だけでなく「段取り力」も求められたと感じます。
毎日2つの保育園の送迎は大変だった
送迎は基本的に自転車でしたが、状況に応じてベビーカーを使うこともありました。その場合、上の子は歩くことになりますが、自宅から園までの距離があるため、途中で疲れてしまうことも。抱っこで移動するのは現実的ではなかったため、ベビーカーに後付けできるキャスター付きの踏み台を購入し、上の子がベビーカーに立って乗れる環境を整えました。
下の子は座席、上の子は踏み台というスタイルでの移動は、雨の日や長距離の移動を楽にしてくれました。
こうした日々の小さな工夫と、夫婦の連携があったからこそ、きょうだい別園という状況でも乗り越えることができたのだと思います。最初のうちは準備に手間取って「あれは持った?これは?」と確認ばかりしていましたが、次第に慣れてきました。
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送迎以外にも、園ごとのルールの違いに苦労

きょうだい別園での大変さは、送迎だけではありません。園ごとに異なるルールや持ち物に対応するのにも、かなり苦労しました。
⚫︎使ったオムツの扱い
上の子が通っていた園では園側がオムツを処分してくれていたため、持ち帰った経験がありませんでした。しかし、下の子の園ではオムツを自宅に持ち帰るルールが適用されていました。事前に説明を受けていたものの、実際に初めて持たされたときは正直少し驚きましたし、荷物になるので持ち運びに負担を感じました。現在は、園側でオムツを処理してくれます。
⚫︎シーツの取り扱い
下の子の園では、月曜日にシーツを保護者が取り付け、金曜日に取り外して洗濯します。月曜の朝はただでさえ忙しいので、たとえ数分でも追加作業があると時間的なプレッシャーを感じました。週の半ばでもシーツが汚れたときは一度持ち帰って洗濯し、翌朝に再び付けなければなりません。
⚫︎水筒を持っていくかどうか
上の子の園では不要だったのに対し、下の子の園では水筒が必要です。最初のうちは準備を忘れそうになって慌てることもありました。月曜の朝はシーツに加えて水筒があるので荷物が重くなります。
⚫︎遅刻、欠席の連絡
上の子の園は電話連絡、下の子の園はアプリで入力と、遅刻や欠席の連絡手段が違いました。電話連絡の場合、時間帯によってはつながらないことが多く、やきもきしました。
こうした細かな違いが毎日の中に積み重なっていきました。とにかく毎朝の準備が複雑化し、「これはどの保育園で必要なんだっけ?」と確認するのが日課になりました。最初のうちには玄関に持ち物リストを貼って指差し確認するようにしていましたが、それでもうっかり忘れ物をしてしまう日もありました。きょうだい別園は、
単純な「手間」ではなく、頭の中のキャパシティを大きく奪われる感覚を抱きました。
プリントが2園分で、管理の手間が増した
保育園から配布される
プリント類も2園分になるため、管理の手間が倍に増えました。おたよりや提出物の締切が重なることもあり、うっかり見落としたり、提出期限を過ぎてしまったりしたことがあります。保育園ごとに配布スタイルや保護者への伝達方法が異なるのも、混乱の原因になりました。どちらの園も紙のプリントが中心でしたが、途中から下の子の園がアプリ経由でお知らせを送ってくれるようになり、プリントの量が減りました。面談や行事への参加連絡がスマホで完結できるのはありがたかったです。
行事はできる限り参加しつつも「無理をしない」
きょうだいが別々の保育園に通っていると、行事のスケジュールが園ごとに異なるため、同じ週や同日に懇談会や運動会、引き渡し訓練などが重なることがあります。お遊戯会のように衣装や小道具の準備が必要な行事では、それぞれの園で異なる対応が求められ、なかなかに大変でした。子どもが寝た後、園から配布された画用紙とお手本のプリントを見ながら制作しました。
とはいえ、行事の重なりは保護者側ではどうにもできないことです。筆者は、
「夫婦で分担しながら、できる範囲で参加する」ことを意識しました。たとえば、同じ日に行事が重なったときには、妻が上の子の園へ、筆者が下の子の園へ参加するという形で対応しました。どうしても予定が調整できない場合には、無理をしないよう心がけました。
筆者は経験ありませんが、他の保護者は同じ日に2つの園をはしごしていました。すべてを完璧にこなすのは難しくても、「できる範囲で工夫し、柔軟に対応する姿勢」があれば、別園生活でも十分やっていけると感じました。
保育園を転園する?検討する際の注意点
当初は「いずれは転園させたい」と思っていた
きょうだい別園は、親にとって負担が大きいものです。そのため、転園を検討する家庭も少なくありません。筆者も「いずれは同じ園に通わせたい」という思いを抱いていました。
自治体によっては、在園中でも転園希望を出せる制度があり、希望する園に空きが出たタイミングで調整してもらえることもあるようです。タイミングと運が合えば、きょうだいが一緒の保育園に通えるようになるケースもあります。
ただし、
転園には子どもへの心理的な負担も伴います。せっかく慣れた園を離れることに不安を感じる場合もあるため、家庭ごとの優先順位や子どもの様子を踏まえて慎重に判断することが大切です。
無理をしすぎず、「今できるベスト」を選んでいく姿勢が、子どもにも親にもやさしい選択だと感じます。
転園を検討するときに気を付けること
転園制度があっても、必ずしも希望通りに進むとは限りません。希望園に空きが出るかどうかは不確定で、時期によっては長期間待つことになるケースもあります。また、自治体によっては申し込みのタイミングや手続きに制約があるため、事前に制度の詳細を確認しておくことが重要です。
さらに、下の子が転園できても上の子が卒園間近だった場合、結局はきょうだいが同じ園に通える期間がごく短くなることもあります。こうした要素も踏まえながら、
「本当に転園が必要か」を冷静に見極めることが大切だと感じました。
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きょうだいを別園に通わせる意外なメリットとは?

ここまで、きょうだい別園の大変さを中心にお伝えしてきましたが、
実際に経験してみると「悪いことばかりではない」と気づかされる場面もたくさんありました。以下では、別園だったからこそ得られた「意外なメリット」をご紹介します。
子どもたちがそれぞれ異なる保育環境で過ごせた
遊びの内容や保育士さんの関わり方、日々の活動にも園ごとの特色があり、「こんな接し方があるんだ」「こんな制作もあるんだ」と、親として学びになる発見がたくさんありました。
上の子が通っていたのは私立園で、カリキュラムの自由度が高く、プログラミングなど先進的な内容も取り入れられていました。実際、今でもその経験が興味の継続につながっているように感じます。一方、下の子は公立園に通っており、自由度はそこまで高くないものの、少人数の環境の中で、保育士さんが子どもの様子にじっくり寄り添いながら関わってくれている印象を受けます。実際、下の子は保育園が大好きで、楽しんでいます。
人とのつながりが増えた
また、園が違えば関わる人もその分増えていきます。保育士さんや他の保護者とのつながりが広がり、
送迎や行事の場面で気軽に言葉を交わせる相手ができたことは、予想以上に安心感につながりました。上の子が小学生になった今でも、保育園時代の知り合いに地元でばったり会うことがあり、「地域の中に顔見知りがいる」という心強さを実感しています。
感染症の同時流行を避けることができた
きょうだいが同じ園に通っていると、インフルエンザA型のような感染症が流行した際に、きょうだいが同時に感染してしまうリスクがあります。しかし
園が別であれば、流行のタイミングがずれることも多く、「同時に体調を崩して看病が重なる」といった状況を避けやすくなります。
片方の園では感染症が広がっていても、もう一方では全く流行していないこともありました。同じ地域内にあっても、園の規模や環境によって、感染の広がり方に差が出るのだと実感しました。もちろん、どちらかが感染すれば、家庭内でうつってしまうこともありますが、同時にダウンする状況を避けられるだけでも、親の負担はずいぶん軽くなります。
きょうだい別園にはたしかに不便さもありますが、
やってみて初めて気づくプラス面も確かにありました。違いを前向きに捉えることで、別園生活も少しずつ自分たちのペースで乗り越えていけると感じています。
結局、きょうだい別園を続けることに
「いつかは同じ園に」と思いながら始まったきょうだい別園生活ですが、結果的にそのまま続ける選択をしました。理由は、
子どもたちがそれぞれの園でのびのび過ごし、安心できる居場所を見つけていたからです。
そもそも別園を選ばざるを得なかったのは、下の子の年齢が1歳で、第一希望の園に空きがなかったため。上の子は当時4歳で、卒園まであと2年。きょうだいが同じ園に通えるとしてもその期間は限られており、「一時的な別園生活」と割り切りました。
下の子の通う保育園は、実際に通い始めてみると想像以上に居心地の良い園でした。保育士さんはとても親身で、ちょっとした相談にも丁寧に対応してくださり、安心して預けられる環境だと感じました。そして何より、下の子自身が毎日楽しそうに登園していたことが大きな決め手となり、「このまま別々でもいいのかもしれない」と思えるようになりました。
不便や手間はあっても、子どもにとって安心できる園であることが一番。結果として、きょうだい別園は「悪くない選択肢」だったと思えるようになりました。
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きょうだい別園では「頼れる環境」があると心強い

きょうだいが別々の保育園に通う生活は、想像以上に保護者への負担が大きいものです。毎朝の送迎、園ごとの持ち物準備や行事対応、スケジュールの管理など、やることが単純に倍になります。気づかないうちに疲れが積み重なり、心身ともに余裕がなくなってしまうことも少なくありません。
このようなときは、
自分たちだけでなんとかしようとせず、誰かに頼れる環境をつくることがとても大切です。たとえば、どうしても手が回らない朝の送迎や、行事が重なって対応しきれない場面では、家族以外の手を借りることで負担を軽減できることがあります。ファミリーサポート、地域の子育て支援制度、親族など、頼れる人がいるだけでも、気持ちにゆとりが生まれます。
その中のひとつが、
ベビーシッターの活用です。最近では、送迎や朝の支度、保育園までの同行に柔軟に対応してくれるシッターも増えており、スポットで必要なときだけ利用できるサービスもあります。
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ベビーシッターのマッチングプラットフォームであるキッズラインは全国47都道府県に
ベビーシッターがおり、スマホから24時間いつでも検索・依頼をすることができます。ベビーシッターは、保育士資格など8つの資格または研修修了者のみが登録可能で、保育のプロが揃っています。
きょうだいが別々の保育園に通っていると、送迎や行事の対応、準備物の管理など、保護者の負担は想像以上に大きくなります。そんなとき、無理のない形で外部のサポートを取り入れることがポイントになります。
ベビーシッターもその一つです。たとえば、どちらかの園への送迎が間に合わない日や、下の子の体調不良で上の子を送れないといった場面でも、一時的に頼れる存在として活用できます。
キッズラインでベビーシッターを依頼するには、事前に顔合わせまたは事前面談が必要です。急に依頼する必要がある場合に備えて、まずは一度お試しで頼んでみるとよいでしょう。子育ての疲れを一人で抱え込まず、時にはサポートを得ながら子どもと向き合っていきたいですね。
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