子どもに食物アレルギーがある場合、保育園でどのような対応をしてくれるのか、気になるところですよね。そこで本記事では、小児外科専門医である竹内 雄毅(ゆうき)先生の監修のもと、現役保育士が保育現場の実情と基本対応を解説します。

保育園で食物アレルギー対応が求められる理由


食物アレルギーの子ども
食物アレルギーのある子どもは一定割合で存在し、保育園も一人一人に合わせた対応を行っています。近年の状況について、見ていきましょう。

東京都データで見る現状(アレルギー疾患全般と食物アレルギー対応)


東京都が2020年度に公表した調査結果では、次の実態が明らかになりました。

【アレルギー全般】3歳までに何らかのアレルギー疾患があると医師に診断された子どもは約4割※

【食物アレルギー】食物アレルギーのある子どもを受け入れる(預かるまたは軽度であれば預かる)施設は約9割
アドレナリン自己注射薬(エピペン®)を処方されている子どもを受け入れる(預かる)施設は約7割と前回調査よりも増加


つまり、食物アレルギーのある子どもは決して珍しくなく、多くの保育施設で受け入れ体制が整備・拡充されつつあることが分かります。

※アレルギー疾患全般の指標(食物アレルギー限定ではありません)

参考:東京都「令和元年度 アレルギー疾患のある子どもに関する調査結果 3歳児全都調査・子どもを預かる施設を対象とした施設調査」


保育現場でも食物アレルギーのある子どもの増加を実感


保育士として20年以上働いている筆者の所感としては、食物アレルギーのある子どもは10年前に比べると増えた印象があります。以前は1クラスに1人いるかどうかといった状況でしたが、現在では1クラスに2〜3人いることも少なくありません。
主な原因物質にも変化が見られます。以前は鶏卵・牛乳・小麦が中心でしたが、現在ではピーナッツなどのナッツ類、果物類、魚卵、そばなど、原因となる食材が多様化しています。

保育園に預ける上での保護者の不安


子どもに食物アレルギーがある場合、保育園に預けることに不安を感じることもあるでしょう。主な心配事として、次のようなことが挙げられます。

誤食の恐れ
・他の子どもが食べているものを口にしてしまわないか
・調理や配膳の過程で、アレルゲンの混入や取り違えが起きないか

緊急時の対応
・アナフィラキシーの症状が出た際、迅速に対応してもらえるか
・エピペン®を必要に応じて使用してもらえるか

保育士の理解
・担当保育士が食物アレルギーについて理解しているか
・他の保育士にも情報が共有されているか

周囲の子どもとの関係
・テーブルの配置は子どもが疎外感を感じないか
・他の子どもたちに「みんなと違う子」として見られないか


このような不安を感じたときは、園での対応体制や日々の取り組みについて具体的に確認してみましょう。

保育園における食物アレルギー対応の基本方針


食物アレルギーのマニュアル
保育園では、国や自治体が定めたガイドラインや園内マニュアルに基づき、食物アレルギーへの対応を行っています。ここでは、その基本的な方針を紹介します。

保育所における食物アレルギー対応ガイドライン


厚生労働省の「保育所における食物アレルギー対応ガイドライン」(2019年改訂)は、保育園における標準的な対応の基準です。
食物アレルギーやアナフィラキシーに対する対応を体系的に整理し、除去食の考え方、誤食防止策、緊急時の行動手順、エピペン®の使用方法などがまとめられています。園ではこのガイドラインを基礎に、主治医の指示や保護者と共有した「生活管理指導表」をもとに対応計画を立て、日々の保育に反映しています。

出典:保育所におけるアレルギー対応ガイドライン(2019 年改訂版)/厚生労働省

医療と連携した食事管理の指針「食物アレルギーの栄養食事指導の手引き2022」


国立病院機構相模原病院 臨床研究センターが作成した「食物アレルギーの栄養食事指導の手引き2022」では、保育所・幼稚園・学校における食物アレルギー対応の考え方が整理されています。
園や栄養士がこの手引きを活用することで、医師の診断に基づいた適切な除去や代替の判断がしやすくなります。その結果、現場での過剰な除去を防ぎ、誤食事故の予防にもつながります。医療と保育の連携を具体的に支える実務的な資料として、現場で大いに役立つ内容です。

出典:食物アレルギーの栄養食事指導の手引き2022/アレルギー研究会

園内での対応マニュアルの整備


保育園では、国のガイドラインをもとに園独自のマニュアルを整備しています。主な内容は次のとおりです。

入園時に保護者から聞き取りを行う項目
アレルゲン(原因食材)やアナフィラキシーの有無、保護者の不安事項など

調理から配膳までの手順
使用する食材の確認や調理の手順、使用器具の区別、食物アレルギー専用の食器の使用など

誤食があった場合の対応方法
救急車を要請する判断基準や手順、保護者への連絡方法、自治体への報告手順など


職員研修や意識向上の取り組み

食物アレルギー対応に関して、定期的に研修や確認を行っている園が多くあります。

新人保育士向けの研修
新人保育士を対象に、食物アレルギーの基礎知識や園で行っている対策、緊急時の対応など、基本的なことを学ぶ場を設けています。

全職員向けの研修
担任以外の保育士が対応する場合もあるため、全職員が食物アレルギーのある子どもについて把握しておく機会を作ります。また、緊急時のシミュレーション訓練を行うことで、いざというときに冷静な対応ができるようにします。

日常的な意識向上
朝のミーティングでは、誰にどの除去食/代替食(アレルギー対応食)を提供するかの確認を行います。また、ヒヤリハット事例があったときには、対策を考え、速やかに職員間で共有します。


給食・食事における食物アレルギー対応の実際


卵
ここからは、保育園で行っている食物アレルギー対応の例をご紹介します。

除去食・代替食の提供


「除去食」とはアレルゲン(原因食材)を取り除いた食事のことで、「代替食」とは
別の食材で置き換えた食事のことを指します。たとえば卵アレルギーの場合は、卵スープの卵を除去してワカメスープで提供したり、ハンバーグのつなぎに使用する卵を片栗粉や米粉、(卵不使用の)パン粉などで代替したり、他の子どもの給食と大差がないように献立を作成しています。

【具体的な献立例】

保育園では、食物アレルギーのある子どもにも栄養バランスの取れた食事を提供するため、以下のような工夫をしています。

■卵アレルギーの子どもの場合(3歳児クラス)
・一般食:親子丼、ほうれん草のごま和え、みそ汁、オレンジ
・除去食:鶏そぼろ丼(卵なし)、ほうれん草のごま和え、みそ汁、オレンジ

親子丼の卵の部分を省き、鶏そぼろで代替することで、他の子どもと同じように丼を楽しめます。副菜や汁物は通常通り提供できます。

■乳アレルギーの子どもの場合(4歳児クラス)
・一般食:ロールパン、クリームシチュー、コールスローサラダ、りんご
・除去食:米粉パン、豆乳シチュー、コールスローサラダ(マヨネーズなし)、りんご

牛乳を豆乳に、小麦のロールパンを米粉パンに、乳製品入りマヨネーズを油ベースのドレッシングに変更します。見た目も味も大きく変わらないよう配慮しています。

■小麦アレルギーの子どもの場合(5歳児クラス)
・一般食:スパゲッティミートソース、野菜スープ、バナナ
・除去食:米粉麺のミートソース、野菜スープ、バナナ

スパゲッティを米粉麺に変更することで、他の子どもと同じようにミートソースを楽しめます。ソースや副菜は共通です。

■おやつの工夫例
・一般食:ホットケーキ、牛乳
・卵・乳アレルギー除去食:米粉のパンケーキ、豆乳

ホットケーキを米粉と豆乳で作ることで、卵と乳製品を使わずにふんわりとした食感を再現できます。

このように、園では栄養士や調理師が工夫を重ね、食物アレルギーのある子どもも他の子どもと同じように食事を楽しめるよう努めています。メニューによっては完全に同じものを提供することが難しい場合もありますが、できる限り見た目や雰囲気が似た食事を用意し、子どもが疎外感を感じないよう配慮しています。
食物アレルギー用の献立表は保護者へ配布される場合が多いので、事前に確認しておき、不安や疑問がある場合は園に問い合わせてみましょう。

調理場での衛生管理および誤った食材の混入防止

調理を始める前に、スタッフ全員でその日の献立や調理の手順を確認します。献立によっては一般食より先に調理したり、取り分けたりすることで、アレルゲン(原因食材)の混入を防いでいます。調理台やまな板などは、使用前後に洗浄・消毒を行います。専用の調理器具を用意し、食器の洗浄や保管を別々に行う場合もあります。

個別食札や色分け食器による誤食防止策

配膳時の取り違え防止のため、名前や写真、除去食材を明記した食札を添付している場合が多いです。食器やトレーは色分けをすることにより、視覚的に区別しやすい配慮がなされています。

年齢に応じた配慮と食物アレルギー対応

子どもの発達段階によって、食物アレルギー対応の方法や注意点は異なります。保育園では年齢ごとの特性を踏まえた配慮を行っています。


■0歳児(乳児クラス)の対応

0歳児は離乳食の段階にあり、初めて口にする食材も多い時期です。園では次のような対応を行っています。

新しい食材は必ず家庭で試してから園で提供
保護者と連携し、「食材チェック表」を使って、家庭で既に食べたことのある食材のみを使用します。万が一食物アレルギー反応が出た場合でも、原因を特定しやすくなります。

個別の進め方
離乳食の進み具合は個人差が大きいため、一人一人の発達に合わせて食材や形状を調整します。食物アレルギーが疑われる場合は、医師の診断を受けてから次のステップに進むよう、保護者に助言することもあります。

少人数での食事介助
0歳児クラスは保育士の配置人数が多いため、一人一人をしっかり見守りながら食事介助ができます。異変があればすぐに気づける体制が整っています。

■1~2歳児クラスの対応

この年齢は自分で食べ始める時期ですが、まだ十分な理解力がないため、特に注意が必要です。

テーブル配置の工夫
他の子どもの食事に手を伸ばしてしまう可能性があるため、食物アレルギーのある子どもは保育士のすぐ近くや、テーブルの配置を工夫した位置に座ります。必要に応じて個別のテーブルを用意することもあります。

食べこぼしへの配慮
この時期は食べこぼしが多いため、床に落ちたアレルゲンを含む食材を拾って口に入れてしまう危険があります。保育士は食事中だけでなく、食後の清掃も念入りに行います。

視覚的な区別の強化
食器の色分けやトレーの使用など、保育士が瞬時に判別できる工夫を徹底します。この年齢は予測不可能な行動が多いため、常に目を離さないよう注意しています。

■3~5歳児クラスの対応

この年齢になると、自分の食物アレルギーについて少しずつ理解できるようになります。

子ども自身への説明
「○○ちゃんは卵を食べるとお腹が痛くなっちゃうから、特別なごはんだよ」など、年齢に応じた言葉で説明します。自分の体のことを理解し、「これは食べられない」と自分で判断する力を育てていきます。

周囲の子どもへの説明
「みんな少しずつ違うところがあるんだよ」「○○ちゃんは違うメニューだけど、みんな同じように美味しいごはんを食べているんだよ」と、年齢に合わせて伝えます。食物アレルギーのある子どもが特別視されず、自然に受け入れられる雰囲気を作ります。

席の配置の配慮
理解力が高まる年齢ですが、食事中の会話も活発になるため、誤食のリスクは依然として存在します。他の子どもの食べ物が飛んでこないよう、また自分から手を伸ばしてしまわないよう、適切な距離を保った座席配置を心がけます。

行事食への対応
クリスマス会や誕生日会など、特別な日の食事も楽しめるよう、食物アレルギー対応のケーキやメニューを用意します。「自分だけ食べられない」という疎外感を感じないよう、できる限り見た目も華やかに仕上げます。

■全年齢共通の配慮事項

保護者との密な連携
家庭での食物アレルギーの状態や新たに食べられるようになった食材など、定期的に情報を共有します。

食物アレルギーの変化への対応
成長とともに食物アレルギーが軽減したり、逆に新たなアレルゲンが判明したりすることもあります。医師の診断に基づいて柔軟に対応を変更していきます。

担任以外の職員への周知徹底
早番・遅番の時間帯や、担任が休みの日でも同じ対応ができるよう、全職員が食物アレルギーのある子どもの情報を把握しています。


このように、保育園では子どもの年齢や発達段階に応じて、きめ細かな食物アレルギー対応を行っています。入園の際には、お子さんの年齢に応じてどのような配慮がなされるのか、具体的に確認してみることをお勧めします。

緊急時の対応と園内体制

救急車
万が一、誤食が起きた場合には、職員同士が連携し、速やかかつ的確に対応できる体制を整えています。ここでは、園での具体的な対応の流れと備えについて紹介します。

アナフィラキシー発症時の流れ


アナフィラキシーは、命に関わる極めて緊急性の高い状態です。皮膚(じんましん、赤み、かゆみ)、呼吸器(咳、息苦しさ)、消化器(嘔吐、腹痛)、循環器(ぐったりする、意識が朦朧とする)などの症状が複数、急激に現れた場合はアナフィラキシーを疑います。

最も重要なことは、エピペン®が処方されている場合、これらの症状が一つでも見られたら、ためらわずに直ちに使用することです。 救急車の要請や保護者への連絡と並行して、あるいはそれより先にエピペン®を注射することが、子どもの命を救う上で最優先されます。園での具体的な対応の流れは以下のようになります。

1.アナフィラキシーを疑う症状を認めたら、すぐに周囲の職員に大声で応援を呼ぶ。

2.エピペン®を準備し、直ちに使用する。

3.他の職員が119番通報を行い、救急車を要請する。「食物アレルギーによるアナフィラキシーで、エピペン®を使用した」と明確に伝える。

4.別の職員が保護者に連絡する。

5.子どもを仰向けに寝かせ、足を15〜30cmほど高くして血圧の低下を防ぐ。ただし、嘔吐している場合は顔を横向きに、呼吸が苦しい場合は上半身を少し起こすなど、楽な体勢を保つ。

6.救急車の到着を待つ間も、子どもの側を離れず、呼吸や意識の状態を注意深く観察し続ける。

7.もし呼吸や心臓が止まってしまった場合に限り、心肺蘇生法(CPR)を開始する。


職員の役割分担と定期的なシミュレーション


保育園には職員が複数名いるため、連携を図りながら対応を行います。役割は園ごとに決められている場合が多いでしょう。

一般的には、園長や主任が状況の把握を行いながら、119番通報を行います。保育士一名は、子どもの状態に変化がないか、側で様子を見守ります。

エピペン®を預かっている場合は、使用手順の確認を定期的に行い、必要なときにすぐ使えるようシミュレーションを行っています。また、心肺蘇生法(CPR)の訓練を取り入れている園も多く、日常的に緊急対応力の向上を図っています。

緊急搬送・保護者連絡の仕組み


アナフィラキシーなどの重篤な症状が起きた場合は、速やかに救急車を要請します。主任や経験のある保育士が病院まで付き添い、園と医療機関の連携をサポートします。保護者への連絡も迅速に行うことを徹底しています。緊急時に確実に連絡が取れるよう、連絡先が通常と異なる場合は、朝の登園時に必ず伝えておくことが大切です。

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保護者が抱える心理的負担と孤立感


困った母親
子どもに食物アレルギーがある場合、保護者は常に「もし誤食したら」「もし症状が出たら」という不安を抱えながら生活しています。
具体的には、食物アレルギーのある子どもの保護者は、次のような心理的負担を感じることがあります。

◼︎常に緊張状態にある
「園で誤食が起きないか」「急に症状が出ないか」と、常に心配が頭から離れません。仕事中でも電話が鳴るたびにドキッとしてしまう保護者も少なくありません。

◼︎申し訳なさや罪悪感
園に特別な配慮をお願いすることに対して、「迷惑をかけている」「手間をかけさせている」と感じてしまうことがあります。

◼︎孤立感や疎外感
他の保護者が食べ物の話題で盛り上がっているときに、「うちの子は食べられない」と話すのをためらってしまったり、行事の食事で周りに気を遣わせてしまうことに居心地の悪さを感じたりすることもあります。

◼︎情報収集や対応の大変さ
献立表のチェック、代替食の準備、医師との相談など、日々の負担が重なります。「いつまで続くのだろう」という先の見えない不安も加わります。

このような気持ちを抱えているのは、あなただけではありません。多くの保育園では保護者の不安に寄り添い、できる限りのサポート体制を整えています。ただし、集団生活という環境では、個別対応に限界があることも事実です。より安心できる環境を求める場合には、個別保育など別の選択肢を検討しても良いかもしれません。

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保護者が確認すべきチェックポイント


笑顔の母親
食物アレルギーは命に関わることもあるため、園でどのように対応してもらえるのか、気になる保護者は多いでしょう。ここでは、入園前に確認しておきたいポイントを紹介します。

園の実績や専門スタッフの有無


まず確認したいのは、園がこれまでに食物アレルギーのある子どもを預かった経験があるかどうかです。食物アレルギーの種類や程度によっては、園にとって初めての対応となることもあります。診断書をもとに、わが子と同じ食物アレルギーのある子どもの受け入れ実績があるかを聞いてみましょう。また、必要に応じて食物アレルギー対応に詳しい調理スタッフや看護師が配置されているかを確認しておくと安心です。これらの配置は義務ではないため、園によって異なります。

面談時に確認すべき質問例


入園前の面談では、気になることを率直に聞いておきましょう。主な質問例は次のとおりです。

•園では食物アレルギー対策としてどのようなことを行っているのか
•誤食時の薬は預かってもらえるのか
•献立はいつ頃もらえるのか
•食事の際はどのような配慮がなされるのか
•アナフィラキシーを起こした際に、どのような対応を行うのか


遠足や行事時の食物アレルギー対応


遠足の際は家庭で作った弁当を食べることが多く、いつもと異なる環境で誤食が起きる可能性があります。保育士は食物アレルギーのある子どものそばで見守るなど、細心の注意を払っています。
また、夏祭りやバザーなど食べ物を扱う行事では、食物アレルギーを考慮した内容を検討する園もあります。とはいえ、提供される食品にアレルゲンが含まれていないか、事前に確認しておくとより安心です。

園の見学時にチェックするポイント


園見学の際には、食事の時間帯を見学できるかを聞いてみましょう。その際、次のような点を確認すると園の取り組みが見えてきます。

•食器やトレーは見分けやすい工夫がされているか
•食物アレルギーのある子どもの食事は他の子どものものと大きく違わないか
•食物アレルギーのある子どもが座る位置は、安全かつ安心できる場所か
•調理室の職員と保育士が声をかけ合い、連携しているか
•保育士が食物アレルギーに配慮し、丁寧な対応を行っているか

気になる点があれば、案内担当の職員にその場で質問してみましょう。

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保育園だけに頼らない ベビーシッターに頼るという方法も


ベビーシッター
集団生活での食物アレルギー対応に強い不安を感じる場合や、より個別性の高いケアを求める場合には、ベビーシッターなどの個別保育サービスを利用することも一つの選択肢です。自宅での保育が基本となるため、アレルゲンとなる食材の管理を徹底しやすく、食事の場面でもマンツーマンでの対応が可能です。これにより、誤食のリスクを低減できる可能性があります。

ただし、ベビーシッターに依頼する際は、その方が食物アレルギーに関して正しい知識と緊急時対応のスキルを持っているかを必ず確認する必要があります。以下の点について、事前に面談などで具体的に話し合い、信頼できる相手かを見極めることが重要です。

•食物アレルギー対応の経験の有無
•アナフィラキシーの症状や、その際の対応についての知識
•エピペン®の使用方法を理解しているか
•誤食を防ぐための調理・配膳に関する具体的な確認手順

依頼する際には、必ず医師が作成した「生活管理指導表」の写しを渡し、除去が必要な食材や緊急時の対応について正確に共有してください。初回利用時には保護者が立ち会い、調理から食事、後片付けまでの一連の流れを一緒に確認することをお勧めします。

キッズラインなら、スマホからシッターを探せる


ベビーシッター・家事代行サービスを運営する「キッズライン」なら、パソコンやスマホで条件にあったベビーシッターを簡単に見つけることができます。

「キッズライン」には、子育てや保育の現場をよく知るシッターが多く登録されており、保育士資格を持つ方や、自身の子育て経験を活かして活動している方もいます。子どもの性格や年齢に応じて寄り添いながら対応してくれるため、安心して頼ることができます。

キッズラインでベビーシッターを依頼するには、事前に「顔合わせ」または「事前面談」が必要です。まずはよさそうだなと思った人に連絡を取ってみて、お互いの相性を確かめてみましょう。

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※本記事は、小児外科専門医・竹内 雄毅先生の監修のもと作成しています。

■監修者 竹内 雄毅(たけうち ゆうき)

医学博士・小児外科専門医。京都府精華町「たけうちファミリークリニック」院長。京都府立医科大学小児外科 客員講師。
小児科・小児外科の診療を軸に、病児保育や発達支援、離乳食教室・ベビーマッサージ・絵本の読み聞かせなど、地域の子育てを総合的に支える活動を展開している。
「クリニックを“行きたくない場所”から“行きたくなる場所”へ」をテーマに、医療を地域のコミュニティデザインの中心に据えたまちづくりを推進。
現在は、隣接地に親子や地域の人々が自然に集い、安心して交流できる“芝生広場プロジェクト”を進行中。医療と暮らしをつなぐ新しい地域モデルの構築を目指している。
たけうちファミリークリニック公式HP


■記事執筆 保育士ライター 佐野希子
18年目の現役保育士。独学で認定試験に合格し、幼稚園教諭の資格も取得。他に社会福祉士の資格も保有。現在は副主任として保育現場の指導とサポートに努めている。


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