寝不足の中、深夜3時に響き渡る娘の泣き声。泣き声を聞くたびに、私は途方もない孤独と恐怖を感じていました。睡眠不足で体はボロボロ、泣き止まない赤ちゃん、朦朧とする頭で初めての育児に悩み疲れ…。私は色々な我慢の限界が訪れ、夫に何も言わず家出をしてしまったことがあります。そんな私がどのように辛い育児を乗り越えたかをご紹介します。(執筆者:ライター・みかさん)

里帰り出産を終えて

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私は2年前に第一子を出産しました。夫と私の実家は近所だったため、両家の両親に孫を早く見せたいと思い、里帰り出産を選択しました。実家にいるのは産後1ヵ月だけと思っていたのに、初めての育児に戸惑い悩んで、気付けば早3ヶ月も実家に居座っていました。

娘は他の子と比べ、よく泣く子でした。抱っこしてあやしても泣く、気分転換に抱っこ紐に入れて散歩しても泣く…「どうしたら泣き止んでくれるの?」私は思わず、枯れた声で娘につぶやいていました。娘は夜中も小さな物音で泣き、授乳しても物足りないのか泣き続けました。私は夜通し娘の世話をした結果、慢性的な睡眠不足に陥りました。

実家にいても母や妹が仕事に出ると、孤独な育児をするのが辛くて、あとどれくらいで帰ってくる?」とLINEをする始末。

しかし、そんな里帰り生活も、「娘と生活したい」という夫の一言で終止符を打つことになりました。さすがに夫も娘の顔を見たいだろう寂と思い、重い腰を上げ実家を後にすることにしたのです。

娘をベッドに置く恐怖

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夫婦で住んでいる家に帰ってからも、娘は朝昼夜関係なく泣きました。私は睡眠不足がたたり、娘のふにゃふにゃと言う小さな泣き声でも、大きな騒音に聞こえるようになっていました。うるさい、うるさい、うるさい…「泣かないで、静かにして!」と声をあげてしまったこともあります。

日中は寝不足で意識が朦朧とし、やる気が起きず、家事が手に付かなくなりました。そして四六時中襲ってくる睡魔のせいで、夫の買ってきてくれる惣菜を食べる気力もなくなり「食事をする時間があるなら5分でも1人になって寝たい!」と思うようになりました。睡眠への執着が日に日に増し、それに伴って夜が来ることへの恐怖心も増していきました。

全てのことに腹が立つ

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人は睡眠と栄養を取らないとどうなるか、私は身をもって痛感しました。些細なことでイライラし、小さな音に過敏になってしまったのです。「ドアを開けたら娘が起きるかもしれない」「時計の針の音が大きすぎる!」と環境の全てに腹を立て、睡眠不足で精神を保てない状態になっていました。

夫は早く帰るよう努力し、彼なりに協力的な姿勢をとっていたのだと思います。しかしどこか他人事の夫の姿は、睡眠不足の私をイライラさせるばかりでした。ある日「一日大変だったね、何か手伝おうか?」という声をかけてくれる夫に、ついに堪忍袋の緒が切れました。

「何か手伝おうかって何?あなたも父親でしょ?」夫を思いやる余裕なんてありませんでした。「あなたが娘と生活したいと言うから帰ってきたのに!」夫に散々八つ当たりした結果、夫に黙って最小限の娘の着替えだけ詰め込み、翌朝駆け込むように実家に戻りました。

再び里帰り

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家出半分に出戻った私を、家族は心配してくれました。私は母に泣きじゃくりながら、初めての育児に不安が尽きないこと、娘が泣き止まず焦ってしまうこと、食事もろくにできなかったことを話しました。

母は私の話をうんうんと聞いて、優しく抱きしめてくれました。そして母は「大変だったね。落ち着いて旦那さんと話し合ってごらん」と言ってくれました。

夫からは何度も電話があり、「転勤続きで、周りに友達がいない寂しい思いをさせてごめん」「仕事をしているとは言え、家事も育児も率先して参加できなくてごめん」と謝まってくれました。夫は今回のことで育児の大変さを痛感したようで、私の母とどうしたら育児の負担を減らせるのか、を話し合ってくれていたようでした。

孤独にならない仕組み作り

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今思えば私は、産後うつの手前だったのかもしれません。「娘がいつ泣き止むか分からない」「また今日も寝れない」と焦り、小さな泣き声のはずが、私にはサイレンにように鳴り響いて聞こえていました。その頃の私は泣き声を聞いた途端に平常心を失い、何をしていいかパニック状態に陥っていたのです。

人生初の家出をきっかけに私の育児は大きく変化しました。実家の家族と夫が、私がなるべく一人で育児をしないようにと、、策を練ってくれたのです。母と妹はなるべく交互でシフトの勤務をするようになりました。しかし、夫は平日の仕事があるため育児の戦力になりません。、そこで、妹があるベビーシッターサービスを提案してくれました。

初めてのベビーシッター

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ベビーシッターサービスの名前は、キッズライン。なんと1000円からスマホでベビーシッターが呼べるそう。入会金や年会費も0円。これなら私でも使える!そう思って開いてみたシッターさんのプロフィーページを見て、びっくりしました。

資格のある保育士さんや助産師さんなど、豊富な人材が揃っていたのです。私はおせっかい好きな、子育て経験のある母親世代の人がいいと思い、メッセージを送り、母の付き添いのもと千葉の家に戻りました。そして近所のシッターさんに面談に来てもらうことにしたのです。

会って早々「育児大変よね。しんどくない?」と声をかけてもらい、思わず涙が出てしまいました。私は誰かに心配してほしかった、気にかけてほしかったんだと気付きました。この人になら何でも言っていいような気がして、ゆっくり食事を取りたい、寝たい、一人になるのが不安だという話をすべて打ち明けました。

全てが変わった

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キッズラインでシッターさんを定期的に頼むようになってから、生活は一変しました。毎回シッティングの最初に家の中を一通り掃除してくれるようになり、シッターさんが来ると私の精神が安定するのが分かるのか、娘も終始ニコニコ機嫌が良く笑っていました。

シッターさんは、掃除が終わると冷蔵庫にあるものをさっと温め食事の準備をしてくれたり「ゆっくりテレビを見てボーっとするといいよ」と言って、娘をベビーカーに乗せ散歩に出てくれたり、「昨日の夜はちゃんと寝れた?」と心配してくれたり、心の内が読まれているようでした。食後は少しお昼寝をさせてもらったり、3人で遊んだり大切なリフレッシュの時間となりました。

シッターさんの来てくれた日は、私の機嫌が良く、夫もニコニコと帰宅。一気に家の中の空気が変わったように感じました。

思い切った一歩を

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こうして半月以上経つと、徐々に不安や孤独感は薄まり「寝たい」という焦りから「外出してみよう」という前向きな気持ちが湧いてきました。「人に頼って自分のことをしていいんだ」と思うと、急に自由になったような気がして、都内に友人とランチに出かけたりリフレッシュしたりと、だんだんと息抜きのコツがわかるようになってきたのです。

子育てを頑張るママへ、これからママになるあなたへ

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産後うつ寸前だった私は現在、週5日仕事をしています。今でも育児をしんどく思うことはありますが、以前と比べ気持ちが楽になりました。人に頼れるようになったことが一番大きなきっかけかもしれません。

「子どもの寝顔を見れば疲れも吹っ飛ぶ!」と、耳にしますが、私はちゃんと睡眠を取り、自分の時間を持たないと健全な育児ができないことことを痛感しました。

いきなり誰かを頼るのは難しいかもしれませんが、少しずつ人の手を借りることで「自分はこんなに頑張っていたんだ!」と自分を労わるきっかけになるでしょう。体力回復や気分転換のために、ぜひシッターなど第三者の手を借りてみて下さい。

私もまだまだ子育て道半ば。プロの力を借りて、ストレスフリーに育児を楽しみましょう!ママの笑顔は子どもの幸せ、パパの喜びだと感じています。