最近ではよく耳にする言葉「ワンオペ育児」。夫婦のどちらかに育児の負担が大きくかかる状況を言いますが、特にお世話が大変は乳幼児期のワンオペ育児はどのような悩みがあるのでしょうか?そこで今回は、専業主婦と共働きそれぞれの乗り越え方をご紹介します!

ワンオペ育児はどうして辛いの?



何をするか予測できない子どもから目を離してしまうと思いがけない事故に繋がりかねませんよね。ほとんどの時間、子どもから目が離せないことはもちろん、命を守らなければいけないというプレッシャーを一人で抱えることこそが、ワンオペ育児の辛い部分でしょう。それを大前提に、実際どんな場面が大変かみていきましょう。


●慢性的な睡眠不足
夜の授乳や夜泣き対応をワンオペで行っていると、十分な睡眠時間を確保することができません。また、その状況が毎日続くため慢性的な睡眠不足になってしまいます。睡眠を十分に取ることができないということは想像以上の過酷さで、身体的はもちろん精神的にも大変辛いものです。


●常に必要な食事の補助
1人で食事をすることができない幼い子どもには、補助が必要です。授乳中の赤ちゃんならばミルクの準備や授乳時間のスケジュールを組む必要もあります。食事がスタートしても、なかなか食事が進まない子どもも多くいるでしょう。しっかり食べてもらうまで、長い時間子どもの食事につきっきりになることもあります。


●子どもを見ながら家事をこなす
ワンオペ育児をしながら家事をこなす場合も、子どもから目を離すことができません。子どもの様子に気を配りながら多くの家事をこなしていきます。子どもが途中で泣き出したりぐずったりするたびに家事を進める手を止めて、子どもをあやす必要も出てきます。集中して家事に取り組むことはなかなかできません。


やらなければいけないことは多くあるのに、思うように家事を進められないストレスを抱えてしまう方もいるでしょう。


●一人で子どもをお風呂に入れる
ワンオペ育児の中でも「お風呂」は特に難易度が高いもの。お風呂に入る前の事前準備も必要です。小さな赤ちゃんとのワンオペお風呂であれば自分が体や髪を洗っている間に赤ちゃんが待っている場所の用意や、お風呂から出た後のバスタオル、オムツや着替え、保湿剤などの準備も必要です。お風呂を嫌がる子どもをうまく誘導し、泣いたり騒いだりする中、対応しなければいけません。


子どもから目を離すこともできず長い時間子どもを待たせることもできないため、自分自身がゆっくりお風呂に入ることは難しいでしょう。


●寝かしつけ
寝かしつけは、子どもがなかなか寝ないと終わりが見えないため、大人は辛抱が必要です。抱っこでしか寝てくれない子どもや、長い時間添い寝をしないと寝てくれない子どももいます。ようやく寝てくれたと思って子どもを抱っこからおろしたり、ママやパパがベッドから離れたとたん、目を覚ましてしまって振り出しに戻るなんてこともあります。寝かしつけの時間帯はワンオペ育児の疲れのピークですから、一層大変に感じるものです。


●夜間対応
夜中の授乳や夜泣きの対応などがあれば、こまめに起きる必要があり、ぐっすり眠ることはできません。寝てくれたとしても寒くないか暑くないか、ベッドから落ちそうではないか、など気にかけることは多くあります。このように、ワンオペ育児は一日の様々な場面で違った大変さがあります。このようにワンオペ育児は、一息つけたとしてもゆっくり休むことはなかなかできませんね。

産後や育休中こそワンオペ育児が辛い

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育児に専念できると思われがちの産後や育休中ですが、「この時期のワンオペ育児こそ辛い」という声を耳にします。一体それはどうしてなのでしょうか?産後すぐはまだ身体が万全に回復していない時期です。そんな中、生まれたばかりの赤ちゃんのお世話は大変ハードで、体力の落ちたママにとっては負担が大きいでしょう。また、産後は心のバランスも崩しやすい時期。初めての出産ならばなおさらです。


育児に説明書はないため、手探りの状態で育児はスタートします。赤ちゃん中心の生活リズムにガラッと変わり、授乳の仕方は間違っていないか、赤ちゃんの体調は悪くないか、小さな命を育てていけるのか、といった様々な不安に押し潰されてしまいそうになることもあるでしょう。


それでもパートナーは仕事に出かけてしまい、家にはママと赤ちゃんの二人きり。不安で心細い中でも赤ちゃんのお世話をお休みすることはできません。少しずつ育児に慣れてきても、育休中に赤ちゃんと二人きり
の時間は変わらず大変なものです。なぜなら赤ちゃんは目まぐるしく成長するからです。
例えば、昨日抱っこですぐに寝てくれた赤ちゃんが、今日も抱っこですぐに寝てくれるとは限りません。いくら育児に慣れてきたからと言ってもいつも同じ方法が通用するわけではなく、日々成長する赤ちゃんに合わせて、対応していく必要があります。


言葉の通じない赤ちゃんと向き合う難しさ、身体的にも精神的にも過酷な中でのワンオペ育児は相当辛いものです。どうしてもパートナーに頼ることができない場合は、ベビーシッターや産後ドゥーラの利用を検討してみましょう。頼れるものをどんどん活用して、自分自身の身体や心を労うことも大切です。

専業主婦のワンオペ育児事情



仕事をしていない分、専業主婦の方が楽にワンオペ育児をしていると思う人もいるかもしれませんが、決してそんなことはありません。専業主婦の方は実際にどんなことで「ワンオペ育児」に負担を感じているのでしょうか?


●子どもと二人きりの時間が長い
我が子はとても可愛いものですが、子どもと二人きりで過ごす時間が長いことがストレスに繋がるケースもあります。赤ちゃんなら言葉は通じませんし、言葉を話せるようになってきても、当たり前の常識が通用するわけではありません。さらに、イヤイヤ期の子どもなら、一日の中の多くの場面で癇癪を起こして泣き喚くこともしばしばあります。


●家事のほとんどを担っている
基本的に専業主婦は家事のほとんどを担っている場合が多いでしょう。ただ、あくまで「子どもを見ながら」家事をしているということを忘れてはいけません。好きな音楽を聴きながら集中して家事ができるわけではありません。子どもが泣いたり騒いだりするたびに家事を進める手を止め、子どもをあやしながら家事を進めます。


近所のスーパーへ買い物へ行くのも一苦労でしょう。家事と育児を同時進行しなければいけない毎日はとても大変なのです。


●孤独感を感じやすい
仕事をしていないことで、社会との関わりが少ないことから孤独を感じる方もいらっしゃいます。育児の方法には正解がなく、自問自答を繰り返しながら日々子どもと向き合っていくものです。家事や育児をどんなに頑張っても、お給料がもらえるわけでも周りから評価されるわけでもありません。毎日がこんなにも忙しく大変なのに、当たり前のことをしていると思われがちです。


そのため、自分自身の頑張りを認めてもらえる機会が少なく、孤独を感じやすくなってしまうのです。

共働き×ワンオペはどう乗り越える?

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共働きのご家庭でもどちらかに育児の負担が大きくかかっている状況、つまりどちらかが「ワンオペ育児」をしている場合が比較的多いのは一体なぜなのでしょうか?


●男性側が仕事に重きを置いている状況が多い
どちらも働いている状況で子育てをしているにも関わらず、世の中はまだまだ男性が外でしっかり働き、女性は家事や育児の大部分を担うという構図がなかなか変わりません。そのため男性が子育てをするために育休を取ることはもちろん、時短勤務をしたり、急な早退や欠勤の対応をしたりできるケースがまだ少なく、女性側に負担がかかる場合が多いのが現状です。


これだけ共働きの家庭が多い世の中で、一向に「ワンオペ育児」をする人が減らないのは、こういった根強い問題が解決しないからでしょう。そのため女性がキャリアを諦め、時短勤務や急な早退、欠勤に対応できる働き方を選ぶケースも珍しいことではありません。今すぐ簡単には変えられない状況だからこそ、共働き×ワンオペ育児をどう乗り越えるのか、その手段を知っておきたいものですね!


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●家事代行、ベビーシッター、産後ドゥーラを活用しよう!
キッズラインでは、共働きの「ワンオペ育児」も乗り越えられる様々なサービスがあります。プロが家事を代わりに行ってくれる家事代行や、子どもの送迎や身の回りのお世話、家庭教師なども行ってくれるベビーシッター、産後のママの心と身体を労り赤ちゃんのお世話をしてくれる産後ドゥーラなどです。「子育てを誰かに頼るのは親として失格」なんて考えてしまう方もいるかもしれませんが、決してそんなことはありません。


何よりもママやパパの心と身体の健康が保持された上で「育児」が成り立つのです。その軸が担保できない状態で育児を担うのは辛いことですよね。ぜひ様々なサービスを活用し、頼れるものにはたくさん頼って乗り越えていきましょう!

ワンオペ育児で自分を責めない!そのためにできること



ワンオペ育児をしていると、自分で自分を責めてしまうことがよくあります。「思うように家事に手が回らなかった」「部屋を綺麗に保てていない」「ストレスで子どもに大きな声を出してしまった」などです。いくら頑張っても達成感というよりは、心身ともにゆとりがない自分の言動に反省することもあるでしょう。しかし、そうならないためにも今できることから始めてみましょう。


何よりも、まずは心身のゆとりを確保するためにも、疲れたご自身を休ませることが大切です。周りの友達や家族はもちろん、家事代行ベビーシッターなどのサービスもぜひ活用し、リフレッシュをする時間を作りましょう。何かを代わりにしてもらうことにまだ抵抗がある人は、気持ちを聞いてもらったり相談に乗ってもらったりするだけでも良いかもしれません。


自分の心と身体をケアすることも、育児をする上ではとても大切なことです。自分自身をしっかり休ませて心と身体を健康に保てれば、家事や育児にも前向きになれるはずです。

まとめ

いかがでしたか?専業主婦であっても共働きであっても、それぞれに「ワンオペ育児」の大変さはあります。ワンオペ育児を行っている方だけでなく、パートナーがワンオペ育児をしていたり、身近にワンオペ育児をしている人がいる場合は、大変さを理解し寄り添ってあげましょう。すぐに手を差し伸べることが難しい場合は、頼れるサービスを紹介するなど、みんなで育児ができる環境にしていけると良いですね。