母であり、社長である私がみなさまからよく頂く質問の一つが「育児と仕事の両立法」について。
私の周りには、仕事が大好きな人が多いのですが、何事にも一生懸命取り組む人ほど「育児か仕事で悩み、どちらか一つを選ばないといけない」と思い込んでしまう人も多い印象です。

でも「育児と仕事」は”or”ではなく”and” ―そう、私は思っています。

新生活目前のこの季節は、産休・育休を終えてきちんと復職できるのだろうか…と不安に思っている方も多いかもしれません。
でも「育児も仕事も大丈夫だよ!」そう伝えたいです。
みなさまに、少しでもヒントになればと私の体験談をお話させていただきます。

私とベビーシッター

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私の育児と仕事の両立において、最も大きな存在だったのは他ならぬ「シッターさん」の存在でした。

初めてベビーシッターさんにお願いしたのは、今から15年前・2005年のこと。

当時、長女を妊娠していた私は、26歳で起業した会社の社長業真っ只中。
出産後は、当然のように保育園に預けて仕事をするつもりでした。

しかし、産まれて来る子どもは障がいを持っていることがわかったのです。

暗雲立ち込めたる状況の中、さらに私を打ちのめしたのは「障がいを持つ子どもを、預かってくれる保育園がない」という状況でした。

その事実に直面した瞬間、待機児童になってしまった多くのママたちが思うように、「仕事を辞めたい」―そう思ってしまったのも本音。
しかし、社長という立場上、仕事を辞めることも叶わない状況でした。

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そんな絶望の淵にいるときに知ったのが、「ベビーシッター」の存在。

藁にもすがる思いで、ベビーシッターサービスについてたくさん調べました。
当時「ベビーシッター」として一般的だったのは、いわゆる「派遣型」のサービス。
ベビーシッター派遣会社に登録すると、その会社が自社に在籍する中からシッターを選び、各家庭に派遣するといった形態です。

当時の派遣型ベビーシッターサービスは、どんなシッターさんが在籍しているかわからない状態で入会金に10万円、年会費に10万円、その他初期費用に30万円を払わないといけませんでした。

さらに高いお金を払っても、良いシッターさんと出会えないこともありましたし、自分で選ぶことはできなかったのでどんなベビーシッターさんが来るかは当日までわからず不安でした。

さらに、間に会社を通してやりとりをする必要があるため、登録してから実際にシッターさんが来るまでに、時間がかかってしまうのです。

そうした過程を経て、来てくださったシッターさんは非常に良い方だったので、とても助けられました。

しかし、保育園の代わりにベビーシッターを利用しなければならない状況にいた私は、シフトを組むような形で複数人のシッターさんに保育をお願いしていたため、経済的に大きな負担があったのも事実。

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時給4000円のベビーシッターを月に200時間程お願いすることもあり、自分のお給料よりシッター代の方が高い日々が続きました。

でも、大切な子どものお世話をしていただいている以上、負担は仕方がないとも思っていました。

しかしある時、私は派遣会社に時給4000円を払っているものの、実際にシッターさんが受け取っている時給は1000円程度であることがわかりました。

そのとき私は「自分でシッターを見つける方法はないのか」と、他の方法を探してみることに。

素敵なシッターさんと出会うため、まずは「面談」から

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自分自身でシッターさんと出会うため、私が取った方法はネット”掲示板”に募集要項を書き込むことでした。


保育をお願いしたい時間帯や、希望する条件などを書き込み、投稿。すると、いくつかの返事が来ましたが、書き込みだけを見ても相手の身元がわかりません。

これまでもベビーシッターを利用したことがある私でも、いきなり身元がわからない方に子どもを預けることは怖かったため、書き込みの中からピンときた人に連絡を取り、まずは「面談」をすることから始めました。

シッターとの「面談」といっても、イメージが湧きにくいかもしれませんが、実際私が行ったのは、候補となる方に会社のそばのカフェに来てもらい、履歴書と職務経歴書、資格証などを持ってきてもらうこと。

そして、1人あたり20分〜30分かけて会話や質問を重ね、話が合うか、フレキシブルな対応が可能かなどを確認していきました。
そうした形で1日5〜6人と面談し、合計20人位の方にお会いしました。


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返事がない人、ドタキャンする人、会話の波長が合わない人…実際に会ってみるといろんな方がいましたが、その中から印象の良かった方5人くらいに、今度は自宅へ来てもらい、私も在宅のもと、子どもを預けてお試し保育を行いました。

そうした過程を経て、2人の素敵なシッターさんと出会うことができ、以降はその方たちに保育をお願いすることになりました。

この掲示板書き込みから、面接の設定、自宅でのお試しシッティングなどの経験を経て、私が深く思ったのは「インターネットの力を使って、もっと手軽に直接シッターさんに頼める仕組みを作れたら...」ということ。
これが、「キッズライン」の原型です。

自分の人生と、母である人生を、うまく両立してほしい

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私が、みなさんに一番お伝えしたいのは、人の助けも借りながら「自分の人生と母である人生を、両立してほしい」ということです。

私自身もシッターさんの力を借りながら、なんとか社長業と母親業を両立することができています。
過去の私は、たくさんの勉強料とも言えるシッター代を払ったり、身元がよくわからないネットの掲示板を使ったりして、試行錯誤してなんとか素敵なシッターさんに出会うことができました。

しかし、みなさんにはもっと便利に、かつスピーディーに、素晴らしいシッターさんと出会ってほしい―そんな思いで、キッズラインのサービスを作り、日々試行錯誤しながら運営を続けています。

困ったときにすぐに頼ってほしいから、入会金や年会費といった初期費用は一切かかりません。スマホで24時間、素敵なシッターさんを探せることにもこだわっています。

キッズラインのサポーターさんは、書類審査、研修、面接およびOJTトレーニングに合格した方のみを登録しており、4,000名以上のシッターさんが日本全国にいらっしゃいます。

利用者全員の口コミも記載されていますので、公開されているプロフィールを見れば、どんなサポーターさんかイメージしやすいようになっています。

ぜひ一度、お近くのシッターさんを探してみてください。
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また、検索で見つからない場合には、「サポーター募集」という書き込み式の掲示板機能もあります。みなさんがお願いしたいシッターさんに求める条件や具体的な要望をぜひ書き込んでみてください。
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▲「サポーター募集」のページ

もちろん、「いきなりシッターさんを自宅に呼んで、我が子を見てもらうのは少し抵抗がある…」という方は、私のように「面談」という形で、近くのカフェで1時間ほど話してみたり、ご自宅で親御様ご在宅のもとお試し保育をしてもらったり、というような活用法ももちろんOKです。

キッズラインの料金システムはシッターさん自身が1時間1000円(手数料別)〜の時給をご自身で設定できる仕組みですが、お勤め先の福利厚生やお住いの自治体の制度を活用することで、1時間あたりワンコイン以下でのご利用ができる場合もあります。

▼キッズラインで使える補助制度に関する詳細はこちら
https://kidsline.me/help/center_detail/subsidy


昨年には、ベビーシッターが幼保無償化の対象となったり、内閣府のベビーシッター割引券制度においてもキッズラインが認定事業者の一つとして認めていただき、1回あたり2,200円(※)の割引を受けることもできます。
※なお、内閣府のベビーシッター補助のご利用については、一定の条件と課税に関する注意事項がございますので、詳しくはこちらをご覧ください。

こうした流れにより、ベビーシッターの文化が少しずつ、日本に広まっているのか、私の周りでも「毎週○曜日はベビーシッターさんにお願いする日」と決めて、週に1度その日だけは仕事にめいっぱい取り組んだり、お友達と食事や買い物にでかけたりする知人もおり、「育児」と「仕事」の”and”を選択する人が増えてきているようにも感じます。

また、「復職前に2〜3人の近所のキッズラインのシッターさんに、ならしシッティングをしてもらって、いざという時にすぐお願いできるように準備してます。キッズラインのおかげで復職が楽しみです」という声を聞くと本当に嬉しいです。

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せっかくの新生活。不安ではなく楽しみな気持ちで迎えられるよう、少しでも私の経験談がみなさまのお役に立てれば嬉しいです。

そして、過去の私のように「育児と仕事が両立できない」―と絶望する人をお一人でも救えれば、何よりの喜びです。

育児は一人でするのもではなく、社会全体でするものとして、これからもキッズラインが少しでも使いやすくなるよう努力してまいります。

春は出会いの季節。みなさんにも、困ったときにすぐ助けを求められる、素敵なシッターさんとの出会いがありますように。

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●キッズライン代表のベビーシッター活用論

vol.1 娘が喜ぶ!春休みの"家庭教師"とスピーディーな出会い
https://kidsline.me/magazine/article/452
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