子どもを保育園に預ける場合、多くの方が気になるのが《お迎えの時間》です。「何時まで保育園に預けられるんだろう」「他のママパパは何時頃お迎えに行っているんだろう」といった疑問をお持ちの方も多いかと思います。
この記事では、保育歴18年のベテラン保育士が保育園のお迎え時間についてご紹介します。記事を参考に、保育園に子どもを預ける時間帯を決めたり、お迎えに間に合わない時の対策を考えてみてくださいね。

保育園のお迎え時間は、17時半から18時がピーク


キッズラインでは、「保育園のお迎え時間」についてアンケート調査を実施しました。


保育園のお迎え時間
【保育園のお迎え時間】
16時半よりも前 9.2%
16:30~17:00 14.5%
17:00~17:30 15.3%
17:30~18:00 31.7%
18:00~18:30 17.3%
18:30~19:00 8.4%
19時以降   3.6%
※保育園に子どもが通っている249名の回答

249件の回答のうち、31.7%の方が17時半〜18時の間にお迎えに行っており、この時間がピークの時間帯であることが分かります。



70%の方が18時までにお迎えに行く


キッズラインが行ったアンケート調査によると、「17時半まで」に39%、「18時まで」に70.7%の方がお迎えに行っていることが分かります。17時半から18時までの30分がお迎えのピークで、全体の3割ほどの子どもが降園する時間帯です。
現役保育士である著者の実感としては、17時50分から18時までの10分間が、駐車場や玄関の賑わう時間帯となっています。多くの保育園は18時から有料の延長保育が始まるので、その前にお迎えに来られるよう調整している方が多いようです。

延長保育は前半にお迎えが多い


アンケート結果では、18時から18時半にお迎えにいく方が17.3%となっています。仕事が終わる時間帯や職場からの距離によっては、延長保育を利用せざるを得ないのが実情です。
ただ、帰る時間が遅くなればなるほど、夕食やお風呂、寝る時間も遅くなってしまいます。そのため、延長保育を利用していても、なるべく早く迎えに行き、帰宅したいと考えている方が多いようです。

保育園では「保育標準時間」か「保育短時間」の認定を受ける


保育園を利用する際は、「保育標準時間」か「保育短時間」どちらかの認定を受けることになります。2つの違いは《利用可能な保育時間》と《保育料》です。
2つの認定時間について解説します。

●保育標準時間


「保育標準時間」はフルタイムでの就労を想定した利用時間で、1日に利用可能な保育時間は11時間以内です。保育園を利用している家庭の多くは「保育標準時間」で認定を受けています。
自治体や保育園によって異なりますが、7時(開園時間)〜18時(延長保育前)の11時間が利用可能な保育時間となっているケースが多いです。延長保育は「保育標準時間」とは分けて考えるので、延長保育も利用して、11時間以上保育園で過ごしている子もいます。

●保育短時間


「保育短時間」はパートタイムの就労を想定した利用時間で、1日に利用可能な保育時間は8時間以内です。8時間といってもどの時間に利用してもよいわけではなく、自治体や保育園により「保育短時間認定の方の利用可能時間は◯時〜◯時」と決まっているので、入園前によく確認しましょう。
保育料は「保育標準時間」より少し安くなるので、指定された時間内でお迎えに行けるのであれば「保育短時間」で認定を受けるとよいでしょう。なお、事情があり自治体や園で定められた利用時間を超えて保育を利用したい時は、有料の延長保育を利用することも可能です。

保育園の開園時間と閉園時間を確認しよう


お迎え
保育園を決める際には、開園時間と閉園時間を考慮に入れる必要があります。そもそも保育園の開いている時間内でしか子どもを預けることはできません。
子どもの準備をする時間や、保育士と連絡事項の伝達を行う時間も必要になってきますので、事前に登園・降園の時間帯をイメージしておきましょう。

開園時間と閉園時間は保育園によって異なる


開園時間と閉園時間は保育園によって異なるので、保育園を選ぶ際にはよく確認しましょう。一般的には朝の7時に開園し、延長保育を経て、19時に閉園する認可保育園が多いです。
しかし保護者のニーズに応じて20時まで延長保育を行っている保育園も増えてきました。お迎えの時間をよく検討した上で保育園を選びましょう。

開園してから登園準備が可能


開園後すぐに仕事へ向かうことができる訳ではありません。開園はあくまでも保育園の玄関が開く時間であり、そこから登園準備をした上で子どもを保育士へ引き渡す必要があります。
荷物や着替えを出したり、登園時間などを記入する時間を考慮しておきましょう。家庭での子どもの様子を保育士へ伝えることも大切です。そのため、登園から5〜10分は余裕をもって行動できるようにしておきましょう。

閉園時間までに玄関を出る


閉園は玄関の鍵を閉める時間です。閉園時間ギリギリにすべりこめばセーフ、という訳ではありません。閉園と同時に保育士が退勤となる園もあります。余裕をもって保育園に到着し、帰りの準備をして、閉園時間には園を出られるようにしましょう。

子どもを預ける時間を決めるには?


保育園を申し込む際には、必要な保育時間を記入しなくてはなりません。ママパパの勤務体制や職場までの距離も関係してくるので、家族でよく話し合って保育時間を決めましょう。
それでは、保育時間の割り出し方について解説します。

勤務時間+移動時間=保育時間


保育時間とは、子どもを保育園に預けている時間です。勤務時間だけでなく移動時間も含めて考えます。
始業の準備をする必要があったり、終業時間ぴったりに帰れる訳ではないので、前後にプラス10分ずつ余裕をみて、移動時間に含めておくことをオススメします。仕事が9時〜17時で移動に30分かかるなら、保育時間は8時20分〜17時40分くらいで申請するとよいでしょう。

夫婦の役割分担を考える


ママとパパの勤務時間や曜日が異なる際には、役割分担をして送迎を行うこともできます。例えば、朝の出勤時間が遅いパパが子どもを保育園へ連れていき、退勤時間が早いママがお迎えに行く、という方法です。
保育時間が長いと、子どもには負担が大きいものです。夫婦で役割分担をすれば、子どもの負担だけでなく、大人の負担も減ります。協力し合える状況ならば、夫婦でよく相談した上で保育時間を決めていきましょう。

保育園のお迎えに遅れるのは月に何回程度?


仕事をしていると、自分の都合どおりにいかないこともあります。急きょ残業が必要になり、「お迎えに間に合わない」という事態に陥ることもあります。
実際、お迎えに遅れる方はどのくらいいるのか、アンケートで聞いてみました。
お迎えに間に合わない頻度
【お迎えに間に合わない頻度】
間に合わないという事態にはならない 48.2%
1ヶ月に1度 17.3%
1ヶ月に2度 12.9%
1ヶ月に3度 5.6%
1ヶ月に4度 6.8%
1ヶ月に5度以上 9.2%


約半数の人が月1回以上お迎えに遅れている


上記のアンケート結果をみると、約半数の人が月1回以上お迎えに遅れていることがわかります。現役保育士の著者も夕方になると「お迎えが遅れます」という電話連絡を受けます。
遅れる理由として最も多いのは「残業」です。次いで多いのは「交通状況」です。時に意図せずお迎えに間に合わなくなる状況に陥ることがあります。お迎えを待つ子どもが不安な気持ちにならないためにも、対策を考えておく必要があります。

お迎えのボーダーライン


お迎えのボーダーラインは3つあります。

■保育短時間の終了時間
■延長保育が始まる時間
■閉園時間


本来は申請した時間内にお迎えへ行くべきですが、様々な事情で時間が前後することもあるでしょう。しかし上記の3つの時間は意識する必要があります。
短時間認定の家庭は、指定された時間までにお迎えに行かないと延長料金が発生します。標準時間認定の家庭も、延長保育の時間にお迎えが間に合わない場合、延長料がかかります。
閉園時間を過ぎても料金を請求されることはないかもしれませんが、そもそも園のルールに反しているので、対策を打つ必要があります。お迎えの時間に多少の前後があることは保育士も理解していますが、保護者は3つのボーダーラインに気を配る必要があります。

保育園のお迎えに遅れる場合はどうしてる?


保育園のお迎えに遅れる場合にはどう対応しているのかについても、アンケートで聞いてみました。結果は以下の通りです。
お迎えに遅れるときの対処
※全回答者に占める回答の割合(複数回答可)

延長保育の利用が1番多い


アンケート結果によると、保育園のお迎えに間に合わない時には「延長保育を利用する」という方が1番多く、全体の74.4%でした。延長料金を払えば利用できるので、1番シンプルな方法といえます。
閉園時間までにお迎えに行けるのであれば、延長保育の利用をまず最初に考えてみましょう。

パートナーや祖父母にお迎えをお願いする


延長保育の利用に次いで多かったのは「パートナーに頼む」が30.2%で、「祖父母に頼む」が22.5%でした。
家族や親族は頼りやすい存在です。子どもも慣れている場合が多く、安心してお迎えをお願いできます。ただし、パートナーが仕事の都合をつけやすかったり、祖父母が近くに住んでいたり、と頼みやすい状況である必要があります。

ベビーシッターやファミリーサポートに依頼する


パートナーや祖父母に頼む次の手として「ベビーシッターに頼む」が14%で、「ファミリーサポートの人に頼む」が7%でした。
自分がお迎えに行けない上に、家族や親族にもお願いできない場合もあります。そんな時はベビーシッターやファミリーサポートといった別のサービスの利用を検討しておくこともオススメします。

今すぐベビーシッターを依頼してみる

お迎えは確実に来られる時間に。困ったときに頼める人も必須


ベビーシッターに頼む
保育園を選ぶ際には、必要な保育時間を確認しつつ、登園からお迎えまでをシミュレーションしておきましょう。職場との距離も考慮に入れ、ゆとりをもって行動することが大切です。
イレギュラーな出来事は突然起こるものです。いつも間に合うからと油断せずに、必ずお迎えが難しいといった状況も想定しておきましょう。
いざという時に頼れる人を見つけておけば、慌てずに対応できます。子どももママパパも安心できるサポート体制を事前に用意しておきましょう。

キッズラインなら、お迎えを頼めるシッターも在籍


ベビーシッターのマッチングプラットフォームであるキッズラインなら、保育園のお迎えに間に合わないときに頼めるベビーシッターをスマホで探すことが出来ます。初回の依頼前には必ず顔合わせ(オンライン)または事前面談(対面)が必要なので、これから保育園に入園する方は、一度お試しで依頼してみるのがオススメです。家の近くのシッターさんと複数面談しておき、いざというときに助けてくれる方を見つけておきましょう。

今すぐベビーシッターを依頼してみる

■ 調査概要
・調査期間:2022年9月9日(金)〜9月12日(月)
・調査対象:キッズライン会員249名(保育園児の子どもを持つ親)
・調査方法:インターネット調査


■保育士ライター 佐野希子
18年目の現役保育士。独学で認定試験に合格し、幼稚園教諭の資格も取得。他に社会福祉士の資格も保有。現在は副主任として保育現場の指導とサポートに努めている。


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