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出産後はいつまで休む人が多いのでしょうか?女性の育児休業の取得期間は、「産後8週を超えて、末子が1歳になるまで」が 80%以上という結果になっています。(厚生労働省委託調査より)とはいえ、復帰の時期はそれぞれの事情によって異なるもの。産休終了後に復帰する予定のママにとっては、わからないことがたくさん。そこで今回は仕事復帰のタイミング別メリットとデメリットを、お金の面も含め詳しくみていきましょう。

出産後、仕事復帰はいつから可能?

働く母

出産後も仕事を続けるママが多数を占めるようになりました。ママたちは、出産後どれくらいの期間で仕事復帰しているのでしょうか。


出産翌日から産後8週までは「産後休業」として休みを取ることが法律で定められており、その後は制度上「育児休業」を取ることが可能です。


産休の場合は正社員に限らず、どのような雇用形態の人にも適用されますが、育休に関しては取得できる要件が決まっているなど、人によって条件が異なります。


ちなみに、厚生労働省の「雇用均等基本調査」(事業所調査)では、2006年度以後は毎年、80%〜90%の女性が育児休業を取得しています。女性の8割強が育児休業を取得している中、取得しない人も1〜2割程度おり、育児休業は権利として推奨されるものの、取得せずに働く人もいるということが分かります。


厚生労働省の「雇用均等基本調査」(事業所調査)

産後休業後に復帰する場合と育休取得する場合の収入の違い


ママと赤ちゃん

育児休業は多くのママが取得する制度ですが、様々な理由により産後休業後すぐに復帰しなくてはいけない人もいれば、子どもにしっかり向き合うため育児休業を最大限取る人もいると思います。



育休とは?


育休とは「育児休業制度」のことを指します。「育児休業制度」は子を養育する労働者が法律に基づいて取得できる「中長期的な休業」で、申し出た時点で、1週間の労働日数が3日以上で1年以上継続勤務をしていること、1歳6ヶ月以降も雇用が継続する可能性があれば、就業先に関係なく取得できる公的制度です(育児・介護休業法の第2条)。


育休は「正社員だけのもの」と思っている人もいるようですが、パートやアルバイトでも条件に該当する場合は取得できます(就業規則によって異なる場合あり)。育児休業中は「育児休業給付金」という形で雇用保険から手当が支給されることになっています。「給料」という形で会社から支払われるものではありません。


以上をふまえて、育児休業を取るメリット、デメリットを金銭面も含め、それぞれ見ていきましょう。


育児・介護休業法について|厚生労働省

育休中に受け取れる給付金の額は?


ママが出産後もキャリアを中断しなくてよい環境の整備が整いつつあるものの、育休を取るか取らないかを考える際に気になるのは、やはりお金のことです。


育休中は「育児休業給付金」という形で

育児休業開始前6カ月間の給料の総額÷180日×支給日数×67%(育児休業取得後6カ月目から50%)

が国から支給されます。


大まかにいうと、育児休業の開始後180日(6ヶ月)までは普段の給料の約7割、開始後180日以降(7ヶ月以降)は約5割が支給されるということになります。この「普段の給料」には、交通費や残業代、家族手当等各手当も含みます。


手続きを行えば、産休育休中は社会保険料の支払いを免除される制度があります。社会保険料の免除は自動的に行われるものではなく、事業主による年金事務所への申し出が必要なので、注意してください。
税金についても、育児休業給付金は非課税のため、所得税はかかりません。


住民税は、前年の収入に対してかかるため、育休中に支払いが生じますが、次の年の住民税は、育児休業給付金が非課税のため、課税されません。(給与所得以外の所得がある場合を除く)



仮に普段の給料が月額30万円だと仮定すると、以下のようになります。



【育児休業給付金の金額例】
※給与月額30万円の場合
30万円×67%=20万1000円/月 
6ヶ月分 120万6000円
30万円×50%=15万円/月 
6ヶ月分 90万円
合計210万6000円
 

年収360万円(月額30万円)の場合には、育休中の1年間で約210万円を受け取ることができます。また、この金額には社会保険料や所得税などがかからないため、手取り金額で考えると、その額の差はより少ないものとなります。


産休前の給与明細で手取り金額を確認し、受け取れる育児休業給付金を計算して比較してみると、大体の収入の目安が立てられます。ぜひご自身で確認してみて下さい。



育休を取らない場合の収入はどうなる?


育児休業は権利ですが義務ではないため、育休を取らずに産後休業明けから仕事に復帰することも可能です。


育休を取らずに産休以前の働き方を続ける場合は、普段の給料が満額支給されることになります。育休を取得した場合に目減りする給料の割合は、以下の通りです。



~6ヶ月まで 給料の33%
6~12ヶ月まで 給料の50%


仮に普段の給料が月額30万円だと仮定すると、育休取得で目減りする額は以下の通りです。

【育休によって目減りする給与額の例】
※給与月額30万円の場合
30万円×33%=9万9000円/月 
6ヶ月分 59万4000円
30万円×50%=15万円/月 
6ヶ月分 90万円
合計149万4000円


1年間の育休を取得した場合と産後休業後に復帰した場合では、約150万円の収入の差が生じます。ただし、この収入差は額面の金額であり、手取り額ではありません。仕事復帰した場合の給与所得には社会保険料、所得税、住民税がかかるため、実際には手取り額の収入の差はより少なくなると考えられます。


とはいえ、育休を取らずに早期に復帰する方が収入面だけを考えると、メリットがあるといえます。また収入面のメリットだけでなく、産後すぐに復帰すればキャリアの中断を最小限に留めることができます。育休期間中の給料だけでなく、生涯年収や資産に大きな差を生み出すこともあり得ます。


ただし、産後休業後すぐの仕事復帰は、ママの体力や赤ちゃんの状態によってはかなりハードな生活になります。仕事が休めるか、収入面や家庭の状況など、複合的に検討して育休を取るか取らないかを判断しましょう。

産後休業後に復帰するなら、ベビーシッターなど複数の助けを借りて

ベビーシッターに依頼する

仕事によっては、産後すぐに復帰する必要があるママもいるでしょう。しかし、産休後の復職はママの頑張りだけではどうにもならないことも起こります。赤ちゃんとの時間を持てずにイライラしたり、体調を崩したりしては元も子もありません。


復帰後の働き方について、子どもが急に熱を出さないだろうか、家事との両立はできるかと不安を抱えているママも多いでしょう。そこで産休明けの復帰に向けて、備えておくべきことをお伝えします。



複数のサポートを受ける体制を整える


ママパパともに仕事をしている場合、ママの産後休業後の復帰にはしっかりした備えが必要です。祖父母などの家族やママ友などの友人に頼るだけでなく、公的なサポートや民間のサービスも利用登録をして、複数の助けを借りられる体制を整えましょう。


公的なサポートとしては、地方自治体が行っているファミリーサポート制度などがあります。民間のサービスとしては、保育園の延長保育の他、ベビーシッターもあります。ベビーシッターへの依頼は、仕事復帰の前にお試し保育などで利用してみるのがオススメです。



今すぐベビーシッターを依頼してみる

発熱や病気、残業など非常時の対応を考えておく


子どもはいつも元気とは限りません。小さい頃は集団保育の中で病気をもらってきたり、突発性発しんなど必ずかかる病気もあります。産休後に復帰するのなら、産休中に病児・病後児保育や病児保育ができるベビーシッターなど、いざという時の子どもの預かりサービスを探しておきましょう。


とくに両親が遠方に住んでいたり、仕事をしていて預けられない方は、何通りかの預け先を考えておくことが必要です。地域で病児保育・病後児保育を行っている施設があれば、事前に見学に行き、申し込みをしておきます。また、病児・病後児を預かってくれるベビーシッターとも面談や慣らし保育をして、関係を作っておくと安心です。


働き始めると急な会議や取引先との対応で残業になることも考えられます。そんなときは、保育園にお迎えに行って、自宅で保育を行ってくれる夜間対応可能なベビーシッターが便利です。事前に面談や慣らし保育をお願いしておけば、急用ができてもなんとか対応することができます。



病児・病後児を預かってくれるベビーシッターを探す
夜間対応可能なベビーシッターを探す

家事の時短や外部委託を検討しておく


家事に使える時間が少なくなるのに備えて、家事代行サービスに登録しておくこともオススメです。「掃除なら休日にやればどうにかなる」と思っていても、実際には休日に家事をまとめて行うことで子どもとゆっくり過ごす時間が少なくなり、ママ自身のストレスもたまってしまいます。長く仕事を続けていくのなら、職場復帰のタイミングでアウトソーシングできる家事を整理しておくことがポイントです。


例えば、週に1度掃除と作り置きの家事サポートを受けるなど、生活のリズムを作っておきましょう。食材の宅配サービスを活用したり、時短できる家電を購入して家事を効率化することも検討しましょう。



家事代行サービスを探す

これからはパパの産休・育休も活用して一緒に子育てを


ママだけが1年以上職場から離れるのではなく、ママとパパで協力して赤ちゃんのお世話の時間をつくることも考えてみてはいかがでしょうか?


2022年4月からは、大企業・中小企業に関わらず、パートナーが出産する社員に対して、雇用主が育休の周知・意向確認を行うことが義務づけられます。また、2022年10月頃からは、パートナーが出産する男性に対して、産後8週の間に最大4週間(2回に分割可)の産後休業を取得できる制度が始まります。


男性の育休も分割して取りやすくなるため、ママとパパで交互に育児休業を取ることもできます。ママが産後休業後に復帰するのであれば、これらの制度を利用してパパの力を最大限発揮してもらうのも選択肢です。



厚生労働省|育児・介護休業法が改正されました ~令和4年4月1日から段階的に施行~

まとめ|産後休業後の復帰は、体調や収入など総合的に判断しよう


共働きの夫婦の場合、産前産後休業の期間は生まれたばかりの子どもと家族水入らずで過ごす団らんのひと時です。育休を取らずに仕事復帰すると、はじめは時間に追われる日々になるママも多いです。頑張りすぎて睡眠不足や過労に陥ってしまわないよう、十分に注意してください。


産後復帰と育休取得、どちらがより自分と家族にとってメリットがあるかは、パートナーと話し合って決めましょう。また、パートナーが育休を取ることも検討してみるのがオススメです。


育休を取らず、産後復帰することにより、産前の収入と仕事内容を確保できますので、これからのキャリアを考えているママにとっては長期的にみてメリットのあることだと思います。ベビーシッター家事代行サービスなど複数の人の手をかりながら、家族の生活のリズムを整えていってくださいね。



■監修:ファイナンシャルプランナー 小松香名美
和歌山大学 経済学部卒。旅行会社勤務の後、出産のため退職。2018年に保育士資格を取得し、保育園勤務を経験。2021年にファイナンシャル・プランニング技能検定2級を取得。ファイナンシャルプランナーとして独立し、マネー記事の監修などを行っている。


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