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1日2回食の離乳食中期が終わると、いよいよ3回食になる後期が始まります。離乳食後期では「歯茎で食材をかみながら食べられること」を目安に進めていきます。そこで今回は離乳食後期のポイントや、よくあるお悩みについて保育園勤務経験のある管理栄養士が詳しく解説します!



離乳食に関するママパパの困りごと

離乳食後期になると赤ちゃんの主張もわかるようになり、「もっと食べたい」︎と食が進む子どももいれば、あまり食べずに離乳食が進まない子どももいます。「本当にこの量で足りているのかな?」「どのくらいの固さにすれば赤ちゃんが食べやすいのかな?」「9ヶ月以降は貧血になりやすいって本当なの?」などと心配されるママパパも珍しくはありません。


離乳食後期をスタートする目安は?

離乳食後期は別名「かみかみ期」とも言います。離乳食中期は「豆腐程度の硬さの食材をもぐもぐと口を動かしてしっかりと食べること、飲み込むこと」を目標に進めていき、これらができれば後期へ移行します。離乳食後期では「歯茎で潰せる硬さの食材をかみかみし、ある程度の食材が食べられること」を目標に進めていきます。目安としては生後9ヶ月ごろです。しかし赤ちゃんの成長や食欲には個人差があるので、周りと比べて急いで移行する必要はなく、様子を見ながら3回食にしていきましょう。

※)厚生労働省 授乳・離乳の支援ガイド


離乳食後期で心がけたい8つのポイント

離乳食

① 1日3回食にする目安

離乳食後期では1日3回の食事になります。ただし、3回食にする目安は「ある程度いろいろな食材が噛んで食べられること」。しかしポイントとなるのが、まずは生活リズム。3回の食事+授乳(ミルク)の時間帯を先に決めてしまうことが、後期を進めるにあたって大切です。


ご飯やミルクの時間、起床時間や就寝時間、お散歩などの活動やお風呂の時間が決まるとママも赤ちゃんも安心できますし、「決まった時間に食事を摂る」という認識が赤ちゃんにも生まれます。0歳児で保育園に預ける場合は、特に生活リズムを整えることを意識すると良いかもしれません。



② 離乳食後期の食事のスケジュール

赤ちゃんの食欲などにもよりますが、朝一番と夜は授乳(ミルク)をメインにします。そして、午前・昼・午後は離乳食をメインに、食事にプラスして授乳(ミルク)で補うのが良いでしょう。この時、ミルクは1日2回程度が好ましいとされていますが、母乳の場合は赤ちゃんが欲しがるだけ与えてあげましょう。


※)厚生労働省 離乳編



午前中は眠くなって寝てしまうこともあるため、あまり無理に食べさせず、赤ちゃんのご機嫌が良い昼間の時間帯に離乳食の量を増やすなど、1日の中で赤ちゃんの様子を見ながら調整するのをオススメします。朝方に赤ちゃんがお腹を空かせて起きてしまう場合は、夕食の離乳食を増やしたり、夜の授乳(ミルク)を増やしてあげましょう。


スケジュール例 

朝   授乳(ミルク)
午前  離乳食+授乳(ミルク)
昼   離乳食+授乳(ミルク)
午後  離乳食+授乳(ミルク)
夜   授乳(ミルク)


③ 離乳食後期で使用できる食材や調味料


離乳食中期から調味料を使うようになりますが、後期はさらに増え、食べられる食材も増えます。主食は粥はもちろんですが、粥よりも水分が少なくやや硬い「軟飯」に挑戦するのも良いでしょう。パンは食パンに加えてロールパンも食べられるようになります。しかし過度にバターやマーガリンなどの脂質が多いパンや、菓子パンは控えましょう。



野菜類の中では中期まで使えなかった「きのこ類」が後期では使えるようになります。しかし食物繊維が豊富で煮てもくたくたにはなりにくい食材のため、細かく刻んで喉にひっかからないように注意を払って調理をしましょう。



魚類では「さば」が使えるようになります。しかし「さば」はアレルギー食材の1つでもありますので、初めて食べさせる時には、病院が開いている時間帯がオススメです。万が一の場合に、かかりつけの小児科へすぐに受診できれば安心ですよね。

肉類では赤身に加えて「牛豚のひき肉」が使えるようになります。比較的脂の少ないひき肉を選んでいただくと赤ちゃんの消化にも安心です。ひき肉が使えるようになると、メニューのレパートリーが広がって、赤ちゃんもさまざまな食べ方を覚える機会になります。


果物類ではキウイフルーツが使えるようになります。ただしキウイもさばと同様にアレルギー食材であるため、注意が必要です。調味料は中期で使えた塩・しょうゆ・味噌・砂糖に加えて、マヨネーズやケチャップも少量ならば使用できます。



④ 引き続き素材そのものの味を知らせることを大切にする

離乳食後期では食べられる食材や調味料が増えますが、一度味を濃くするとなかなかその後薄味に戻すことが難しくなります。『食材そのものの味を大切にする』ことは離乳食初期、中期に引き続き、後期でも大切にしていきたいことです。


できるだけ出汁の旨味をきかせて素材そのものの味をしっかりと赤ちゃんに認識させてあげましょう。味覚は小さいうちにきちんと育てておくことが大事なので、将来的な健康面を考えても薄味を心がけましょう。



⑤ 離乳食後期の適切な食材の形態とは

離乳食後期では前歯8本が徐々に生え揃ってくる時期でもあるため、歯茎(前歯)で噛みつぶせるような硬さを目安にします。具体的には大人が指で潰せるバナナの硬さがちょうど良いです。


⑥ 離乳食後期ではスプーン選びも中期と変わる

中期までは比較的平たいスプーンが向いていましたが、後期では丸みのあるスプーンを使用することをオススメします。スプーンに丸みがあることで、やや硬めの食材をしっかり口の中に入れて歯茎で潰すことができるからです。


※)厚生労働省 離乳編


離乳食後期の食事の目安量

目安が特になかった離乳食初期から始まり、ある程度の食事の目安がわかるようになった中期、そして後期は、中期から目安の量も全体的に増えていきます。ただし、あくまでも目安ですので、分量に値しないからといって不安になることはなく、むしろお子様の成長に合わせてあげましょう。

ここでは1回あたりに摂取すると良いとされる食事の目安量をご紹介します。


【離乳食後期の目安量】

○エネルギー源となる主食

・全粥90〜軟飯 80g

○ビタミンやミネラルの補給源

・野菜や果物 30〜40g

○体を作る元となるたんぱく質(1食につきの目安)

・肉や魚            15g

・豆腐 (水分が多いため)   45g

・卵              全卵1/2個

・牛乳やヨーグルトなど乳製品  80g


上記のたんぱく質は1食あたりの目安量ですので、例えば全卵1/4個+乳製品40gなどと組み合わせていただくとバラエティ豊かなおかずになります。
※)厚生労働省 離乳食ざっくりスケジュール


⑦ はちみつや黒糖などは1歳未満には使わない

厚生労働省や農林水産省から注意喚起されているはちみつや黒糖。離乳食後期も1歳未満の時期に当たるため、はちみつや黒糖を与えるのはやめましょう。他にもコーンシロップや井戸水なども赤ちゃんに与えるのは控えましょう。


※)厚生労働省 乳児ボツリヌス症
※)日本小児科医会 公衆衛生委員会

離乳食後期・食事のシーンで心がけたいこと

① 家族みんなで食卓を囲む

生後9ヶ月ごろになると、赤ちゃんはまわりのことに益々興味を示す時期です。そのため、家族との触れ合いも大切にしたい時期。できるだけ、家族が揃う時間帯や週末は、みんなで食卓を囲んで「食事をする楽しさ」を伝えてあげましょう。


② 手づかみ食べを大切にしたい時期


離乳食後期は使える食材や調味料が増え、料理の幅が広がる時期です。料理をする側の大人にとっては徐々に楽になっていきますが、この時期の赤ちゃんは手づかみ食べを経験しながら発育する時期。手づかみ食べの醍醐味である『食べ物を目で確かめて、手指で運んで、口まで運び口にいれるという目と手と口の協調運動』をすることで、摂食機能の発達を育んでいきましょう。

そのため、食事の全てをママパパがスプーンで食べさせるのではなく、少しでも赤ちゃん自身が『手でつかんで食べる』ことができるような形状で食事を出してあげましょう!


厚生労働省 離乳編

離乳食後期におすすめのレシピ

『おかずにぴったり!にんじんとじゃがいもの米粉蒸しケーキ』

蒸しパン


【材料】(2食分)


•にんじん 30g
•じゃがいも 30g
•米粉60g
•ベーキングパウダー 小さじ1/2
•牛乳 100cc



【作り方】
① にんじんとじゃがいもは皮を剥き、細かく刻みます。耐熱容器に入れて、ひたひたになる量の水を入れて軽くラップをして3分ほどレンジで加熱します。バナナほどの硬さになればOK。まだ硬い場合は再度加熱してください。
② ミキサー(ブレンダー)に、1と米粉、BP、牛乳を入れてトロトロになるまで混ぜます。
③ ②を容器に入れます。やや膨らむので容器の8割方入れるようにしてください。この時シリコンの型を使う場合は薄くサラダ油を塗ると外れやすくなります。
④ 蒸し器で3を10〜15分ほど蒸します。串で刺してついてこなければ完成です。
○牛乳を豆乳に変えてもおいしいです。
○水に変えるとアレルギーフリーの蒸しケーキになります(小麦、乳)。
○ママパパが食べる時に甘さが足りない場合は、焼き上がり後にシロップをかけると美味しく召し上がれます。



【ストックおかずにオススメ】


離乳食後期で大切にしたい『手づかみ食べ』がしやすい蒸しケーキは、赤ちゃんの摂食発達の向上にも最適です。材料によってはアレルギーフリーにすることもでき、おやつやおかずに食べやすい蒸しケーキは、たくさん作ってストックしておくのもオススメです!



離乳食後期は成長と共に使える食材UP!

離乳食後期が始まると1日3回食になります。使える食材や調味料が増える楽しさもありますが、献立に悩んでしまう時期でもありますよね。手づかみ食べはこの時期ならではの赤ちゃんの良さでもありますが、大人が食べさせてしまった方が早く手際よく食卓を片付けることもできます。


ただし、発達段階においては、様々な食材に触れて手づかみ食べすることも大切。どんなものがこの時期に適しているのかを相談したい時は、離乳食の作り置きや手づかみ食べがしやすいものを料理が得意なサポーターに相談したり、代わりに作ってもらうのも1つの方法です。

また、離乳食は赤ちゃん1人1人によっても進むスピードが違います。食べることが大好きな子どももいれば、後期になってもミルクの方を好む赤ちゃんもいます。焦らずにゆっくりご家庭にあったペースで進めていきましょう!



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■管理栄養士:高岡 由貴
2011年管理栄養士免許取得。大学卒業後、保育園・病院・食品メーカーに勤務し、献立作成・栄養管理・食育講師などを担当。現在はフリーランスとしてコラム執筆・食事相談・レシピ開発などをしている。プライベートでは一児の母。


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