「制度はいらない」「制度なんてどうでもいい」

講演タイトル「本当に女性が活躍できる人事制度」にも関わらず、力強い言葉から始まった本セミナー。

「女性に限らず一人ひとりが活躍するためには働きがいがある状態を作らなければいけない」こうした考えは、人事のみなさまにとって自明の真理とも言えるでしょう。

しかし、「"働きがい"とは何か?」「本当に活躍する、とはどういうことか?」―みなさんは真剣に考えられたことはあるでしょうか?

ユニリーバ・ジャパンCHROとして、働き方改革『WAA』にも取り組んでこられた島田さんからの絶えない「問い」で白熱したセミナー当日の様子についてお届けします。

働き方改革とは、生き方を決めること

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今回の講演のテーマは「本当に女性が活躍できる人事制度」ですが、

女性が本当に活躍できる――
このことがどういうことか、みなさんは深く深く深く考えられていますか?


また、人事の皆さんが社員に最も求めていることは何でしょうか?
社員にやりがいや生きがいを持ってもらうことをを望むなら、まずは自分がそうなってほしい、Happyであってほしいと思います。

ユニリーバには社員を支える様々な素晴らしい制度があります。例えば、育休から復職した際に復職前の処遇を変えずに職責を一段下げられる制度や、『WAA』という素敵な働き方を推進する制度です。

ただ、大切なのは制度を作ることではなく「制度の根底にあるのは何か」、つまり目的です。制度はビジョンや想いが形になるためのツールでしかありません。

「制度の目的は何か」を人事がどこまで本気で考え抜いているかで大きな違いが生まれます。

私が思うのは「働き方改革とは、生き方を決めること」。そこまで考え抜いて、みなさんは働き方改革に取り組めていますか?

1秒1秒、仕事に没頭できていますか?

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皆さんは「働きがい」とは何だと思いますか?

働きがいとは「自分の仕事に意味や意義を感じているか?」ということ。この問いに”イエス”と答えられないなら、深刻に考えた方がいい。

私たちがなぜ命をもらったのか、それは何かを成し遂げるためです。

あなたは目の前にある仕事に対して、自分なりに意味や意義を持って1秒1秒没頭できていますか?

まずは自分のことから考えてみてください。そして次にチームメンバーはどうか?もし一人ひとりが没頭できているなら、制度はいらないんです。

では、どうすれば一人ひとりが仕事に意味や意義を感じて没頭できるのか。

まずは「強み」を発揮することです。「強み」とは、得意なこと・好きなこと。私たちはチームで働いているので、それぞれが好きなことを全面的にやり、苦手なことはそれが得意な人に任せればいいんです。

強みを生かせていると「フロー」、つまり没頭状態に入りやすい。フローに入ると能力が発揮され、仕事において結果が出ます。すると自分の成長や進化が感じられ、意味や意義が見出せ、良いサイクルが回っていきます。

“生産性”と言うのは今日からやめよう

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私の最も大事にしている指標は「Happy」、つまり自分が満たされているか、幸せと感じているかどうかです。

実は、Happyは業績にも影響しています。Happyな人とそうでない人を比較した研究では、Happyな人の方が営業成績は3割、生産性37%、創造性はなんと3倍高いという結果が出ています。

みなさん、今日から「生産性を上げましょう」と言うのは止めて、これからは「幸性(しあわせい)を上げよう」にしましょう!
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ただ、何がHappyかは自分で見つけないといけません。そのヒントとなる要素が、ポジティブ心理学で言われている「PERMA」です。

P:positive emotion どんなことが快適でポジティブな感情なのかに気づく
E:engagement 主体的に関われるものがあるか、それは何か
R:relationship 良い人間関係
M:meaning 意義や意味を感じているか
A:accomplishment 達成・熟練。仮に目標が達成できずとも、やったことによって「昨日より今日の自分がいい」など進歩が感じられていること


日本語版は、「よし!たかい」で覚えてください。

よ:良い感情
し:主体的に関わる
た:達成
か:関係性
い:意味や意義

ネガティブになったらぜひ「PERMA」を思い出してみてください。ポジティブでいるためには、ネガティブな感情を知っていることがとても大切。感情に蓋をせず、ネガティブの理由を見つけるようにしてほしいと思います。

まずは”我がまま”に、自分を満たすことから


セミナーの後半では、キッズライン・マーケティング執行役員のやまざきと共に、参加者のみなさまからの質問に島田さんにお答えいただきました。
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Q ご自身の仕事と子育ての両立はHappyでしたか?また、両立の問題を具体的にどのように解決したのでしょうか。

最初はすごく奮闘しましたが、両立はありえないと悟って手放しました。

両立しようとしていた時は全て「◯◯しなければ」で、Happyじゃない時もたくさんありました。良い母でいなければと、頑張っていたんです。

当時は、子どもにいつも「ごめんね」と言い続けていました。でもふと「こんなに『ごめんね』と言っている自分は、本当の自分なんだろうか」と思ったんです。

私は今やっている仕事が最高に面白くて、「私が私であるのは、この仕事で輝いていることだ!」と気づいた時、私なりのやり方でいいやと思えました。そのあたりからHappyになり、私が家事を手放したら自然と主人がやるようになって、主人もやらない時は家事代行サービスを頼んでいます。

「ごめんね」などマイナスな言葉は口にするとネガティブになるので、無意識に使っている人は気をつけてください。仕事でよく使う「すみません」や「お疲れ様」も、「ありがとう」「よい夜を~」などに変換していきましょう。

Q 仕事をしたくないけど仕事をしている人がいる場合、例えば家事が強みで会社の中にある仕事に強みがない人はどうしたらいいですか?
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それこそ家事代行サービスの提供者になるなど、自分が好きで得意なことを仕事にすべきです。それに気づかせる対話を行うのが、私たち人事の役割ではないでしょうか。

その人がどこで花開くかを本気で考え、本人にもそれを考えるための場やヒントを提供すべきです。活躍の場が自社であれば嬉しいですが他の場所の方がいいなら私はそちらを勧めます。

「会社の意向で」「人事として」と言った言葉をよく聞きますが、私は会社=自分、自分=会社でそこに差はありません。人事は組織のエネルギーセンター。全ての人が自分の強みを出せる場をつくり化学反応を促せる重要なポジションです。

そのためにも、人事の私たちがまず「我まま」であること ―自分らしくあること、はすごく大事。それがないのに他人のことなんてできません。まずは自分を満たすことに真剣になってください。

企業負担で70円で導入できるベビーシッター補助とは?


「組織のエネルギーセンター」である人事のみなさんのHappy、そしてそこから広がる従業員一人ひとりのHappyが何より重要という言葉が印象的だった島田さんのセミナー。
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「従業員のHappyを実現する」目的において、子どもがいる社員を助ける制度としての「ベビーシッター補助」もその一つと言えるのではないでしょうか。

共働き世帯が増加している今、都市部を中心にベビーシッターの利用が拡大。キッズラインにおいても利用の76%を共働き世帯が占め、保育園との併用で平日の朝や夜に利用する等、「もう一人の育児パートナー」としてのベビーシッターが広がっています。

法人においてもニーズが高まっており、現在500社を超える企業で導入されているのが「内閣府ベビーシッター割引券制度」です。
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本制度は、割引券1枚あたり企業負担たった70円もしくは180円で、従業員のベビーシッター代を1日あたり2,200円も補助してくれます。(※)

金額的なメリットはもちろん、対外的な企業イメージの向上、人員募集時の差別化、そして何より従業員のHappyをより高めるきっかけとなる「内閣府ベビーシッター割引券制度」。詳細や導入方法はこちらよりご確認いただけますので、ぜひご検討ください。

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キッズラインでは法人向けに割引券についての説明会も実施しています。
2020年度からの導入に向けてご案内いたします。奮ってご参加ください!

【日時】
3月3日(火)10:00~11:30
3月14日(火)10:00~11:30

【場所】
本社キッズライン本社(東京都港区六本木5-2-3 マガジンハウス六本木ビル7階)

また、キッズラインではお勤め先への本制度の”導入のお願い”を全面的にお手伝いする企画も実施しております!

ご興味のある方はお気軽にこちらまでお問い合わせください。

※<割引券を利用した場合の所得税の取扱について>
対象者が割引券を使用した場合、その割引料は税務上その対象者の所得となり、所得税法上「雑所得」に区分されます。承認事業主は、所得税の取扱いについて対象者に対し周知して利用するようにお願いいたします。なお、企業勤めの方(給与所得者)は年間合わせて20万円までの雑所得は、確定申告は不要です。

【ゲスト紹介】
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1996年慶応義塾大学卒業後、株式会社パソナ入社。2002年米国ニューヨーク州コロンビア大学大学院にて組織心理学修士取得、日本GEにて人事マネジャーを経験。2008年ユニリーバ入社後、R&D、マーケティング、営業部門のHRパートナー、リーダーシップ開発マネジャー、HRダイレクターを経て2013年4月取締役人事本部長就任。その後2014年4月取締役人事総務本部長就任、現在に至る。
学生時代からモチベーションに関心を持ち、キャリアは一貫して人・組織にかかわる。日本の人事部「HRアワード2016」個人の部・最優秀賞、「国際女性デー|HAPPY WOMAN AWARD 2019 for SDGs」受賞。米国NLP協会マスタープラクティショナー、マインドフルネスNLP®トレーナー。