子どもが1人であっても大変な新生児期ですが、双子は子どもが2人!最も大変だと感じるのが新生児期といっても過言ではないでしょう。特に初めて子育てをするママやパパや、ハイリスクな妊娠期を乗り越え、母体にダメージをのあるママにとっては、心身共に辛く感じてしまうかもしれません。そこで今回は、双子育児を経験してきた筆者が、新生児期の育児の中でも大変と感じる授乳、入浴、寝かしつけの乗り越え方をご紹介します!

双子育児で大変なのは新生児期

双子のママが双子育児を振り返った時に一番大変だったと感じるのが新生児期です。もちろん、動き出したり話し出してからも大変と感じ方もいらっしゃいますが、なぜ、新生児期が大変だと感じるのか、3つの理由をご紹介します。


●初めての育児はノウハウがない
初めての育児の場合、育児の方法や赤ちゃんの扱い方が分からないという方がほとんどなのではないでしょうか。しかも、双子の多くは、一般的な赤ちゃんと比べて出生児の体重は軽く、体も小さいため「こんなにも小さな赤ちゃんを看護師や助産師の方の手を借りずに育てることができるのだろうか」と不安に感じる方も多いようです。


入院中は、看護師や助産師の方が母体の回復を優先してくれるため、おむつ交換や授乳、夜中の対応などを手伝ってくれます。しかし、退院すれば看護師や助産師の方が手伝ってくれることもなく、自分だけで赤ちゃんの相手をしなりません。育児のノウハウがない上に、2人の赤ちゃんの相手をどのようにすれば良いか分からず、大変だと感じてしまうのです。もちろんある程度慣れてくると自分なりのやり方を確立し、スムーズに育児をすすめることができるようになりますが、それまでには時間もかかることでしょう。


●双子妊娠は母体のダメージが大きい
双子の妊娠は単胎妊娠以上に母体に負担がかかります。出産は経膣分娩の方もいますが帝王切開しかできないという都道府県もあり、傷が回復してから退院するというものではありません。さらに、双子妊娠は早産のリスクを避けるためにも、妊娠30週頃を目途に管理入院をするケースが多くみられます。そのため、約2ヶ月の間入院生活を送るため、体力や筋力が衰えてしまうのです。


このように、身体に大きなダメージを抱え、体力や筋力も衰えた状態で小さな2人の子どもを育児をするということは、相当な負担です。そのため、普段なんなくできる家事も数倍時間がかかるのです。


●昼夜逆転の新生児期
パートナーが産休・育休を取得したり、ご両親が手伝いに来てくれる場合は家事や育児をお願いできますよね。しかし、頼れる人がいない場合は、家事や育児をやらなくてはなりません。特に、双子が初めての育児の場合、新生児期がどんなものなのかわかりません。そのため、退院したら今までと同様の生活ペースに戻ろうと、自分1人で頑張りすぎてしまう方も多いようです。


ですが、新生児期は子どもが昼夜逆転の生活になる場合も多いです。今までのように決まった時間に寝て、決まった時間に起きるという生活が非常に難しくなります。新生児の生活ペースに合わせながら家のことをしようと思うと、思い通りに育児と家事が両立できずに大変だと感じてしまうのです。

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双子育児の授乳のコツ

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1人でも大変な新生児期の授乳。それが2人になり、おむつ交換と同様に毎日何度も行うため大変だと感じる方も多いのではないでしょうか。双子は体重や身長が平均を下回る子どもが多いため、新生児期からミルク育児あるいは母乳とミルクの混合育児を推奨されるケースが多いです。そこで、できるだけ楽に授乳できる双子ならではのコツをご紹介します。


① ミルクはパパなど家族に作ってもらって授乳も任せる
母乳はママしかあげることができませんが、ミルクは誰でもあげられます。そのため、ミルクはパパや他の家族に作ってもらい、授乳まで任せましょう。そうすることでまた、パパや他の家族が授乳している間に、ママが休憩を取ることができます。


もしも1人でミルクも授乳も行う場合は、先にミルクを作り、冷ましている時間に母乳をあげたり、おむつを取り替えたりすると、効率的に時間を使うことができます。


② 無理して同時授乳しなくてOK!まずは1人ずつあげてみよう
双子を出産すると、母乳育児の方法として病院側から指導される「同時授乳」。2人同時に授乳をすることで、授乳時間が短時間で終わるためママの負担軽減に繋がるといわれています。しかし同時授乳は、クッションや大きな授乳枕が必要になります。そもそも首が座っていない新生児を、2人同時に抱き上げるということに抵抗を感じる方もいらっしゃるでしょう。


また、2人をベッドなどに寝かせた状態で同時授乳をするというやり方もありますが、やはり初めは上手くいかず、体勢的にもママが辛くなります。そのため、無理に同時授乳をせずに、1人ずつ授乳してみるのも方法の1つです。少し時間はかかりますが、その方が母子ともに安定した状態で授乳ができます。


③ 子どもの都合に合わせず2人同じタイミングで授乳する
子どもの飲みたい時に授乳をしてあげたいと考える方も多いでしょう。しかし、双子それぞれのペースに合わせていたら、ママの休む時間がなくなってしまいます。そのため、1人を授乳するタイミングにもう1人も授乳してしまいましょう!


もちろん、お腹が空いておらず飲み具合が悪い場合もありますが、1日を通して飲みが悪いということは少ないでしょう。また、この方法を続けることで徐々に授乳のタイミングが一緒になってきます。ママの身体を休ませる目的として、病院から指導される方法の1つです。

双子育児のお風呂のコツ

新生児期のお風呂は1人でも気を使いますが、双子ともなれば大変な場面も増えます。特に寒い時期は、湯冷めなどで風邪をひかないようにするために気を使います。
ここでは、新生児期の双子の子どもをお風呂に入れる3つのコツをご紹介します。


① パパや他の家族に協力してもらう
ママ1人で首の座っていない2人の赤ちゃんをお風呂に入れるのはかなり大変です。1人をお風呂に入れている間に、お風呂に入れていない子どもが泣いてしまったら、泣き声に慌てて子どものお風呂に集中できなくなってしまいます。そのため、誰かに手伝ってもらうことが、最も効率よくお風呂に入れられるのです。


② 自分がお風呂に入れやすい時間にする
お風呂といえば、朝や夜というイメージがあるかもしれませんが、新生児期のうちは昼夜のリズムも安定していないので、いつお風呂にしても問題ありません。特に昼間は、陽が出ていて温かいですし、パパ以外の家族などの手も借りやすい時間帯です。また、もし万が一入浴中に何かあったとしても小児科に駆け込める時間でもあります。


「お風呂はこの時間!」とこだわらず、ママの入れやすい時間にお風呂に入れましょう。もちろん、パパがいる時間に2人で協力しながら入れるためにパパの帰宅を待つのもOKです。1人で2人のお風呂を頑張りすぎて腱鞘炎になってしまったり、待たせている子どもが泣いてしまわないかと気を揉むことで、ママも疲れてしまいます。できるだけ、ここは無理せず誰かに協力してもらいましょう。


③ お風呂はお風呂場でなくてもOK!
「お風呂はお風呂場」と思うかもしれませんが、新生児期のうちに使用するのはベビーバス。そのため、お風呂場にこだわる必要はありません。例えば、キッチンの流しや洗面所にベビーバスをセッティングしてお風呂に入れるのもOKです。


むしろお風呂場で入れるよりもママが立った状態でお風呂に入れられること、お風呂に入れていないもう1人が視界に入りやすいということから、お風呂に入れる負担が軽くなるでしょう。また、洗面所やキッチンは部屋を暖めやすいので、冬場でも比較的安心してお風呂に入れやすい環境なのでオススメです。

双子育児の寝かしつけのコツ

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授乳、お風呂に続いて大変なのが寝かしつけ。ただでさえ昼夜のリズムが整っていない新生児期。しかも子ども2人になれば時間もかかってしまいます。ここでは、双子の新生児期の寝かしつけのコツを2つご紹介します。


① 寝かしつける人と休息をとる人で分担する
新生児期は乳児期や幼児期のように、とんとんしたり、絵本を読んだりして寝かしつけることはできません。そのため抱っこや授乳などで体力を使うため、一晩中1人で寝かしつけをしようとせずにパパや家族に協力してもらいましょう。


そこでオススメの方法が、協力してもらう人と交代で対応するのがオススメです。例えばパートナーに21時に寝てもらい、そこから3時前後まではママが対応。3時以降から朝まではパパに対応してもらう、など大人が効率よく睡眠をとりながら寝かしつけることができます。


また、ママが授乳をしている場合は、授乳のたびに起きなければならないので、授乳が終わったらパートナーに寝かしつけをお願いする方法もあります。家族で相談しながら休息がとれる寝かしつけ方法をとるのが、ママだけが疲弊せずにすむ最大の秘訣でしょう。


夜間の寝かしつけや夜泣きの対応で疲れ果ててしまったという場合には、日中の赤ちゃんのお世話をベビーシッターや産後ドゥーラにお願いして、ママは体を休めましょう。毎日元気に双子の育児に向き合うためにも、ママの体の回復はとても重要です。


② 泣き声で起きることは少ない!神経質にならなくてOK
双子のどちらかが泣いた場合、もう1人の子どもが起きてしまわないかとヒヤヒヤしてしまう方も多いことでしょう。そのため、慌てて泣き止ませなくてはと、つい神経質になってしまうこともありますよね。


ただ、根拠はありませんが、筆者の経験から双子のどちらかが泣いたからといって、もう1人が起きることは少ないです。そのため、泣き止ませることに神経質にならず、なぜ泣いているのか様子を見ながら対応しても問題ありません。

双子育児の1ヶ月検診どう乗り越える?



日々の育児に慌ただしく過ごしていると、あっという間にやってくる1ヶ月検診。双子を連れて初めての外出となるため、一大イベントともいえます。実は、新生児2人の子どもの外出は大変です。1ヶ月検診を乗り越えるためにはどうすればいいのか、ここでは家族と1ヶ月検診へ行く場合と、1人で1ヶ月検診に連れて行く場合に分けてみていきましょう。


●家族と一緒に1ヶ月検診へ行く場合
家族と一緒に1ヶ月検診へ行く場合は、そろぞれ1人ずつ担当を決めてお世話をしましょう。移動は抱っこでもベビーカーでもOKですが、1ヶ月検診ではママの健診もあり、家族が1人で双子を見なければならない時間もあるため、どちらかというとベビーカーの方がオススメです。荷物も子ども2人分なので、ベビーカー移動なら荷物も収納できますよ。


検診は、2人分なので時間がかかりますが、それに加えて授乳やおむつ交換などもしなければなりません。そのため、誰よりも早く病院に来たのに、帰る時は最後になっていた...なんていうこともあります。そのため、長丁場になるとあらかじめ心得ておき、付き添ってくれる家族には、暇な時間を有意義に過ごすためのグッズを準備しておいてもらいましょう。また、生後1ヶ月の双子を連れて外食をして帰ることは至難の業です。長時間を想定してママの軽食も準備しておくことがオススメです。


●1人で1ヶ月検診へ行く場合
ワンオペでの1ヶ月検診はかなり大変です。そもそも、双子は大きい病院でしか産めない傾向にあるので、徒歩圏内に病院があるという人はかなり少数でしょう。そのため、病院までは乗り物を使う方が多くなります。公共交通機関を使う場合、「子どもが泣いたらどうしよう」と不安になったり、仮に泣いてしまった場合に、対応に慌てて精神的にも疲れてしまいます。そのため、そうならないためにもタクシーを活用しましょう。最近では「子育てタクシー」という名前でチャイルドシートを常備し、送迎をしてくれるタクシー会社もあります。事前にチェックして予約をしておくこともオススメです。


当日はかなりの大荷物です。院内の移動も考慮して荷物を収納でき、子供2人をのせられるベビーカーを活用しましょう。病院に着けば、検診中は看護師や助産師の方が面倒をみてくれるので、その点は安心です。授乳やおむつ交換など困ったことがあれば、看護師や助産師の方に声をかければ手伝ってくれます。1ヶ月検診は、久しぶりの外出になるので少し歩いただけでも疲れてしまったり、授乳や普段の寝不足の影響で体調を悪くしてしまうかもしれません。ママの飲み物や軽食を用意したり、普段より少しゆっくりと行動するなど、無理をしないようにしましょう。


また、1人で1ヶ月検診へ行くことが負担であれば、ベビーシッターを依頼するのも良いでしょう。新生児の赤ちゃんに慣れたベビーシッターであれば、ママと赤ちゃん両方のサポートをしてくれます。
1ヶ月検診は外出時だけでなく、外出するまでも授乳やおむつ交換などで一苦労です。出かける時だけお願いするというよりも、出かける前からベビーシッターにお願いしておくと、準備も滞りなく行えるでしょう。

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まとめ

新生児期は双子育児の中でもかなり大変な時期。1人ですべてを完璧に乗り越えようと思わずに、ぜひパパや他の家族にも頼りましょう。パパや家族に頼ることが難しいという場合にはベビーシッターを活用するのも1つの方法です。また、1人で双子を見るのが不安、初めての育児で分からないことだらけという場合には、産後のママの気持ちに寄り添ったり、新生児期のお世話が上手な産後ドゥーラに相談するのも良いでしょう。新生児期が終わっても双子育児は続きます。全てをママだけで頑張らずに、さまざまな人の手を借りて双子育児を楽しく乗り切りましょう!


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