赤ちゃんが生まれてからの1年はイベントが目白押しです。多くのママパパが、節目のお祝いをしてあげたいと考えていることでしょう。しかし赤ちゃんのお世話に追われ、「時期を逃してお祝いできなかった……」ということも。そこで今回は、生まれてから1歳になるまでのお祝い事を紹介します。忘れないように、事前に確認しておきましょう。
1歳までのお祝い事は6つ
生まれてから1歳までにできるお祝い事は主に以下の6つです。
① お七夜
② お宮参り
③ 百日祝い・お食い初め
④ ハーフバースデー
⑤ 初節句
⑥ 初誕生日
これらの行事の目的は、
「赤ちゃんの誕生と成長を祝うこと」です。家族や親しい人と一緒に、楽しくお祝いをしたいですね。
「そんなにたくさんあるなんて大変……」と感じる方もいるかもしれませんが、すべてのイベントを行う必要もありませんし、複数の行事を合わせて行っても問題ありません。
ご家庭の状況に合わせて、無理のない範囲で行事を取り入れていきましょう。
今回は上記に挙げた6つの伝統的なお祝いについて、1つずつ解説していきます。
【赤ちゃんのお祝い事1】お七夜
生後7日目頃に行うのが「お七夜」。どんなお祝いなのか詳しく解説します。
お七夜とは
お七夜(おひちや)は、
赤ちゃんの誕生と7日間健やかに育ってきたことをお祝いする行事。生まれた子の名前を決め、親戚や親しい人に赤ちゃんをお披露目する意味合いもあります。
ママの体調が戻っていなかったり、名前が決まっていなかったりすることもあるので「生後7日目」にこだわる必要はありません。あえて2〜3週間後にお祝いをする方もいます。
お七夜の由来
お七夜は、平安時代に貴族が行っていた「産立ち(うぶだち)の祝い」が由来といわれています。当時はまだ医療が発達しておらず、栄養状態も良くなかったため、生まれたばかりの赤ちゃんが日を追うごとに無事に育っていくことが今よりも難しかったそうです。
そこで当時は、生後1日目(生まれた日)、3日目、5日目、7日目、9日目にお祝いをする風習がありました。現代では7日目だけが残り、その日を「お七夜」と呼んでいます。
お七夜では何をする?
お七夜のお祝いは、親族や親しい友人を招いて自宅で行うこともあれば、神社や寺院などで行うこともあります。伝統的なお七夜の内容は以下のようなものです。
【お七夜の内容】
参拝・祈とう
食事会
命名式
神社などで祈とうを受ける風習もありますが、ママの体調や赤ちゃんの抵抗力の問題もあるので、無理をする必要はありません。
現代ではホームパーティ形式で気軽に行われることも多いようです。家庭で食事や写真撮影を楽しみながら赤ちゃんの誕生をお祝いすれば、ママの負担も少なく、休憩しながらゆったりと過ごせます。
また
「命名式」といって、お七夜までに赤ちゃんの名前を決めてお披露目する風習もあります。命名式では、赤ちゃんの名前を書いた命名書を披露したり、名付け親を紹介したりします。
出生届を提出する期限が生後14日なので、ギリギリまで名前を迷うこともあるでしょう。そのような場合は、名前が決まってからお七夜を行っても遅くありません。
【赤ちゃんのお祝い事2】お宮参り
生後1ヶ月頃に行う「お宮参り」は比較的よく聞く行事です。「お宮参り」には、どのような意味があるのでしょうか?
お宮参りとは
お宮参りは、一般的に赤ちゃんが生後1ヶ月から100日頃に行われることが多いようです。この頃になると母子ともに体調が安定し、外出ができるようになります。
お宮参りの内容は以下の通りです。
【お宮参りの内容】
参拝・祈とう
食事会
記念撮影
神社や寺院を参拝し、赤ちゃんの健康と成長を願います。百日祝い(お食い初め)と合わせて行うこともできます。祖父母も一緒にお祝いすることが多いので、事前に打ち合わせをし、家族の都合や体調に合わせて日程を決めると良いでしょう。
お宮参りの場所
お宮参りをする際には、主に神社や寺院を訪れます。
伝統的には、生まれた土地の守護神がまつられている神社でお参りをすることになっています。
現代では、多くの神社や寺院でお宮参りを受け入れており、家族にとって縁のある場所で参拝をしたり、ご祈とうを受けたりすることが多くなっています。祈とうを受ける際は予約が必要な場合があるので、事前に確認しておきましょう。また神社に納める「初穂料」は5千円から1万円が相場となりますが、神社によって決まっている場合もあるので確認が必要です。
お宮参りの服装
お宮参りの際の赤ちゃんの服装は、白い着物やベビードレスなどがよく使われます。一般的には、父方の祖母が赤ちゃんを抱っこし、「祝着/祝い着(いわいぎ)」という着物を羽織ってお参りします。この赤ちゃんを包むように掛ける着物の事を「のしめ(熨斗目)」と言います。
ベビードレスは男女ともに共通ですが、祝着は性別によって色や図柄が異なります。男の子は黒や紺、グレーなどの祝着で、女の子は赤やピンク、白の祝着を羽織ります。
大人はスーツやワンピースなどのフォーマルな服装で参加しましょう。
赤ちゃんが主役なので、シンプルなデザインを選ぶことをおすすめします。両家が揃う場合には、事前に服装の打ち合わせをしておくと良いですね。
【赤ちゃんのお祝い事3】百日祝い・お食い初め
生後100日頃に行う「百日祝い」と「お食い初め」。実際にはまだ離乳食が始まる前の時期になります。具体的に行うことについて解説します。
百日祝い・お食い初めとは
百日祝い(ももかいわい)は、赤ちゃんが生まれてから100日が経過したことを祝う行事です。これからも赤ちゃんが健やかに成長し続けることを家族で願います。
お食い初め(おくいぞめ)も同様に、生後100日前後に行います。
祝い膳を食べさせるまねをすることで、赤ちゃんが生涯食べ物に困らず、健康な食生活を送れるよう祈る行事です。
同時期に行われるお祝いなので、百日祝いの中でお食い初めを行うことも。地域によっては別々に行うところもあるようです。
【百日祝いの内容】
食事会
参拝・祈とう
お食い初め
お食い初めの儀式
お食い初めでは「一汁三菜」を準備します。
【お食い初めの献立例】
赤飯
汁物(お吸い物)
焼き魚(鯛)
煮物
香の物(お漬物)
その場にいる年長者が赤ちゃんを抱っこし、食べさせる真似をします。赤ちゃんと同性の年長者が行うのが伝統的な方法です。また
「歯固めの石」も一緒に用意します。「丈夫な歯が生えてきますように」という願いをこめて、歯固め石を歯茎に当てたり、歯固め石に触れた箸で食べ物を口に運んだりします。
地域によって違いも
百日祝いやお食い初めは日本全国で行われる伝統的な行事ですが、地域によって異なる慣習が存在します。
【地域によって異なることの例】
食材
食べさせる順番
器の種類や色
歯固めの石の種類(石以外のことも)
儀式を行う日にち
現代では決まり事にこだわらず、行事を簡略化して楽しむ方も多いようです。地域の伝統に沿って行いたいときは、最近子どもが生まれた親戚や知人にリサーチしておくとよいでしょう。
【赤ちゃんのお祝い事4】ハーフバースデー
生後半年に行うのが「ハーフバースデー」。これは日本に昔からある伝統というわけではなく、比較的最近になって行われているイベントです。どんなことをするのでしょうか?
ハーフバースデーとは
「ハーフバースデー」とは、生後6ヶ月を祝うイベントのことです。バースデー(誕生日)といえば毎年生まれた日を祝う1年に一度のイベントですが、
赤ちゃんの成長は早いので、生後半年を節目として成長を喜び、お祝いをします。
ハーフバースデーは何をする?
ハーフバースデー自体には決まりはありません。赤ちゃんの成長が感じられるお祝いをしましょう。
バースデーといえば、ケーキ。この時期の赤ちゃんはまだケーキが食べられませんが、「6ヶ月」や「0.5」などとデコレーションすれば、ハーフバースデーらしいケーキが完成です。
赤ちゃんの成長を残しておくために、
写真撮影をしてもよいでしょう。6ヶ月頃だとまだお座りできない赤ちゃんもいるので、飾り付けたマットなどの上に赤ちゃんを寝かせて撮影する「ねんねアート」も最近の流行です。
また、
この時期の手形や足形を残すのもおすすめです。後々、小さな手形に子どもの手を合わせて、成長を実感することができます。
【赤ちゃんのお祝い事5】初節句
「初節句」とは、子どもが生まれて初めて迎えるお節句のこと。男の子は5月5日、女の子は3月3日に行う「初節句」について解説します。
初節句とは
「節句」は季節の変わり目のことを指します。また特別な行事を行う日でもあります。「初節句」とは、生まれてから初めて迎える節句のこと。赤ちゃんが生まれてすぐに節句を迎える場合は、初節句のお祝いを翌年に行うケースもあります。
初節句には、飾りを準備したり、伝統的な行事食を食べたりして、赤ちゃんの健やかな成長を祈ります。また、神社や寺院で祈とうを行うこともあります。
男の子の初節句
男の子の初節句は5月5日です。
「子どもの日」や「端午の節句」「菖蒲の節句」とも呼ばれています。
端午の節句の始まりは江戸時代で、一族の繁栄を願って初節句をお祝いをするようになりました。香りの強い菖蒲(しょうぶ)の葉で邪気を払う風習があります。端午の節句には、鎧(よろい)や兜(かぶと)を飾ります。外には鯉のぼりを飾る風習がありますが、現代では小さな鯉のぼりをベランダや室内に飾ることが多いかもしれません。縁起の良い食べ物として、ちまきや柏餅などが食べられています。ちまきは厄除け、柏餅は子孫繁栄を意味しています。
女の子の初節句
女の子の初節句は3月3日です。
「上巳(じょうし)の節句」や「桃の節句」「ひな祭り」とも呼ばれています。
上巳の節句は古代中国で無病息災を願う行事として行われていました。川などで身を清め、厄を流す風習があったそうです。日本でも草木や紙で作った人形(ひとがた)を流して災厄をはらっていました。それが現代の「流しびな」という伝統につながっています。江戸時代には人形を流す代わりにひな人形を飾り、女の子の成長や幸せを祝う行事を行うようになりました。
ひな人形は7段飾りが基本ですが、現代では内裏様とおひな様だけのコンパクトなひな人形も人気を集めています。立春を迎えた頃に飾り、ひな祭りを終えたらなるべく早くしまった方が良いとされています。
ひな人形の他に、桃の花を飾る風習もあります。桃の花は美しく、邪気を祓う力があると言われています。縁起の良い食べ物として、以下のようなものが挙げられます。
☑ ちらし寿司
☑ 手まり寿司
☑ はまぐりのお吸い物
☑ ひしもち
☑ 桜もち
☑ ひなあられ
華やかな食事を楽しみながら、女の子の成長をお祝いしましょう。
【赤ちゃんのお祝い事6】1歳の初誕生日
1歳の誕生日は、成長の節目を祝う特別な日。1歳の初誕生日について解説します。
お祝いの方法
初めての誕生日には、家族でパーティをしたり、祖父母を呼んで食事会を行ったりする家庭が多いようです。1歳になると歩行やハイハイができるようになるので、赤ちゃんが動き回れるスペースを確保したいですね。
記念に写真撮影もおすすめです。おしゃれをして写真屋さんでプロに撮影してもらうのも記念になりますし、自宅でのびのびとした普段の様子を撮影するのもよいでしょう。
1歳になると感情表現が豊かになるので、子どもに
誕生日プレゼントを用意してみてはいかがでしょうか。子どもの興味に合わせたおもちゃやぬいぐるみ、絵本などを贈れば、子どもが喜ぶ表情を見ることができるでしょう。
誕生日の食事
離乳食の進み具合にもよりますが、1歳くらいになると固形物も食べられるようになってきます。手づかみ食べができるようになる時期なので、お誕生日にも自分で食べやすい食事を用意すると良いでしょう。蒸し野菜やハンバーグ、フルーツなどがおすすめです。
お誕生日といえば、ケーキも準備したいですね。大きなホールケーキを買わずとも、子どもが食べやすいホットケーキに生クリームをトッピングしてあげても十分です。
卵や乳製品のアレルギーがある子には、材料の成分を確認した上で提供しましょう。
赤ちゃんのお祝い事は無理せず可能な範囲で!
お祝い事はあくまでもイベントです。
開催するママパパも余裕を持って楽しめることが前提です。また、必ず全てのイベントをしなければいけない訳でもありません。忙しくてお祝いできないこともあるでしょう。写真1枚でも十分思い出に残ります。無理せず可能な範囲で子どもの成長をお祝いしましょう。
「イベントはしたいけど、赤ちゃんの面倒を見ながらだと十分に準備ができない」という場合は、
ベビーシッターや
家事代行サービスを依頼するのも1つの手です。赤ちゃんがベビーシッターと遊んでいる間に準備してもよいですし、逆にお祝い料理を家事代行サポーターに作ってもらうということも可能です。
産後1年は赤ちゃんのお世話も一番手がかかる時期です。
ママパパの健康を第一に考え、さまざまな助けを借りながらお祝い事を楽しんでくださいね。
今後、七五三や運動会など子どものイベントで手が足りない時にも、サポートしてもらえる人を見つけておくと、安心できます。
今すぐベビーシッターを依頼してみる
キッズラインなら、ベビーシッターや家事代行サポーターを探せる
ベビーシッターや家事代行サービスを展開するキッズラインなら、0ヶ月の赤ちゃんを見られるベビーシッターやパーティ料理を依頼できる家事サポーターを、スマホで気軽に探すことができます。
初めて依頼する相手に子どもを預ける際には、必ず顔合わせ(オンライン)または事前面談(対面)が必要なので、まずは利用登録をして、検討している方に連絡を取ってみましょう。
育児は一人や家族だけではできません。困ったときに頼める心強いサポーターを見つけて、みんなで子育てする環境をつくっていきましょう。
今すぐベビーシッターを依頼してみる
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