連載「お受験母さんレポート」第5回目。子どもの小学校受験体験をブログで発信している「お受験母さん」に、共働きでの小学校受験の塾の選び方について、詳しく教えていただきます。

「『共働きだと、小学校受験は無理』私も2年前までは同じことを思っていた、共働きフルタイム家庭のママです。小学校受験を検討したら、まず入塾をお考えのご家庭が多いのではないでしょうか?塾を選ぶポイントを知っておくと、子どもに合った塾を選びやすくなります。今回は「小学校受験の塾の選び方」について、私の経験を元にご紹介します」(fromお受験母さん)


小学校受験の塾の種類と選び方


小学校受験の教室
小学校受験の塾は、たくさんあります。選択肢が多くあるがゆえに「どうやって選べばよいのか」と悩まれる方も多いのではないでしょうか?
塾の種類を分類するポイントは、3つあります。1つずつ紹介します。

【1】授業の人数


少人数制の塾もあれば、大人数の授業をする塾もあります。
長女が通っていた1つ目の塾は、少人数制の塾でした。少人数制の利点は、子ども一人一人に目が届きやすいところです。大人数の授業をする塾は、周囲の子と切磋琢磨することで、伸びていく傾向があります。
子どもの性格に合わせて、選んであげるのがよいですね。

【2】合格実績


塾によって、「〇〇小学校の合格に強い」といった特色があります。入塾時に、志望校をある程度決めているのであれば、やはり志望校に強い塾を選んでおくのがよいと思います。
受験が近づいてくると、志望校に関して聞きたいことが出てきます。塾の合格実績が豊富であれば、志望校に関する情報をたくさん持っていますので、親としても安心です。

【3】先生のカラー


塾によって、先生のカラーもさまざまです。長男が通っていた塾の先生方は本当に優しく、小学校受験というものに対して、私のイメージがガラッと変わりました。
長女は途中で転塾したのですが、2つ目の塾の先生は、以前の塾と比較すれば、少し厳しい面もありました。しかし、時にはビシッと指導していただいたことに感謝もあります。
小学校受験は塾の先生の伴走がとても大切なので、「この先生に子どもを任せたら大丈夫!」と思える先生に出会えたら、入塾を検討する方がよいと思います。

共働き家庭が小学校受験の塾を見学・体験する際のポイント


小学校受験の塾を探すなら、まずは見学や体験授業を受けることになります。その際のポイントをお伝えします。

【ポイント1】複数の塾を見学・体験しに行ってみる


小学校受験経験者の知り合いやインターネットでさまざまな情報を得られますが、実際の見学・体験をしてみないと、わからないこともたくさんあります。
複数の塾へ見学・体験をすることで比較ができるため、子どもに合った塾をより選びやすくもなります。
見学・体験は、インターネットや電話から申し込むことが可能です。一見敷居が高い気がしますが、私が連絡したときはどの塾にも丁寧に対応していただいたので、気軽に問い合わせても大丈夫だと思います。

【ポイント2】自宅から無理なく通えるかを確かめる


私の経験では、塾が近ければ近いほど、親子共に負担は小さいと感じました。子どもが年長になれば通塾の回数は増えますし、共働きのご家庭であれば塾への送迎問題もあります。
私自身は、平日開講される授業へ参加する場合、時間単位での休暇を取得して、何とか乗り切っていました。通塾時間が短ければ、限りある有給休暇の取得時間も短く済みます。見学・体験の際は、自宅から塾までどのくらいの時間で到着できるか確認しておきたいですね。

【ポイント3】授業が振替可能かどうかを聞く


子どもは体調を崩すこともありますし、他の習い事のスケジュールや、家族の都合でどうしても授業を受けられない日が出てきます。特に共働きであれば、平日の講座を受講できない場合もあります。そんな時、授業が振替可能な塾であれば、安心です。
子どもが年長になれば、特訓授業や季節講習などは平日に開講スケジュールが組まれます。
わが家は、長男が通っていた塾も、長女が現在通っている塾も、どちらも振替可能でした。個人で振替授業をしてもらう場合もあれば、何人かまとめて振替授業の日を組んでくれたときもありました。見学・体験の時には「振替可能かどうか」を塾に聞いておくことをおすすめします。

【ポイント4】志望校への合格実績があるかを確認する


志望校を決めていれば、志望校の合格実績がある塾を選択された方がよいですね。
見学時にまだはっきりと志望校を決めていない場合も、何となく気になっている学校への合格実績があるかどうかはチェックしておいた方がよいですね。
小学校受験は、情報量が必要です。共働きで保育園へ子どもを通わせている場合、保育園に小学校受験をするご家庭が他にいないこともあります。そうなると、小学校受験の情報が乏しいので、塾からの情報に頼ることになります。そういった意味で、合格実績の有無は大切になってきます。

子どもに合っている塾の見極め方


塾の子と先生
子どもに合っている塾というのは、具体的には「子どもが楽しく通えているかどうか」だと思います。
子どもが教室へ入るのを嫌がる場合は、塾の先生が上手く子どもを連れて行ってくれます。授業の終わりに見ると、あんなに泣いていた子が素直に勉強しているという場面を、何度か見かけました。子どもが気持ちを切り替えて楽しめているなら、それは塾があっているという事だと思います。
ただ、子どもが塾へ行くのを毎回嫌がる状況が続けば、他の塾を検討することを気に留めておいた方がよいかもしれません。

また、受験勉強が進んでいくと、勉強のレベルが子どもに合っているかどうかを確認することも大切です。「内容が簡単すぎて退屈そうにしている」、「難しすぎてついていけていない」など、子どもの様子を確認しましょう。
年長になると、急に授業内容が難しくなる時期はありますが、家庭でのフォローにより、子どもが理解できれば問題ないと思います。どうしてもついていけないようなら、塾に相談すると個別で授業をしてくれることもあります。

小学校受験のためのシッターを探す

小学校受験で転塾を検討する際の考え方と手順


通塾していると、ときには「塾を変えようかな……」と思うことが出てくる場合があります。
転塾を検討する理由は、さまざまだと思います。最初は良いと思った塾でも、塾の指導方針や制度に違和感を覚えたり、子どもが嫌がるといったこともあります。
塾に通うことの最終的な目標は「志望校へ合格すること」です。その目標を達成するために「転塾」を選ぶのは悪いことではありません。

わが家も、長女が年長になるタイミングで転塾しました。最初は長男が通っていた塾に、1年半程度通っていました。転塾を決めた一番の理由は、「志望校に一番強い塾へ通わせたかったから」です。一つ目の塾に不満はありませんでしたが、志望校を定めたタイミングで転塾しました。

転塾を検討したら、塾へ見学・体験を申し込みます。一度見学・体験をしたことがあったとしても、子どもの学年が変わっていれば、再度塾を訪れることをおすすめします。理由は、年齢によって、授業の雰囲気が異なっている場合があるからです。「体験は一度のみ」という塾の場合は、過去に体験授業を受けていれば、体験はできないかもしれませんが、見学だけはしておくと安心です。

長女が転塾したところは「ペーパーの難易度が高く、指導も厳しい」という評判がある塾でした。しかし、実際に行ってみると、よい意味で裏切られました。長女自身も「難しい問題を解くのが楽しい!ここがいい!」と言ったので、体験した当日に入塾を決めました。

転塾を経験した私からお伝えしたいことは、塾に関する周りからの情報も大切ですが、やはり実際に塾へ足を運び、見学・体験するのがよいということです。

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小学校受験で転塾をする際に気を付けたいこと


転塾で気を付けたいことは、2点あります。

1点目は、辞める塾に対し、どのような理由を言うかです。
多いのは「小学校受験自体を辞める」と言って、転塾するというパターンです。これは下の子がいる場合は、なるべく避けた方が良い方法だと、個人的には思います。志望校によっては、上の子が辞めた塾に、下の子が通うことになるかもしれません。
とはいえ、転塾を伝えるときは誰でも言いづらいものです。わが家の場合も、長女が転塾する際はお世話になった分言いづらかったのですが、結局は正直に「○○小学校に志望校を決めましたので、塾を変えます」と伝えました。
転塾はご家庭の意思をしっかりと決めてから、辞める塾へお伝えした方がよいと思います。

2点目は、「子どもが新しい塾に通うことを希望するか」です。これはとても大切だと思います。親が希望することを、子どもが抵抗なく受け入れてくれるかどうかはわかりません。子どもなりに「この塾がいい!」という気持ちがあると思うので、子どもがあまりにも乗り気でないときには強要しない方がよいと思います。

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小学校受験では塾の先生との関わり方が大切


塾の面談
入塾すると、塾の先生とコミュニケーションを取る機会がたくさんあります。

その1つが定期面談です。面談では、普段の授業中の様子を教えていただいたり、こちらから質問させていただいたり、とても貴重な時間でした。限られた時間でしたので、聞きたいことは事前にまとめていくようにしていました。

塾によっては定期面談がない場合もあります。その場合、先生からの連絡は、授業終わりのフィードバック時に教えていただきます。
また、通塾しているうちに先生に話しかけやすい時間帯が、段々わかってきます。人前で聞きにくいことがあれば、聞きやすい時間を狙って電話するのもよいと思います。他の親御さん達と相談できるようになれば、まとめて代表のママが聞く場合もあります。

先生からは「せっかく授業料を払っているのだから、塾を上手に活用してください」と言われていました。質問や確認事項があれば、積極的に先生に聞いても問題ないと思います。ただ、「先生も忙しい」ということは忘れず、タイミングを見計らって上手にお伺いすることが大切だと思います。

合格のためにも子どもに合った塾を選んで、先生方の力を借りながら目標達成をしていけるとよいですね。

キッズラインでは「小学校受験」をサポートできるベビーシッターも在籍


ベビーシッターをスマホで探せるキッズラインでは、小学校受験をサポートするベビーシッターも在籍しています。幼児教室への送迎の他、小学校受験の指導経験があるシッターなら、お絵描きや工作などの学習サポート、面接の練習を依頼できることも。「共働きで実家も遠いから、小学校受験は難しい」という方は、キッズラインで小学校受験をサポートしてくれるベビーシッターを探してみてはいかがでしょうか。
また親が在宅の場合にサポート可能な「家庭教師」も活動しています。小学校受験のサポートができる家庭教師は、下記URLから検索してみてください。
家庭教師を探す▶ https://kidsline.me/tutor

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■監修ライター:「お受験母さん」
小学二年生の心優しきマイペース息子と、保育園年長の正義感あふれるおてんば娘の母。夫婦でフルタイムの共働き家庭。息子は小学校受験を経て、私立小学校へ入学。現在、娘の小学校受験に向けて奮闘中。
●ブログ「さくら咲く~お受験に合格いたしました~」
https://ojuken-goukaku-sakurasaku.com
●X(旧Twitter)「お受験母さん」@ojuken_kasan



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