連載「お受験母さんレポート」第3回目。子どもの小学校受験体験をブログで発信している「お受験母さん」に、共働きで小学校受験にチャレンジする際のポイントを紹介していただきます。
『共働きだと、小学校受験は無理』私も2年前までは同じことを思っていた、共働きフルタイム家庭のママです。2度の産休育休を経て、息子と娘を0歳から保育園へ通わせ、ひたすら時間に追われる毎日。そんな中で小学校受験に挑戦しました。今回は「小学校受験は何から始めたらよいか?」についてお話ししたいと思います。(from「お受験母さん」)
小学校受験を考えたらすることとは?
夫婦共働きで小学校受験を考えると「今まで以上に時間が足りなくなりそう」「うちでは難しいかな……」と、何となく大変なイメージから尻込みするご家庭も多いと思います。
とはいえ、子どもに最適な教育環境を与えたいという思いもあり、多くの方が一度は悩まれるのではないでしょうか。
実際に共働きで小学校受験をした経験者として、チャレンジしようと思い立った時に考えたのは、以下の4つです。
【1】受験本番までの大まかなスケジュール確認
【2】志望校を調べて検討する
【3】複数の塾見学と体験授業に行く
【4】親のスケジュールを調整する
それぞれのポイントを1つずつ紹介していきます。
【1】受験本番までの大まかなスケジュール確認
長男の小学校受験の際は、初めてのことでしたので、私も何から始めるべきなのか全くわからない状態でした。塾の体験授業が終わったあと、「何から始めたらよいのでしょうか?」と先生に聞いた記憶があります。
塾の先生から、何から始めたらよいか、いつ頃までに子どもの受験レベルを仕上げておいた方がよいか、塾でこれから始まる講座や受験に関するイベントがあることなどを教えていただきました。
●受験の日までの期間とやること
受験を考えたら、まずは
受験日までどれくらいの期間があるのかを確認しましょう。本番までの期間によって、受験対策の進め方や塾選び、志望校選択にかけられる時間が、変わってくるからです。
塾の説明会に行くと、塾側から受験本番までのスケジュールを教えてもらえます。塾が提示するスケジュールを見ながら、通塾の頻度や時期に応じた受験対策、塾にかかるおおまかな費用なども確認します。
●小学校や塾のイベントスケジュールをチェック
志望校の小学校が開催するイベントや、塾が開催するイベントなど、通塾以外にも受験に関するスケジュールが複数入ってきます。小学校のイベントは、親自身で小学校のホームページなどから情報収集します。
●保護者間での情報交換も大事
通塾している内に、他の子の親御さんとも話をするようになります。受験に関する情報をたくさん持っている方もいるので、詳しい人に聞いてみるのもオススメです。当初、何もわからなかった私にとっては、そのママ達の存在はとても大きかったです。
初めての小学校受験は、何をどう進めていくべきか、わからないのが当たり前です。
塾に積極的に聞いたり、インターネットで検索したり、経験豊かなママに聞いたりして、受験本番までの、大まかなスケジュールを立てていきたいですね。
【2】志望校を調べて検討する
小学校受験にチャレンジしたいと考えた際に、既に希望の学校がある場合もあれば、そうでないこともあると思います。
志望校を考える際のポイントをお伝えします。
●学校の教育理念やカリキュラム
魅力的な小学校はたくさんありますが、まずは
学校の教育理念やカリキュラムに賛同できるかどうかで、志望校を絞っていきたいですね。
特に私立小学校は、学校ごとに教育理念やカリキュラムが異なります。まずは、各ご家庭の教育方針に合う小学校を選択していきます。
●自宅から通学が可能か
子どもにとって通学は、6年間続くほぼ毎日のことです。
時間がかかり過ぎる距離の通学は、子どもにとって負担になりかねません。
私立小学校であれば、「通学1時間以内が理想」とされている学校が多いです。国立小学校は、通学範囲が指定されていますので、志望校として選択できるのであれば、通学に時間がかかりすぎるということは防げるでしょう。
●3校程度に絞る
志望校を最初からある程度絞っておくことで、受験対策を進めやすくなります。
小学校によって、ペーパー重視であったり、行動観察重視であったり、口頭試問のみでペーパー試験がないなど、受験対策が異なります。志望校を絞っておくと、塾の受講講座を選択するときにも役立ちます。
受験地域にもよるとは思いますが、
志望校は大体3校程度に絞っておくと、受験対策を進めやすいと思います。
現在私は、長女の小学校受験に奮闘中ですが、最初は3校の志望校を候補として挙げていました。志望校を絞っておくことで、塾の選択や、家庭学習の進め方も決定しやすくなります。
【3】複数の塾見学と体験授業に行く
小学校受験を考えたら、
子どもと一緒に、塾の見学と体験に行きましょう。
塾によって合格実績、授業や先生の雰囲気、受験対策の進め方、土日も授業をしているかなどの違いがあります。
まずは候補の塾をいくつか選択して、見学と体験を申し込んでみましょう。複数の塾を見学・体験することで比較検討ができ、選択しやすくなります。
私自身、最初は「小学校受験の塾」という響きに、敷居が高いように感じました。ですが、実際はそんなことはありませんでした。見学・体験をいくつかしましたが、全ての塾において、丁寧に対応していただきました。
今後、志望校を絞っていく過程で、最初に選んだ塾から別の塾へ転塾する可能性もあります。
複数の塾を見学・体験しておくことで、転塾する際の決断もしやすくなります。
【4】親のスケジュールを調整する
志望校を選択する上で、小学校が開催する説明会や体験会、公開授業、学校行事の見学の参加が必要になってきます。気になる小学校は、できるだけ見ておきたいですよね。
受験に関するイベントは、土日や祝日に開催されることが多いです。
夫婦でスケジュール調整をして、気になる小学校のイベントには参加しておくようにしましょう。
受験に関するイベントは、親自身でホームページ等をチェックし、申込みをします。小学校によっては、申込開始からすぐに満席になることもあるので、情報収集にも気を配らなければなりません。
子どもが塾に通い始めると、塾のスケジュールに合わせて、夫婦の予定を調整することも必要になってきます。
通常授業だけではなく、模試や特訓が始まり出すと、自ずと送迎回数も増えます。季節講習(春期講習・夏期講習・冬期講習)は、平日にあることが多く、
共働きの場合は平日の送迎のスケジュールが必要になります。
わが家の場合は、授業の最後に塾の先生から授業内容の振り返りと解説があるので、私が迎えに行くようにしています。
夫婦双方のスケジュール調整が難しい時は、
小学校受験に詳しいベビーシッターさんに依頼するという方法もあるようです。
小学校受験のためのシッターを探す
小学校受験を決めたら早めの行動が◎
「小学校受験にチャレンジしよう!」と決めたら、とにかく早めに行動することをおすすめします。大きな理由は2つあります。
●親子で心の余裕が大事
まず1つ目は、受験対策が詰め込みにならないように、親子で心の余裕を持ちながら進めるためです。
子ども自身が、「楽しい!できた!」という喜びを感じながら、受験対策を進めていくことが理想です。小学校受験を、子ども自身が「よい経験だった」と思ってほしいですよね。
しかし詰め込みになると、どうしても親の余裕がなくなってしまいます。私自身、長男の受験を始めた時期は年長の春と遅かったため、圧倒的に時間が足りませんでした。親子で必死になりながら、毎日毎日、勉強や絵画、製作、運動、歌唱などに取り組みました。
振り返ってみれば、長男が年少や年中の年に、小学校受験を考えた時期があったので、そのときに少しでも行動を起こしていれば、もっと心の余裕があったのかなと思います。
せっかく小学校受験にチャレンジするのであれば、少しでも余裕を持って、受験生活を送りたいですよね。小学校受験という選択肢を少しでも考えられているご家庭は、
「塾の見学・体験する」だけでも早めにしてみることをおすすめします。
●学校選択のための時間が必要
2つ目は、「学校選択にじっくり時間をかけられるから」です。せっかく小学校受験をするのなら、子どもが6年間通う小学校は、じっくり時間をかけて選びたいですよね。受験イベントには年少や年中の時期から参加できるところがほとんどですので、
気になる小学校は、年長を迎える前に、参加しておく方がよいですね。
イベントに参加したり、情報収集していく中で、自ずと志望校が絞られてくると思います。年長になれば、志望校のイベントのみに参加する家庭がほとんどです。塾のスケジュールも急に忙しくなってきますので、イベントに参加する余裕がありません。
小学校受験のためのシッターを探す
小学校受験を「やってよかった」にするために
長男のときは年長になってから受験対策を始めたので、とにかくハードな毎日でした。初めての経験ということもあり、私自身、イベント開催の情報収集にも苦労しましたし、夫婦のスケジュール調整が大変でした。
志望校は、割と早く決定できましたが、途中で他にも見に行っておきたい小学校が出てきました。しかしスケジュールが合わず、行けなかった小学校もありました。
小学校受験を考えられているご家庭は、なるべく早く気になる小学校のイベントに参加し、学校選択に時間をかけることをオススメします。
現在は長女の小学校受験に奮闘中ですが、長女の場合は年少から受験対策やイベント参加を始めました。今年受験予定ですが、現時点で長男の時に比べて、親の心の余裕が全く違います。毎日受験対策に取り組んでいるのは長男の時と変わりませんが、学校選択にじっくり時間をかけられたところが、大きな違いです。
「小学校受験」という貴重な経験を、
親子ともに「やってよかった!」と思えるようにするためには、やはり心の余裕が大切です。小学校受験を考えられているご家庭は、ぜひ、早めに行動を起こしてみてくださいね。
小学校受験のためのシッターを探す
■監修ライター:「お受験母さん」
小学一年生の心優しきマイペース息子と、保育園年中の正義感あふれるおてんば娘の母。夫婦でフルタイムの共働き家庭。息子は小学校受験を経て、私立小学校へ入学。現在、娘の小学校受験に向けて奮闘中。
●ブログ「さくら咲く~お受験に合格いたしました~」
https://ojuken-goukaku-sakurasaku.com
●Twitter 「お受験母さん」@ojuken_kasan
キッズラインでは「小学校受験」をサポートできるベビーシッターも在籍
ベビーシッターのマッチングプラットフォームであるキッズラインでは、小学校受験をサポートするベビーシッターも在籍しています。幼児教室への送迎の他、小学校受験の指導経験があるシッターなら、お絵描きや工作などの学習サポート、面接の練習を依頼できることも。「共働きで実家も遠いから、小学校受験は難しい」という方は、キッズラインで小学校受験をサポートしてくれるベビーシッターを探してみてはいかがでしょうか。
また親が在宅の場合にサポート可能な「家庭教師」も活動しています。小学校受験のサポートができる家庭教師は、以下のURLから検索してみてください。
家庭教師を探す▶
https://kidsline.me/tutor
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