キッズラインで活躍するサポーターの皆さんに、やりがいや働き方の工夫について伺うインタビュー企画。ご紹介するのは、キッズラインアワードでルーキー賞(※)を受賞された中川さん。管理栄養士としての専門知識と、日々保育園で子どもたちと向き合う確かな経験を活かしたお料理サポートで、多くのご家庭から絶大な信頼を得ています。

ただ美味しいご飯を作るだけではない。 中川さんが大切にしている「心に寄り添うサポートへの想い」や、探していた理想の働き方について、お話を伺いました。

※デビュー1年程度以内のサポーターを対象に、初期の工夫や成長の軌跡といったサポート活動エピソードを元に選出・表彰されました。

保育園の枠を超えて、おうちの「その後の時間」も笑顔にしたい

ーーまずは、キッズラインに登録して家事サポーターになろうと思ったきっかけを教えてください。

普段、保育園の管理栄養士として保護者の方とお話しする中で、「保育園での給食はプロが作ってくれているから安心だけど、仕事が終わって急いでお迎えに行って、そこから家でご飯を作るのが本当に大変で……」「家事の手が回らなくて子どもを待たせてしまう」「疲れてスーパーのお惣菜しか選択肢がない」という切実な声をたくさん聞いてきたんです。
保育園の中では、安心安全なご飯を届けることができる。けれど、もどかしかったのは「保育園から帰った後の、おうちでの時間」でした。
おうちに帰ってからの時間こそ、ご家族みんなで「美味しいね」って楽しく笑い合いながら、温かいご飯を食べてほしい。園の枠を超えて、働くお父様やお母様たちの力になりたいと思ったのが、登録を決めた一番のきっかけです。

目から鱗。子どもがご飯を食べない原因は、料理ではなく「食卓の空気」かもしれない




ーープロフィール欄の「管理栄養士」の資格を見てご依頼される方が多いと思いますが、普段のサポートで意識されていることはありますか?

ただ「美味しいご飯を作る」だけでなく、そのご家庭の背景にどんなお悩みやストーリーがあるのか、という点にいつも目を向けています。例えば「産後すぐで、お母様の心が少し不安定な時期なのかな」といった変化をプロフィールや事前のメッセージから察知して、サポートに臨むようにしています。

ーーただ作るだけではない、プロの視点ですね。これまでに特に印象的だったエピソードはありますか?

以前、特定の食べられない食材が多いお子様の「離乳食の作り置き」で伺ったご家庭でのことです。おうちにお邪魔して冷蔵庫を開けたら、すでに他で作られた離乳食のパックが5〜6種類も残っていたんです。
お母様とお話したり、お子様への関わり方を見ているうちに、「せっかく作ったのに食べてくれない、どうしよう……」という、お母様の焦りや深い悩みの背景が見えてきました。
まずは「頑張りすぎなくても大丈夫ですよ」というメッセージを、お料理を通して伝えたいと思ったんです。

そこで、限られた食材の中でたくさんのレパートリーの離乳食を作りつつ、それを大人用の料理としても美味しく「取り分け」できるように工夫しました。同じメニューを使って、大人用は大人向けの味付けにする形です。

私が見る限り、おそらく離乳食の味や内容に問題があるのではなくて、お母様が「食べさせなきゃ!」と目をつり上げて緊張している食卓の空間そのものが、お子様にとって食べづらい原因になっているのではないか、と感じたからです。

サポート終了後、お母様に「大人用のご飯は、少しでもお母様がほっこり息を抜ける時間になればと思ってお作りしました」とメッセージをお送りしました。
するとお母様から、「私が美味しい美味しい!とリラックスして食べていたら、子どもが自分から寄ってきて『ちょうだい』って食べてくれました!私が目を光らせていたのが、子どもが食べづらくなっていた原因だったんだと気づけました」と、素晴らしいお返事が返ってきたんです。
お料理を通じて、お母様の心の重荷をふっと軽くするお手伝いができた。私にとって、今でも本当に宝物のような経験です。

ーー本当に素晴らしい気づきですね!普段の保育園でのご経験が、そのまま活きているのですね。
はい、毎日保育園で子どもたちの表情や、その日の食べ具合を間近で見ています。
だからこそ、初めてお邪魔するご家庭であっても、「あ、今このお母様は何か困っているな、苦しそうな表情をしているな」というSOSのサインを、感覚的に察知できるのかもしれません。
もちろん「本当に料理が苦手で、でも子どもにはちゃんとしたものを食べさせたいんです」という切実な思いをお持ちの方もたくさんいらっしゃいます。

どんな場合でも、お母様にプレッシャーを与えるようなことは絶対にしません。
「もう十分頑張っているから大丈夫ですよ」と、肩の力を抜いてもらえるような前向きな声かけを、常に心がけています。子育ては明日も、その先もずっと続いていくものだからこそ、私たちのサポートの時間が「明日も楽しみだな」と思えるような、エネルギーを充電する時間になってほしいなと思っています。

「あなたのおかげで、この家が救われている」日々のやり取りがサポーターとしての誇り




ーー初めてのご家庭に行くときは、メニューなどはどのように工夫されているのですか?

初めてお伺いする時は食の好みがまだ分からないので、事前にメッセージでやり取りをして、唐揚げやハンバーグ、ポテトサラダといった、ご家族が絶対に喜んでくれそうな王道のオーソドックスメニューを決定してからおうちに向かいます。当日何を作るか迷う時間をなくすためです。

そしてリピートしてくださるご家庭には、当日冷蔵庫を開けた時に「ちょっと傷みそうな食材」や「普段あまり使われていなさそうな食材」を見つけて、プラスアルファで「新しい1品」をご提案するようにしています。
先日も、冷蔵庫にあった長芋を使ってお漬物を作ったら「京都のお漬物みたいで本当に美味しかった!」と喜んでいただけました。
あとは、お料理や後片付けのついでに、きれいにできるところは整えながら「自分だったら嬉しいな」と思えるような、痒いところに手が届く、ちょっとした気遣いを大切にしています。

ーーユーザー様から言われて、一番心に残っている言葉はありますか?

毎日たくさんの宝物のような言葉をいただいています。中でも、「本当にあなたがいま来てくれて、この家が救われているよ」と言っていただけることが多いので、その言葉はすごくサポーターとしての身に余る光栄というか、「この仕事をやっていて本当に良かった」と心から誇りに思える機会ですね。お子様が「美味しい!」ってモリモリ食べてくれたという報告をいただくだけでも、本当に毎日の大きな励みになっています。

家事代行として働く

家電には真似できない、家事代行だからこそ届けられる「人の温かみ」



ーー改めて「ルーキー賞」を受賞されたときのお気持ちと、これから家事サポーターを始めようか迷っている方へメッセージをお願いします!

本当に、私が受賞したというよりも、これまでに出会ったユーザー様がすごく素敵な方ばかりだったからこそ、いただけた賞だと思っています。何より嬉しかったのは、受賞をお伝えした時に、たくさんのユーザー様がまるで「自分のことのように」一緒に喜んでくださったことです。そのお気持ちが本当にありがたくて……。これからも、もっともっとユーザー様にたくさんのハッピーを還元していきたいと思っています。

最初は「私にできるかな」と不安な気持ちもあると思います。でも、それ以上にユーザー様から直接いただける「ありがとう」の言葉や感謝の気持ちは、何にも変え難いやりがいになります。
今の時代、性能の良い家電を使えば、自動でお掃除をしてくれたり、勝手にご飯を作ってくれたりしますよね。でも、それでも家事代行を頼まれる方が求めているのは、そこに追加される「人の温かみ」なんだと思うんです。

誰かを想って作ったお料理を通じて、お母様の心が温かくなり、その温かさが巡り巡って「ありがとう」という言葉になって自分自身にも返ってくる。自分の生活の中で、こんなに優しくて嬉しい瞬間に立ち会えるお仕事は他にありません。迷っているなら、ぜひ一歩を踏み出してみてください。あなたにとっても、きっと人生の素晴らしい経験に出会えるはずです!

誰かの家庭を「救う」味方になりませんか?



――インタビューを終えて――
「専門的な栄養士としての知識だけでなく、まずは目の前のお母様に『頑張りすぎなくて大丈夫』と伝えたい」とおっしゃる中川さん。インタビュー中も、中川さんの言葉からは常にユーザー様や子どもたちへの深い優しさと、プロとしての頼もしさが溢れていました。ただ家事をこなすだけではなく、そこに「人の温かみ」を添えて届ける。中川さんの丁寧な関わり方そのものが、多くの家庭の食卓に、明日への元気と安心を届けているのだと感じたインタビューでした。

▼中川さんのプロフィールページはこちら
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