大掃除の季節を前に「どこから手を付けていいのか分からない」と頭を抱える方も多いのではないでしょうか?そこで今回は、片付けの正しい順序や方法、一度片付ければ散らからないコツを整理収納アドバイザーの徳永いずみさんに教えてもらいました。スッキリと片付いた部屋で年始を迎え、ゆったりとした家族の時間を過ごしましょう。



どこから片付けていいか分からない!片付けとは何?


片付けがつらい
片付けとは、言葉の通りではありますが「片を付けること」です。これまで気にはなっていたけれど後回しにしてきた、物のいる・いらないの判断をし、不要な物を処分することです。
片付けは億劫ですが、部屋がきれいになると、それまでモヤモヤしていた気持ちもスッキリします。片付いた部屋で過ごせば、頭は鮮明になり、心には余裕が生まれます。
部屋も自分自身もスッキリさせる、それが「片付け」です。

片付けを始める前に知っておいてもらいたいこと


理想の状態がわからないため、満足のいく片付けができない、という人は多いです。片付けた後をイメージして、片付けのモチベーションをあげていきましょう。
片付けを始める前に知っておいた方がいいことを3つ、ご紹介します。

①理想の暮らしを想像する

まず理想の暮らしを想像してみます。
たとえば…
☑花を飾りたい
☑音楽を聞きたい
☑カフェのような部屋でお茶を飲みたい
☑探し物をしたくない
きれいになった部屋でどんな生活をしたいかイメージし、片付けのモチベーションを上げていきましょう。


②収納グッズは最初に購入しない

収納グッズがあると、収納する場所に合わせて物も増えてしまいます。物が増えたら、その分片付けるべき物が増えてしまいます。
まずは、今ある収納で収まらないか確認します。その上でどうしても収納グッズが必要だった場合のみ、購入するようにしましょう。


③悩むものは無理に捨てなくていい

物を減らそうと無理に捨てる必要はありません。
自分の気持ちを無視して処分すると、あとから後悔するかもしれません。そして捨てることに躊躇するようになってしまった場合、片付けができなくなってしまうでしょう。
手に触れた瞬間「絶対に入らない」と思う物だけを捨てるようにしましょう。捨てるかどうか悩む場合は、悩んだ物を入れておく箱や袋を最初に用意して、最終段階で判断するのも手です。


片付けを始める前に用意しておくとよいアイテム


それではまず、片付けを始める前に必要なアイテムを準備することから始めます。以下に、片付けに必要なアイテムをまとめました。自宅にないものがあれば購入して、片付けの準備をしましょう。手にとりやすい場所に置いておけば、片付けもスムーズに進みますよ。

●ごみ袋
不用品は明確に「ごみ」と認識できるよう、ごみ袋を用意します。可燃ごみやリサイクルごみ、電池などの危険ごみなど、自治体の分別に合わせたごみ袋を揃えてから、片付けを始めましょう。

●ビニールひも・はさみ
不要な紙や雑誌、本などを束ねるときには、ビニールひもとはさみが必要になります。紙類は重ねているだけだとバラバラになりやすいので、一定量溜まったらどんどんビニールひもで束ねていきましょう。

●大きいカゴ・紙袋・段ボール
物を仕分ける際には、カゴや紙袋などを使います。売る物、人に譲る物、ママの物、パパの物、〇〇ちゃんの物、と仕分けながら物を入れていけば、片付けがスムーズに進みます。
迷わずにどんどん入れていけるよう、カゴや袋に「売る物」「あげる物」と明記しておきましょう。


片付けはどの部屋から始めるのが正解?


片付ける女性
家の中全体を片付けたいときは、どこから片付けるかが重要になってきます。
片付けに苦手意識がある人ほど、片付ける順番を意識することがポイントです。

【片付けをする部屋・場所の順番】

①冷蔵庫
②玄関
③洗面所
④キッチン
⑤リビング・ダイニング
⑥寝室・個人の部屋


いきなり個室に手を付けると、片付けができない、苦手と思いこむことが多いため、冷蔵庫という判断がしやすい箇所から始め、捨てることに慣れるのがオススメです。要不要の判断をしやすい場所から片付けを始めることで「私もできるんだ」という自信がつきます。
また、この順番で片付ける際には、その部屋や場所に収まりきらないものを別部屋に置かないことが大切。片付けはその場所ごとに完結するようにしましょう。

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それぞれの部屋の片付け方・整理のポイント


それでは次に、片付ける順番の部屋や場所ごとに、片付け方をお伝えしていきます。

①冷蔵庫の片付け方


冷蔵庫は、要不要の判断がつきやすいので、最初に手を付けやすい場所です。ただしやみくもに始めると、次の食事の準備に間に合わない事態になりかねません。手早く行うためには、冷蔵室→野菜室→冷凍室の順番で片付けましょう。

■冷蔵室
乳製品や飲物など、種類ごとに仕分けながら出します。期限切れの物や食べたくない物は処分しましょう。

【冷蔵庫整理のポイント】
・利き手を考慮して戻す場所を決める
・両扉の場合、リビング側に飲み物、コンロ側に調味料を入れる
・コンビニ店員になったつもりで、わかりやすく収納してみましょう。


■野菜室
野菜を全部出して、傷んでいる物は処分しましょう。庫内を掃除したら、収納していきます。葉物野菜をビニール袋に入れてジップロックなどの密閉式の袋に入れれば、2週間ほど保存できます。食品ロスが減れば食費を減らすこともできるので、上手に活用していきたいですね。

【野菜室整理のポイント】
・上下2段に分かれているタイプの場合は、下段に大きい野菜、上段に小さい野菜を入れましょう。
・下段左側には、日持ちする野菜(根菜類)を入れる
・下段右側には、日持ちしない野菜(葉物類)を入れる
・上段には、小さい野菜(ミニトマトや大葉など)や少しだけ残っている野菜を入れる


■冷凍室
冷凍庫の食材は全部出すと解凍してしまうので、要不要を判断しながら整理していきます。

【冷凍庫整理のポイント】
・調理が必要な食材はコンロ側にしまう
・レンジで温める食材はレンジ側にしまう
・ジップロックなどの密閉容器に入れた食品は、立てて収納する
 (Wクリップを上につけて、鮭・豚肉・弁当おかずなど明記したシールを貼る)
・アイスは小さな冷凍ケースにアイスだけ収納する



②玄関の片付け方


靴箱は、パパ・ママ・〇〇ちゃんなど、人別に使う棚を決めます。一年中履く靴・夏だけ・冬だけの靴に仕分けると、出し入れしやすいです。
玄関に置いている外遊び用のおもちゃは、ひとまとめにしておけば子どもも見つけやすく、片付けやすくなります。


③洗面所の片付け方


物を全部出し、不要なものは捨てます。仕分けする際には、歯ブラシ用品・コンタクト用品・掃除で使う洗剤などに分け、グループごとに収納します。
使う状況を考えながら、取り出しやすい場所にしまいましょう。

例えば…
☑洗濯洗剤は洗濯機の近くに置く
☑コンタクトは手にとりやすい場所に置く


④キッチンの片付け方


キッチンの片付けの基本は「取り出しやすく仕舞いやすい順番」です。メインで使う人の利き手に合わせて、頻繁に使うものは利き手側に置くなど、キッチンを使うときのことを考えて片付けましょう。

【パントリー整理のポイント】
・種類別(缶詰・乾麺・お茶・お菓子など)に分ける
・期限の短い食材を、取り出しやすい中段に入れる
・期限が長い食材は、上段や下段に入れる
・種類別にカゴへ入れて、定位置に収める


【シンク・コンロ周り整理のポイント】
・シンク側には、やかん・水を入れて使う鍋をしまう
・コンロ側には、フライパン・調味料をしまう
・シンクとコンロの間には、両方で使う菜箸・ボウル・ザルをしまう


【食器棚整理のポイント】
・湯呑み、グラスは種類ごとに縦一列に並べる
・ご飯茶碗と味噌汁腕はセットにする
・何年も使っていない食器は処分する
・子どもに取り出しやすい位置に収納するとお手伝いを頼みやすい



⑤リビング・ダイニングの片付け方


リビングやダイニングは家族が集まる場所なので、みんなが物を持ち込むとあっという間に散らかってしまいます。1人1つ収納場所を作って片付けていきましょう。
自分の場所にしまう習慣をつけたり、入りきらない物は自分の部屋へ持っていく習慣をつけることも大切です。
出す手間数・歩数などを考えて収納場所を決めれば、片付けの習慣がつきやすくなります。

【リビング・ダイニング整理のポイント】
・テレビ台には、リモコンやゲーム機を収納する
・ダイニングテーブル近くに、お箸やカトラリーを置く
・ホットプレート・たこ焼き機・カセットコンロなどもダイニングテーブルの近くに収納しておく



⑥寝室・個人の部屋の片付け方


寝室は体を休め寝るための部屋です。目的のある部屋には、その目的以外のものを置かないことがベストです。ベッドの他には寝るときや起きたときに使う物以外を置かないように心がけましょう。個室はもっとも物が溜まりやすい場所です。3ヶ月や半年など定期的に物を処分する機会を設けるのがオススメです。

【寝室・個室整理のポイント】
・子ども部屋は「学校で使う物」「遊ぶ物」「本」に分ける
・本は「漫画」「絵本」などジャンルごとに分ける
・服・靴下・カバンなどは、自分で管理できるだけの量に減らす



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片付ける際の手順は?どこから手を付ける?


仕分け
手当たり次第に物を出したり入れたりを繰り返していては、いつまでも片付きません。物を全部出して把握することが、片付けのスタートラインです。
ここからは必要な物だけ残して、使いやすい収納にするための4つのステップについて解説します。

【ステップ1】全ての物を出す


片付けると決めたエリアの物を、全て出しましょう。棚や引き出しの中をカラにして、きれいに拭きあげます。


【ステップ2】要不要・人・種類で仕分けする


出した物を
☑よく使う
☑時々使う
☑あまり使わない
☑使わない

の、4つに分けます。1年以上使っていない物は、思い切って手放しましょう。よく使う物、時々使う物の仕分けが肝心です。
※人の物を勝手に処分すれば信頼関係にヒビが入ります。どんなに小さな物でも、持ち主に確認しましょう。


【ステップ3】よく使う物をゴールデンゾーンに収納する


よく使う物はゴールデンゾーンに収納します。ゴールデンゾーンとは目から腰までの空間のことで、取り出しやすく片付けやすいというメリットがあります。
家族で生活している場合、片付けが苦手な人に配慮した収納を行うと散らかりにくいです。
例えば、片付けの得意なママが右利きだった場合、右側に収納した方が片付けやすいです。パパも右利きで片付けが苦手だとしたら、右側にパパの物、左側にママの物を定位置にした方が片付いた状態をキープしやすいです。


【ステップ4】使う機会が少ない物は奥に収納する


使う機会が多い物を手前に、少ない物は奥に収納しましょう。季節により使う頻度が異なるので、入れ替えも意識して行うとよいでしょう。
例えば夏前には、
☑そうめん鉢を手前に置き、土鍋を奥にしまう
☑ダウンコートを手前から奥へ移動する
☑扇風機を出して、ヒーターをしまう
といった具合です。
ちなみに収納する際は、ダンボールより中身が見えやすいクリアケースがオススメです。1つのケースに1つの用途で収納しましょう。


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また片付けが必要にならないために身につけたい習慣


片付けがわからない
片付けが苦手な人は、所有物が多い傾向にあります。持ち物を減らすことが、片付いた家にするコツです。物を減らした上で身につけたい習慣術を3つ、ご紹介します。

【身につけたい習慣①】定位置に物を置く


物の置き場所を決めましょう。よく使う物は、取り出しやすい場所を定位置にします。日用品のストックは必ず決めた場所に置き、所有量を把握します。「何個になったら購入する」とルールを決めれば、お金もスペースも節約できます。

【身につけたい習慣②】手ぶらで家の中を歩かない


次の行動に移す前に、家の中を見渡します。出しっぱなしになっている物を見つけ、片付けながら移動する習慣をつけましょう。生活の中でこまめに片付けができれば、あえて「片付けの時間」を設ける必要がなくなります。

【身につけたい習慣③】家族全員でリセット時間を作る


寝る前や外出前など、みんなで物を元の場所へ戻す時間を作りましょう。家族全員で片付けに取り組めばモチベーションも上がります。また、家族みんなが片付ける習慣をつけられれば、自分の負担が大幅に減ることも期待できます。

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どこから片付けてよいか分からないならプロに頼むのも手


家事サポーター
ここまでご紹介したような習慣は「ハードルが高い」と感じる方は、一度プロの家事サポーターに頼んでみるのが効率的です。
片付けた部屋が再度散らからないようにするには、まずはプロに一度、定位置を決めてもらうとよいでしょう。物の置き場所が決まれば、あとは維持するだけです。
維持できなくなったら、また同じ家事サポーターに依頼すればリセットできます。

【プロに頼むメリット】
・客観的に問題点を見極め、改善してもらえる
・人生がうまく回りだすきっかけになる
・無駄なストック買いや期限切れが減って家計がスリムになる


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家が片付くと自信につながる!「快適」を手に入れて


ここまで、片付ける部屋の順番、それぞれの部屋の片付け方、片付ける際の手順、片付くための習慣について、詳しくお話してきました。片付けは、ただ家がきれいになるだけでなく、そこに住んでいる人の気持ちや心を変える力があります。
とはいえ、毎日生活している空間を自分の力だけで見違えるように改善するのは、至難の業です。そんなときは、ぜひ整理整頓のプロの力を借りてみていただけたらと思います。

私自身、家事サポーターとして活動する中でさまざまな嬉しいお声をいただいてきました。「毎日の家事がとても楽になった」「自分に自信が持てるようになった」「片付けに来てもらっていなかったら、人生がもったいなかった」などとおっしゃっていただくこともあります。
片付けを始めてみたけれど、途中で収拾がつかなくなったという場合でも必ずお力になります!片付けがつらい、時間がないと思ったら、家事代行サービスで整理・収納が得意なサポーターに頼ってみていただけたら嬉しいです。

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監修:家事サポーター 徳永いずみさん
キッズラインでの活動歴は、2年8ヶ月。整理収納を考えることが何より大好きで、やり始めたら止まらない性分。整理収納アドバイザー1級を取得し、zoomを使ったオンラインでの整理収納アドバイスも受け付けている。子育て支援員(地域保育コース)の資格も生かして、ベビーシッターとしても活動中。
徳永さんのプロフィールページはこちら 
https://kidsline.me/housekeeping/show/u5793882182
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