頼れる人がいない中、親が一人で子どもを育てるワンオペ育児は、体や心の健康を損ねる可能性もあります。3人のお子さんを育てる大阪府在住のH.Hさん(30代)は、2人目の妊娠中からベビーシッターを依頼。2年半にわたるシッティングが家族にもたらした心の安定について、語ってくれました。
想像以上に大変だった一人目の産後
5歳の長男を筆頭に、もうすぐ3歳の長女、1歳半の次女の3人を育てています。夫は産婦人科医で当直や緊急の呼び出しがあるため、子育てに参加したい思いはあるもののそれが叶わず、長男が生まれてからずっとほぼワンオペ育児です。私の実家は遠方で、夫の親は既に高齢のため、近くに子育てを助けてくれる人はいませんでした。
子育てを困難だと感じたのは、長男を出産してまもなくのこと。産後の回復が遅く、退院して自宅に帰ってからも体調が戻らない状況が続きました。階段を登ることも、雨戸のシャッターを締めることすらしんどく、長男の命を守ることだけで精一杯の毎日。私はかつて助産師として働いていたため、子どもの扱いには慣れているつもりでしたが、自分で産み育てるのは仕事とは全く違う大変さがありました。夫はその当時を振り返って「帰宅するまで二人がちゃんと生きているか心配だった」と話してくれました。
二人目は「手助けが必要」と判断。検索で知ったキッズライン
長男が1歳半を過ぎた頃、今度は二人目を妊娠。一人目の産後が大変だったため、「二人目を育てるなら誰か助けてくれる人を探そう」と夫婦で話し合いました。
調べると、公的な制度や様々な民間サービスがあることがわかり、使えそうなサービスを複数登録しました。他のシッターサービスも検討したのですが、登録してから利用までに時間がかかったり、自分でシッターさんを指名できないことから断念。キッズラインはシッターさんのプロフィールが詳しく書かれていて、自分で条件に合う人を探すことができたため、まずは一度お試しで頼んでみることにしました。
ベビーシッターと面談してみる
最初のシッティングは在宅で。育児の方針を確認
初めて依頼したのは、長女が生まれる直前の頃です。臨月でしゃがむことも難しい中、長男はイヤイヤ期真っ盛り。ごはんを食べてくれなかったり、わざとこぼしたりして手を焼いている時期でした。そこで、私の在宅中に息子の世話をしてもらおうと、単発で何人かに依頼してみました。
どなたも保育のスキルがあって心配はなかったのですが、イヤイヤ期の長男に対しての接し方が人それぞれだったので、そこを判断基準にして相性を確認しました。
「この人なら!」帰り際に声をかけて打診
4人目で来てくださった方は、50代で3人のお子さんを育てた経験がある人でした。その方はわがまま放題の長男に対しても叱ったり強い言葉を使うことなく、“ありのままを受け入れる”という姿勢のシッティングをしてくださいました。「この人なら長男と合いそう!」と思い、帰り際に定期で来てもらえないかと声を掛けました。
それから、週に一度シッターさんが来てくれる生活が始まりました。その後長女、次女と家族が増えて、わが家も子ども3人に。夜間対応もできる方で、妊娠中は「何かあったら夜でも電話をかけてきて」と言ってくださって、3人育児の先輩でもあるシッターさんの言葉が本当にありがたかったです。
近くのベビーシッターを探してみる
「やっと来てくれる!」木曜夕方が親子ともに待ち遠しく
現在は、毎週木曜日の午後4時半から7時半にシッターさんに来ていただいています。子どもたちは、この1週間に一度のシッターさん来訪をとても楽しみにしていて、家族の中では木曜日がスペシャルデーに。
まずは、私が夕食やお風呂の準備をしている間にシッターさんが3人の子どもと遊びつつ、トイレのお世話などをしてくれます。お風呂の用意ができたら、子どもが一人ずつ順番に私とお風呂に入ります。シッターさんはあがった子どもの身体を拭いてパジャマを着せてくれるので、私も少しゆっくりお風呂に入れます。
全員がお風呂から上がったら、夕食タイム。シッターさんに一番下の子の食事の介助をお願いし、私は上の二人の子の話に耳を傾けながらいつもより少しゆっくりと食事ができます。その後は、私が洗濯や食器の片づけをするまでいてくださり、3時間があっという間にすぎます。
子どもと一人ずつお風呂に入る時間は「ママの独占タイム」
いつもは子どもたちが同時に話しかけてきたり、一番下の子の世話ばかりに手を取られてなかなか1対1で話せないのですが、木曜日のお風呂タイムだけはそれぞれの子がママを独占できるとばかりに、その日にあった出来事を一生懸命話してくれます。
私もシッターさんがいてくれることで、次の育児のダンドリを考えずにいられるため、子どもの話を湯船につかりながらリラックスして聞けるマインドに。3人いると子どもに向き合う時間が疎かになりがちなところ、こうやって一人一人と向き合う時間を作れることは、とても大切だと実感しています。これはシッターさんに頼む前には気付かなかった大きなメリットですね。
参観日や運動会にも参加してもらい、主役の子に集中できた
夫が都合をつけられずに、私が一人で子どもの参観日や運動会に参加しなければいけないこともあります。そんな時にもシッターさんの力を借りています。
先日は長女の参観日があり、シッターさんについてきてもらいました。私が参観している間に長男と次女はシッターさんに遊んでもらって大喜び。また昨年の運動会にはシッターさんに一緒に参加してもらい、親子競技で私が出場している間などに、他の2人の面倒を見てもらいました。
私一人だったら、参観日も運動会も子どもに我慢させなければいけないところでした。ちゃんとそれぞれの子の行事に参加できて、子どもの笑顔が見られるのは、育児を支えてくれるシッターさんがいるからこそです。
ベビーシッターを依頼してみる
子育てを共有してくれる人と会える3時間がもたらしたもの
通常は1週間に3時間ばかりのシッティングですが、わが家にとっては時間の長さでは図れない価値があります。もしシッターさんを頼まなかったらと考えると、どんな子育てになっていたか想像できません。もっと夫と言い合いになっていたかもしれないですし、子どもたちにもイライラをぶつけていたかもしれません。
母親とはいえ、最初から子どもへの適切な接し方が分かるわけではなく、シッターさんが子どもに接する方法を横で見て、学ぶ機会も多くありました。特に子供が幼い時には、大人と話す時間がほしくて、私自身が毎週木曜を心待ちにしていたように思います。
シッターさんが来てくれる3時間は、「子育てを共有してくれる人と出会い、話ができる」大切な時間です。この時間があることによって、私は子育てに客観的になれますし、子どもたちもシッターさんに自分の話をたくさんできて、親子ともにストレス発散になっています。
ベビーシッターを依頼するか迷ったら、ぜひ一度試してみて
ベビーシッターを頼むかどうかは、私も最初は迷いがありました。「自分で頑張ったらできることにお金を使うのか」と思ったこともあります。ただ、当時は出産前で誰かに頼らざるを得ない状況だったため、一歩を踏み出すことができました。
ベビーシッターというと、子どもを置いて出かけるために頼むものと思いがちですが、わが家のように一緒にいて育児を助けてもらうという方法もあります。自分一人で子どもを見ているといつも緊張感がありますが、もう一人大人がいてくれることでこんなにホッとできるんだと実感しています。
実家の親は昔ながらの人で、他人に子育てを手伝ってもらうことに最初は「大丈夫?」と否定的でした。でも、私が本当に助けられていることを聞き安心したようで、今では「シッターさんにあげて」と田舎の特産物を送ってきてくれることもあります。
先日は第二子が生まれる友人からシッターさんについて詳しく教えてほしいと聞かれました。まだ周囲にベビーシッターさんへ依頼している人はいませんが、子育てのサポートをもっと気軽に頼める雰囲気になったら良いと思います。
子育てで頼れる人が周りにいない方や、子どもとずっと一緒にいることで息が詰まる思いをしている方は、ぜひ一度サポートをお願いしてみることをお勧めしたいです。
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