「地方だと依頼がこないんじゃないか」キッズラインに登録しようか迷っている地方の方から、よく聞かれる不安です。確かに「アプリで検索してすぐ依頼」という文化は、都市部ほど浸透していない地域もあります。
でも実際には、地方で活躍しているサポーターさんは多くいます。そしてその方たちは、その地域ならではの需要のつかみ方と、地道な集客の工夫をしているものです。
そこで今回は、長野県・山形県・岡山県でキッズラインのベビーシッターとして活動する3名にお話を伺いました。
「地方在住でベビーシッターとしての活動に興味はあるけれど、実際どうなのか」気になる方は、ぜひ参考になさってください。
地方での依頼、実態はどうなの?

地方では「単発の依頼より定期・継続の依頼が多い」傾向があります。都市部では「今日だけ」の単発依頼も多いですが、地方では「毎週この曜日に」「習い事の送迎を継続で」といった長期の関係になりやすいようです。
もう一つの特徴が、「口コミ・紹介の強さ」。 知人からの紹介や「あの人に頼んでみるといいよ」という評判が、依頼につながりやすい傾向にあります。初めて依頼するまでのハードルは少し高くても、一度信頼されると長い付き合いになりやすいようです。「地方が不利」なのではなく、「都市部とは集客のコツが異なる」のだと分かります。
地方で活動するベビーシッター3名のリアルな集客と働き方
ここからは、長野県・山形県・岡山県でキッズラインのベビーシッターとして働き、多くの活動実績を持つ、元保育士・幼稚園教諭3名の事例をご紹介します。
事例1:山岸さん(長野県在住)「ただ依頼を待つのではなく、自分を知ってもらう努力を重ねた」

保育園・幼稚園で7年間担任を務めた元保育士・幼稚園教諭。「集団保育の中では自分の大切にする保育ができない」という葛藤を抱え、キッズラインに登録。現在は長野市を中心に、定期予約のご家庭を軸に活動しています。
■キッズラインのベビーシッターになって得られた働き方の変化
集団保育の中で抱えていた葛藤を解消し、ご自身のペースで働けるようになった山岸さん。心からのゆとりが生まれることで、目の前のお子様とさらに丁寧に向き合う「理想の保育」を実現されています。
■「自分が親だったら」という視点から、集客を考えた

集客で山岸さんが最初に考えたのは、「自分がベビーシッターを探す立場だったら」ということでした。
そこでインスタグラムとTikTokのアカウントを開設。手遊びや体操の動画を投稿し、自分の声や雰囲気を伝えることにしました。
TikTokを始めた効果は、予想外の形で現れます。「踊っている動画を見ました!」とサポート先の方に言われることもあり、驚いたそうです。
■SNSと並行して、チラシも作成し配布
山岸さんがSNSと並行して取り組んだのが、チラシ配布です。Canva(無料のwebデザインツール)でデザインし、印刷サービスを利用して印刷したとのこと。
「長野の子育て家庭の方が目にする場所に、ベビーシッターサービスがあることを知ってほしい」ということから、始めたそうです。チラシを置けた場所と、置くのを断られた場所についても教えていただきました。
動物園、子育て広場、知人のお店など
【チラシを置くのを断られた場所】
市役所、図書館、温泉、おもちゃ屋さん、お寺(いずれも「料金が発生するサービスのチラシは不可」という理由で断られたとのことでした)
何度か断られても諦めずに開拓した結果、子育て広場では何十枚単位で置いてもらえるように。さらに、妹さんからの提案で地域の子育てフリーペーパーへの掲載も決断したそうです。
▼Canvaで自作したチラシ。キッズラインのロゴを入れることで信頼感を担保しつつ、顔写真と明るい色で親しみやすさを表現。
※チラシに限らずキッズラインロゴを使用するにあたっては、運営への申請が必要となります。また現在、名刺やチラシへの電話番号・メールアドレスの記載は不可となっております。■これからベビーシッターを始めようか検討している方へのメッセージ
事例2:菅原さん(山形県在住)「一番の集客は『口コミ』。まずは身近な応援者を増やすべく動いた」

保育士歴30年以上。長年集団保育に携わる中で、「個々に合わせた保育をしてみたい」という思いから、山形県鶴岡市を拠点にキッズラインでの活動を始めました。キッズラインアワード2026では、エリアスター賞を受賞。
■キッズラインのベビーシッターになって得られた働き方の変化
30年以上の長きにわたり集団保育に尽力されてきたからこそ、ご自身のペースで働ける現在の環境が、純粋に保育を楽しむ「心身のゆとり」に繋がっているようです。
■口コミが「一番安心できるつながり」
菅原さんが集客でまず取り組んだのは、知人友人への告知でした。
サポート中、保育園にお子様をお迎えに行く際や、遊戯施設などに行った際には、出会った職員の方や親御様に、ベビーシッターとして活動していると伝えることもあるそうです。
■息子さんの提案から、地域のSNS講座へ

口コミや直接の声がけといった地道な活動と並行して、菅原さんはインスタグラムを使った発信にも取り組んでいます。
始めたきっかけは、息子さんからの「インスタグラムをやってみたら?」という一言だったそうです。そこから地域のSNS集客講座に参加して、アカウントを開設しました。発信の方針は「フォロワー数より、地域の方に見てもらうこと」。
地道な発信の積み重ねで、友人知人から「いつも見てるよ」という声が届くようになったそうです。
▼ SNSでは具体的なシーン紹介で「どんな時に頼めるか」をイメージしやすく投稿

※サポート中の写真や動画の撮影、SNSへの投稿は事前に親御様に許可を得ています。
■これからベビーシッターを始めようか検討している方へのメッセージ
事例3:中野さん(岡山県在住)「ベビーシッターになるのを迷っていた時間がもったいなかった」

保育士経験16年。岡山県玉野市を拠点とし、キッズラインでベビーシッターとして活動中。特技のピアノや絵・工作レッスンのサポートも好評です。
■キッズラインのベビーシッターになって得られた働き方の変化
その日の様子に合わせた臨機応変なサポートは、個別保育だからこそできる強みです。特技のピアノや工作も、こうしたお子様のペースに寄り添える環境でより一層活きているのかもしれません。
■プロフィールは「他の方の良いと思ったところを、できるだけ参考にした」

集客の最初のステップは、キッズラインのプロフィールの整備でした。
スケジュールが合わず、依頼にお応えできない場合に送るメッセージも工夫しているそうです。
■初回に「ドキュメンテーション」をプレゼント
中野さんが他の方との差別化のために取り組んでいるのが、初回サポートでの「ドキュメンテーション(保育記録)」の無償提供です。
▼ 初回サポート後にプレゼントするドキュメンテーション。「今日の様子」だけにとどまらず、子どもの気持ちの動きや保育士としての関わりの意図まで書き込まれている。

※サポート中の写真撮影は、事前に親御様に許可を得ています。
受け取った親御様からは「こんな丁寧に見てくれているんですね」「とても楽しそうで安心しました」という声が届くそうです。
■地方ならではの柔軟さも大切に
さらに、集客の先にある「リピート」につながっているのが、地方のニーズに寄り添う姿勢です。
「地方では、ご家庭によって必要なサポートが本当にさまざまで、『送迎をお願いしたい』『祖父母と一緒に見てほしい』など、その時々で求められることに違いがあります。柔軟さは、地方で活動するうえでとても大切だと感じています」(中野さん)
■これからベビーシッターを始めようか検討している方へのメッセージ
想像だけでは分からない部分も多く、実際に動いてみて初めて分かることがたくさんあるものです。今となっては『ベビーシッターで集客できるかな?キッズラインに登録しようかな?』と1年迷っていた時間がもったいなかったな、もっと早くベビーシッターになればよかったと思っています」(中野さん)
3名の事例から見えてきた、地方集客の共通点

3名の取り組みはそれぞれ異なる部分もありますが、以下3つの共通する考え方があります。
・チラシの設置交渉に自ら出向く(山岸さん)
・知人全員に声をかける(菅原さん)
・プロフィールを整えてスケジュールを全開放する(中野さん)
受け身にならず、自分から積極的に動いている、というのが印象的でした。
【2】「信頼できる人」経由での広がりを重視
3名とも、SNSのフォロワー数より「実際に知っている人に見てもらう」「紹介してもらう」ことを重要視していました。地方では「知人経由の口コミが最も依頼につながりやすい」傾向にあるようです。
【3】「自分らしさ」を伝える発信をする
TikTokで手遊び動画を投稿する、インスタグラムで具体的な依頼シーンを紹介する、ドキュメンテーションで保育の視点を見せるなど、手法は違っても、「自分がどういう人で、どういった保育をするのか、何が得意か」といったことを伝えることを意識していました。
地方で活動を始めるにあたり、おすすめしたい取り組みチェックリスト
3名に伺った内容から、これから地方でベビーシッターを始めてみたいと考える方に向けて、おすすめしたい取り組みを、チェックリスト形式でご紹介します。
【活動開始・最初の一週間でできること】
【活動に慣れてきたら取り組みたいこと】
まとめ

今回ご紹介した3名のように、地方でも豊富なサポート実績を積み上げ、自分らしく活躍しているベビーシッターはたくさんいます。
検索で依頼を待つよりも、自分から知ってもらいにいく。単発より長期の関係を育てる。こうした「地方ならではの集客のコツ」を掴めば、都市部以上に深いご縁に恵まれる可能性もあります。
「地方だから無理」ではなく、「地方だからこそ活きる」工夫があります。あなたの大切にしたい保育を形にするために、まずは一歩、登録から始めてみませんか。

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