現代は母親が何かしらの仕事を持っている共働き家庭が多くなってきています。しかし、女性は妊娠・出産・子どもの成長などに伴い、育児と仕事の両立に悩むケースも少なくありません。そこでキッズラインでは、仕事を持つ母親が働き方を見直した経験や、実際にどう変えたのかについてアンケートを実施。寄せられた生のコメントから見えてきたことを紹介します。

子育てを理由に働き方を変えたママは65.4%


今回のアンケートでは、子を持つ親552人に「これまでに子育てのことを考えて、母親(ご自身またはパートナー)が働き方を見直したことはありますか?」と質問しました。
その結果は以下の通りです。
母親が働き方を見直した割合

・働き方を見直した…65.4%
・働き方を見直していない…23.2%
・その他(母親は働いていない・不在など)…11.4%



出産育児を機に、母親の6割以上が「子育てとうまく両立できる働き方」を選んでいることが分かりました。この背景には、選べる働き方が多様化しているというポジティブな面だけでなく、子育てをするには働き方を変えなければ両立ができないというネガティブな面も考えられます。

子育て中のママたちは働き方をどう見直した?


子育てママ
続いて、上記のアンケートにおいて「働き方を見直した」と回答いただいた361名の方に「母親(ご自身またはパートナー)の働き方をどう見直しましたか?」と質問してみました。その結果を見ていきましょう。

【ママは働き方をどう見直した?】

・時短勤務を選んだ(パートタイムなど時間を短くした方を含む)…41%
・職場や仕事は変えていないが、仕事の量を減らした…21.1%
・育児がしやすい会社に転職した…7.8%
・仕事を辞めた(主婦になった)…7.8%
・リモート勤務に変更した…4.2%
・フリーランスに転職した…3.6%
・起業した…1.9%
・副業をはじめた…1.4%
・その他…9.5%


最も多かったのは、「時短勤務を選んだ」という方です。正社員・パート・アルバイトといった雇用形態に関わらず、「労働時間を減らして、育児と仕事のバランスを取りたい」という方が多いようです。「パートナーに頼れないので泣く泣く自分が時短を選んだ」という方もいれば、「幼いうちはできるだけ長時間預けたくない」と考えて、自らの意思で時短を選ばれる方もいらっしゃるでしょう。
次に多かったのは「仕事の量を減らした」という方です。時短勤務を選ばないまでも、定時退社をするために、業務量を減らしてもらったというパターンが考えられます。
3番目に多いのは、「転職」と「退職」です。出産前の仕事を続けられないと感じた場合、辞めるだけでなく、「もっと働きやすい職場に転職する」ことも選べるようになってきているようです。
その他には少数派ながら、会社勤めを辞めてフリーランスに転職したり、起業した方もいらっしゃいました。

働き方の見直しは人それぞれ。子育てを理由にどう変えた?


上記アンケートの回答では、「その他」の意見も9.5%ありました。選択肢に漏れていた「働き方の見直し方法」について、いくつか抜粋して紹介します。「どのように働き方を見直せばよいか」迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

【他にもある!ママの働き方の見直し方法】

・上司に相談して夜勤の仕事は制限してもらった。(福岡県/30代/女性/子ども5歳)

・始業時間を自主的に1時間前倒しした。(広島県/30代/女性/子ども1歳)

・フレックスタイムを活用して、やりくり。(神奈川県/40代/女性/子ども10歳)

・リモート勤務の日数を増やした。(愛知県/40代/女性/子ども6歳)

・残業しないで済むように、仕事内容を上司に相談した。(東京都/女性/子ども1歳)

・自宅から近い勤務先に転籍させてもらった。(神奈川県/女性/子ども7歳)


このように、「その他」の意見では、転職や離職をせずに「現職場での働き方の見直し」をした方が目立ちました。転職したり、正社員からパート・派遣などへ雇用形態を変えたりすることは、収入面やキャリアの継続においてリスクもあります。働き慣れた職場の中で働き方の見直しができれば、働く本人にとってさまざまなリスクを減らすことができます。

ただし、今の職場で働き方を見直すには、「勤務先が子育てに対して理解があるか」「子育て時期の個別事情に配慮してくれるか」が大きく影響してくるため、自分として「今の職場のままで、働き方を見直したい」と思っても、すんなりと実現できないこともあります。

母親の働き方、見直した理由は?タイミングは?


働く母親
では、母親たちはどのタイミングで働き方を見直したのでしょうか。また、どのような理由から働き方を見直そうと思ったのかを、アンケート結果から詳しくご紹介していきます。

【働き方を見直したタイミング】

・1人で子どもを育てなければならなくなったとき。(埼玉県/40代/女性/子ども6歳)

・保育園のお迎えに間に合わないことがわかったとき。(京都府/30代/女性/子ども3歳)

・お迎えが遅くなり、家族で疲弊してしまったとき。(埼玉県/30代/子ども1歳)

・仕事でイライラしてしまうことが増えたとき。(埼玉県/30代/女性/子ども1歳)


【働き方を見直した理由】

・今しかできないこと、子どもと過ごす大切な時間を、一生懸命母親として過ごしてあげたいから。(東京都/40代/女性/子ども4歳)

・子どもと向き合う時間を確保するため。(東京都/40代/子ども5歳)

・仕事と育児の両方を満喫する為にバランスを考えた結果、短時間勤務で、お迎え後に子どもと遊ぶ時間もとれる形を選択した。(東京都/30代/女性/子ども2歳)

・正社員で総合職勤務だが、第一子のときに見直さずに強行したら心身に不調をきたしたので、第二子は時短勤務やシッターをフル利用することにした。 (東京都/30代/女性/子ども1歳)

・出産前は仕事が1番大切だったが、今は子どもたちも大切なので、大切なものを全て大切に出来るスケジュールにした。(千葉県/30代/子ども2歳)

・職場に子どもが小学校入学まで時短勤務をとれる制度があるので、無理して仕事するより子どもとの時間を取りたかったから。(高知県/40代/子ども2歳)

・フルタイムで働いた場合、お迎え時間に間に合わないため。 (東京都/30代/女性/子ども1歳)

・子どもが病気の時でも対応できる働き方に見直した。(東京都/40代/女性/子ども1歳)

・子どもの生活リズムに合わせるため、18時には必ず帰宅できるようにした。(京都府/30代/女性/子ども5歳)


やはり「子どもの成長を見守りたい」「子どもの急な対応・お迎え時間に間に合わない」といった理由が、大きな理由のようです。
特に、近くに祖父母やベビーシッターなどの協力者がいない場合は、小さな子どもを抱えるママにとって育児と仕事の両立は常に難問です。

実際、出産前にバリバリ働いていた人が産後に職場を去ってしまう、育休から復帰できなかった、元のポジションに戻れなかった、というケースは少なくありません。感染症の世界的な蔓延もあって、リモートワークや在宅勤務といった多様な働き方が浸透しつつあるものの、働くママのサポート体制や働く環境の見直しなどは、まだまだ整備が必要だと言えるでしょう。

父親は、どのくらい働き方を見直している?


働く父親
近年は、育児休業制度をはじめ「父親の子育て参加」を推奨する企業も増えたこともあり、休業制度を利用したいと考える父親も増えています。
しかし現実を見てみると、父親の育児休業取得率は依然10%台に留まっています。長時間労働やハードワークをしている男性も多い中で、父親はどのくらい働き方を見直しているのでしょうか。ここでは、父親に「子育てを理由に今まで働き方を見直したことがあるか」という質問についての結果を見ていきます。

【父親が子育てを理由に働き方を見直した割合】

・働き方を見直していない…68.8%
・働き方を見直した…25.4%
・その他…5.8%


母親のアンケートでは「働き方を見直す」と回答した方が65.4%だったのに比べ、父親のアンケートでは2割程度と圧倒的に低いことがわかります。働き方改革・育児休業制度の導入などさまざまな改革が行われていますが、やはり実際はまだまだジェンダーギャップがあることがこの調査結果からもわかります。

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母親が働き方を変えるのが6割。共働きなら子育てサポートも検討を


今回の記事では、仕事を持つ母親に働き方を見直した経験があるか、実際にどう変えたのかについて、アンケートから見えてきたことについて詳しく解説しました。

アンケートによれば「働き方を見直した」と回答した母親は、全体の6割以上。働き方を見直す理由としては、「お迎え時間に間に合わない」、「子どもの急な体調不良に対応できるように」、「子どもと向き合う時間を確保したい」という声が挙げられました。
在宅勤務やフレックスタイム制などさまざまな制度によって柔軟に働き方を選べるようになったとはいえ、まだ母親が育児に合わせて働き方を変えることが一般的なようです。

一方で、父親が働き方を見直したと回答した割合はわずか2割。結果からは、母親と父親では「子育てによって働き方を変える」人の割合が、大きく異なることがわかります。とはいえ、父親も職場環境によっては「働き方を変更できない」「変更しづらい」というケースがあることでしょう。今回の調査からは、いまだ「子育ては母親メイン」という風潮から抜け出せない、ジェンダーギャップがあることが伺えます。

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お迎えが間に合わないならベビーシッターの手も借りて


子育ての負担で、母親にしわ寄せが行き過ぎないようにするには、外部のサポートを検討するのもひとつの手です。例えば「子どものお迎えが間に合わない」というご家庭は、ベビーシッターに保育園へ迎えに行ってもらうこともできます。
「キッズライン」は、24時間スマホで簡単に呼べるベビーシッターのマッチングプラットフォーム。初めて依頼するシッターとは、顔合わせまたは事前面談が必要なため、相性を確かめてから依頼することができます。また病児保育が可能なシッターなら、急な子どもの体調不良でも、依頼が可能。仕事で親が定時に帰れなかったり、子どもの病気で休みを取れない可能性があるなら、いざというときのサポート体制を整えておくのがオススメです。
働き方の見直しを検討中なら、まずは「キッズライン」に新規登録をして、育児の負担を減らすことを検討してみてはいかがでしょうか。

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■ 調査概要
・調査期間:2022年9月9日(金)〜9月12日(月)
・調査対象:キッズライン会員552名
・調査方法:インターネット調査


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