お風呂のおもちゃは子どもがご機嫌にお風呂に入ってくれたり、水遊びの楽しみを提供してくれたりするための大切なアイテムです。しかし水に触れたり湿度の高い環境に放置されたりするため、カビが繁殖しやすいアイテムであるのも事実。カビの繁殖は衛生的にも問題があり、子どもの健康に影響を及ぼす可能性があるので、定期的なお手入れが必要です。

この記事では、キッズライン家事サポーターの徳永いずみさんに、お風呂のおもちゃにカビが生えないための掃除方法や予防方法について詳しく教えてもらいました。

お風呂のおもちゃはカビや雑菌のリスクが高い


お風呂のおもちゃが3つ並んでいる写真
お風呂のおもちゃは子どもたちにとって水遊びの楽しさを与えてくれる大切なアイテム。おもちゃのおかげで子どもが楽しくお風呂に入ってくれるようになった!というご家庭も多いのではないでしょうか。ただし、その裏には見えない脅威がひそんでいることをご存じですか?

お風呂は湿度が高いためカビが生えやすく、子どもの健康を危険にさらすことがあります。カビは呼吸器疾患やアレルギー症状を引き起こす原因にもなり、免疫力の低い子どもたちにとって特に問題になります。さらに、カビだけでなく雑菌もお風呂のおもちゃに付着し、感染症の原因となることがあります。子どもがおもちゃを口に入れることもあるので、清潔に保つ必要がありますね。

お風呂のおもちゃがカビやすいのはなぜ?

そもそもお風呂場は、おもちゃに限らず洗面器やイス、シャンプーボトルの底などカビが繁殖しやすい条件がそろっています。カビが増殖する条件は「温度・水分・栄養」の3つ。特に湿度60℃以上、気温20〜30℃あたりが最も増殖しやすくなると言われています。さらに、お風呂に残る石けんカスや皮脂、アカなどもカビの栄養源となります。

カビは梅雨にだけ注意すればよいと思っている方もいるかもしれませんが、季節を問わず発生する可能性があるため、一年中注意が必要です。またお風呂の床や壁、天井などに、カビが既に生えている場合、おもちゃにもカビが発生する可能性があります。

子どもの健康を守るためにも、洗面器やイス、シャンプーボトルの底などにヌメリが生えていないか、床や壁、天井にカビが生えていないか確認してみてくださいね。

お風呂のおもちゃの掃除方法

おもちゃを漬け置きする写真
お風呂場にあるものは、どれもカビが生える可能性があると説明しましたが、おもちゃは子どもが口に入れることもあるので特に注意したいですよね。掃除方法も刺激の強い洗剤は極力避けたいと考える人も多いでしょう。そこで、お風呂のおもちゃについてカビや細菌を掃除する方法を3つご紹介します。

1.アルコールスプレーで除菌する

最も手軽な方法が、おもちゃに直接アルコールスプレーをかける方法です。アルコールに弱い種類の雑菌が多いので一定の効果が期待できます。

<■掃除方法>
1) おもちゃを台所洗剤で洗って、よく乾かす
2) 除菌用アルコールスプレーをかけて、拭き取らずにそのまま乾くのを待つ

2.熱湯消毒をする

お湯を沸かす手間がありますが、熱に弱い雑菌には、熱湯消毒が最も効果的な方法です。ただし、プラスチックなどは熱に弱いおもちゃもあるので確認の上、熱湯消毒しましょう。またやけどにも注意が必要です。

<■掃除方法>
1) おもちゃに80℃以上の熱湯をかける
2) 乾いたら、細かい汚れは台所用中性洗剤を用いてスポンジやブラシで洗う

3.漬けおき洗いをする

たくさんのおもちゃを一度にきれいにできる方法です。重曹は汚れを落とす効果が抜群で、酸素系漂白剤は除菌や漂白ができるので目的に応じて選びましょう。

酸素系漂白剤で漬け置き洗いをすると内側の汚れも落としやすくなりますが、中には界面活性剤が入っているものもあるのでお子様には注意が必要です。

<■重曹で汚れを落とす方法>
1) 水100mlあたりに小さじ1の重曹をよく溶かす
2) 軽くシャワーで洗ったお風呂用おもちゃを20~30分漬けおきする
3) 洗剤成分が残らないように、スポンジやブラシで洗う
(水やお湯だけで落ちない場合は、台所用中性洗剤を漬けて洗う)


<■酸素系漂白剤で除菌・漂白する方法>
1) 40〜60℃のお湯4Lに対し、酸素系漂白剤スプーン1杯を溶かす
 お湯は50℃が一番効果があります。熱すぎても低すぎても効果が減ってしまうため注意が必要です。
 プラスチックのおもちゃの場合、熱湯だと変形の恐れもあるので注意しましょう。
2) お風呂用おもちゃを入れ20分以上漬けおく
 おもちゃの量が多い場合は浴槽、少ない場合はバケツを使用
3) しっかり洗い流し、細かい部分などはスポンジやブラシなどでこすり洗い
4)天日干しをして乾いた後、ノンアルコールウエットティッシュで拭くか、除菌スプレーをかけてふき取る
 ※学習ポスターなどシートタイプのおもちゃは、表面だけでなく裏も確認しましょう

お風呂のおもちゃを片付ける前の一工夫

カビが生えてからの掃除方法をお伝えしましたが、カビが生えないのが一番。カビが生えないためにできることをご紹介します。事前にカビや細菌がつくのを防ぐことで、掃除の手間も減らせますし、何より子どもが安心しておもちゃで遊べるのはうれしいですよね。

1.入浴後に熱めのシャワーで流す

熱に弱いおもちゃでないことを確認の上、汚れが蓄積しないように熱めのシャワーでサッと洗い流すだけでも効果があります。

2.おもちゃの中の水を出して乾かす

菌を防ぐために、おもちゃは水気を切って乾燥させておくことも大事です。その際、中が空洞になっているボールやアヒルのおもちゃには小さい穴から中に水が入って、多くの雑菌が繁殖する可能性があります。そのため、しっかりと中の水にも気を配りましょう。

カビを生やさない!お風呂のおもちゃの保管方法

おもちゃをカゴにいれて収納する写真

1.おもちゃが重ならないようにつるして乾かす


おもちゃをS字フックやカゴを活用してつるしている方もいると思います。メッシュの入れ物や洗濯ネット、網の荒いカゴに入れてつるして収納することは、箱に入れるよりも通気性がよく、乾きやすくなります。ただし、たくさんのおもちゃを入れすぎると、通気性が悪くなってしまい、しっかりと乾燥されずにヌルヌルや雑菌が繁殖する原因になります。詰め込みすぎには注意しましょう。

2.お風呂場以外の場所に保管する

お風呂場で水を切ったら、洗面所などにつるしておくのもよい案です。お風呂場はお家の中で最も湿度が高く、カビが生えやすい場所なので、別の場所に保管することで、カビが発生する可能性を減らせます。お風呂以外と聞くと、あまりイメージがしづらいですが、洗面台の下の収納や、洗濯機の横にフックをつけるのもおすすめです。

これは注意!カビが発生しやすいお風呂のおもちゃの特徴

お風呂のおもちゃは、他の部屋のおもちゃよりもカビが生えやすいと説明しましたが、おもちゃの種類によってはカビが生えやすいものと生えにくいものがあります。以下にカビが発生しやすい、特に注意が必要なおもちゃをご紹介します。

1.中が空洞になっているおもちゃ

やわらかい素材で中が空洞になっているおもちゃです。代表的なのは、ボールプールのボールや、アヒルの形をしたもの。このタイプのおもちゃは、中の空洞部分に水が残りやすく、中までしっかりと乾燥させるのが難しいため、内側にカビや菌が繁殖しがち。表面はきれいなので安心していたら、突然黒いカビが出てきたなんてことも...。しっかりと内側まで定期的に掃除する必要があります。

2.分解できないおもちゃ

水鉄砲や、ハンドルをまわすなど仕掛けのあるプラスチックのおもちゃです。前述の空洞になっているおもちゃと同様に、気が付かないうちに内側にカビが発生していて、湯ぶねが菌だらけ......なんてことも。乗り物やキャラクターのおもちゃが多く、子どもに人気なので、購入した際はカビが生えないように注意しましょう。

3.お風呂用のポスター

あいうえお表やABC表、日本地図など、ぬれたお風呂の壁に貼り付けるお風呂用のポスターです。お風呂で楽しみながら学べるため、使っているご家庭も多いのではないでしょうか。しかし貼りっぱなしにしていると、裏や縁に水分が残り、カビが発生してしまうことも。定期的に裏や縁を確認することが大事です。

お風呂のおもちゃにカビを生やさないためには予防が大切

お風呂掃除をする女性
上記を読むと、お風呂のおもちゃは扱いが大変で面倒くさい......と思ってしまうかもしれませんが、それでもやはりおもちゃはお風呂時間を楽しくさせてくれる大事なアイテム。カビが生えてからの掃除は大変なので、毎日のちょっとした工夫でできる予防法をご紹介します。

1.お風呂全体のカビ予防を徹底する

お風呂の床や壁、天井などに、カビが既に生えているとおもちゃにカビが生える原因になります。カビが目に見えるようになったときには、かなり繁殖している状態なので、目に見えてカビが生えていなくても、こまめに掃除して清潔に保つことが大事です。

日常でできる具体的な方法としては、50℃以上のお湯をお風呂全体にかけること。これだけでもカビ予防になります。ただでさえ子どもと一緒にお風呂に入るのは大変なので、子どもが寝て少し余裕がある時だけでも実践してみてくださいね。

もうひとつおすすめの方法がお風呂の防カビ剤です。浴室だけでなく、おけやイス、子どものおもちゃにも効果があります。そのため、浴室内におもちゃを入れたまま防カビ剤を使用してください。ただし口に入れる可能性があるものは、お風呂に入る前に水ですすいでくださいね。

2.中に入った水はなるべく早く出して乾かす

お風呂のおもちゃの説明書を読むと、ほとんどが「使用後や水をよく切り乾燥させる」と書いてあり、カビを発生させないためには、水分をできるだけ早く、しっかりと取り除くことが大事です。とはいえ毎回入浴後に、おもちゃを丁寧に乾燥させる時間がないのも事実。そこで、収納方法を工夫するのがおすすめです。水きれしやすいネットやかごに入れて、できるだけ重ならないように収納しましょう。

3.お風呂に持ち込みっぱなしにしない

お風呂場におもちゃを置きっぱなしにしておくと、使っていない時間にも水がついてしまい、カビが生える原因になります。可能であれば、おもちゃはお風呂の外においておき、お風呂に入るタイミングで、使うものだけ持ち込むのもよいでしょう。お風呂から出る時に一緒におもちゃを持って出ることで、乾きやすくなります。

4.定期的に処分する

お風呂のおもちゃはお風呂時間を楽しくしてくれる大事なアイテム。しかし、増えすぎてしまうと掃除や手入れが行き届かなくなってしまいます。そのため子どもたちと一緒に、定期的におもちゃの種類を見直してみるのもおすすめです。

ただし、わざわざ購入したおもちゃだと処分するのに気が引ける......という方は、処分しやすいプリンの空きカップやおまけのおもちゃなど、処分しやすいアイテムをはじめからお風呂のおもちゃにして、カビが発生する前に交換・処分するのがよいでしょう。

これらの予防をすることでカビは防げますが、小さい子どもがいるとお風呂を入れるだけでも大変ですよね。お風呂から上がったら、着替えさせたり、寝かせたりと慌ただしく過ごしていて、正直なところおもちゃに気を配る余裕がない人も多いはず。忙しい子育て時期や、年末のイベントが重なる大掃除の時期には無理に頑張りすぎず、得意な人に頼るという選択肢も視野に入れてみてくださいね。

お風呂掃除が苦手な方は家事代行サービスがおすすめ!

スマホを手に持つ女性
慌ただしく過ぎていく毎日で、お風呂掃除にそこまで時間をかけられない!だけど、子どものためにも清潔に保ちたい!と思っている人も多いはず。そんな人におすすめなのが家事代行サービスです。

キッズラインの家事代行は、家事の得意なサポーターが登録しています。サポーター一人一人が自身のスケジュールや時給を公開しており、必要なタイミングでニーズに合うサポーターを探して依頼ができます。

家事を外注と聞くと、少しハードルが高いと感じる方もいるかもしれません。しかし結果として、子どもとの時間が増えたり、丁寧に料理をする時間が増えたり、自分の時間が増えたりと心に余裕が生まれたという声が多数届いています。

一度、家事が得意なサポーターに依頼してみてはいかがでしょうか?もちろん水回りの掃除だけでなく、キッチンなどその他の掃除や料理、整理整頓など色々な家事スキルを持ったサポーターがたくさんいます。ぜひお風呂掃除を得意な人に頼って、子どもとのお風呂時間を清潔に保ってみてくださいね。


監修:家事サポーター 徳永いずみさん
キッズラインでの活動歴は、3年10ヶ月。整理収納を考えることが何より大好きで、やり始めたら止まらない性分。整理収納アドバイザー1級を取得し、zoomを使ったオンラインでの整理収納アドバイスも受け付けている。子育て支援員(地域保育コース)の資格も生かして、ベビーシッターとしても活動中。
徳永さんのプロフィールページはこちら 
https://kidsline.me/sitters/show/u5793882182


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